レビュー
あのULTRASONEがワイヤレス本格参入。TWSからゲーミングまで一気に聴く
2022年2月25日 08:00
イヤフォンやヘッドフォンにおいて“ワイヤレス”は当たり前のものになった。これに伴い、有線ヘッドフォンで名を馳せるハイエンドなブランドもワイヤレス市場に相次いで参入している。オーディオファンとしては“ワイヤレスでも音に妥協しない製品”が増加しているのは嬉しい事だ。
そんな中、あのULTRASONEがワイヤレスに本格参入した。独自のS-Logicに、アクティブノイズキャンセリングも搭載したヘッドフォン「ISAR」、ブランド初の完全ワイヤレスイヤフォン「LAPIS」、さらに驚きのゲーミングヘッドセット「METEOR ONE」と、一気に3機種も投入する。
以前「Go Bluetooth」というBluetoothヘッドフォンを発売しているので“初のワイヤレス”ではないのだが、今回3機種も一気に発表したのは、ULTRASONEが“ガチでワイヤレスも頑張るぜ”という“本気度”の現れだろう。
さっそくそのサウンドや使い勝手をチェックする。
そもそもULTRASONEとは
ULTRASONEは、1991年にドイツのミュンヘンで設立されたブランドだ。現在はイヤフォンも展開しているが、もともとヘッドフォンのメーカーで、ミュージシャンでもあるエンジニアのフロリアン・ケーニッヒ氏が立ち上げた。
プロ向けのヘッドフォンから、コンシューマー向けまで手掛け、特にオーディオファンの記憶に残っているのは、2004年に登場した「edition 7」だろう。独自技術や高級パーツを惜しみなく投入し、50万円近い超高級ヘッドフォンとして市場に君臨。あこがれのヘッドフォンとして話題を集めると共に、その後に続くポータブルオーディオブームを牽引してきたメーカーだ。
音質が良いだけでなく、“音場”にもこだわっているのが大きな特徴。具体的には、ヘッドフォンのユニットを、意図的にオフセットで配置することで、“ヘッドフォンでもスピーカーで聴いているような自然な音の響きと定位感を実現する”という「S-Logic」技術を搭載している。
同社を代表する技術であるため、このS-Logicはワイヤレスヘッドフォン「ISAR」と、ゲーミングヘッドセット「METEOR ONE」にも投入されている。ワイヤレスもそうだが、ゲームでS-Logicがどのように活きてくるかは、興味深い。
完全ワイヤレスイヤフォンの「LAPIS」には、S-Logicは搭載していないが、ユニットに新開発の13mm径ダブルマイラーフィルム振動板を採用。マイラードライバーは、過度特性に優れ、歪みが少ないのが特徴で、ULTRASONEの高級ヘッドフォンにも採用されている。
このように、ワイヤレスであっても、ULTRASONEの高級ヘッドフォンの技術が投入されているのがグッとくるポイント。「だったら高価なのでは?」と身構えてしまうが、価格はヘッドフォンのISARが32,980円、イヤフォンのLAPISが24,980円、ゲーミングのMETEOR ONEが27,980円と、有線高級ヘッドフォンと比べると、そこまで高値でないのも嬉しいところ。長年のオーディオファンだけでなく、ワイヤレスからオーディオに興味を持った人でも、「ULTRASONEの音ってどんな感じ?」と、手に取りやすいだろう。
ISAR
各モデルを聴いていこう。ヘッドフォンのISAR(イーザル)は、ドイツ・ミュンヘン近郊を流れるドナウ川の支流河川“イーザル川”からとられた名前だそうだ。
前述の通りアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載しており、ANC搭載のワイヤレスヘッドフォンはULTRASONE初となる。
カラーは上品なグレーで、ヘッドバンド部分にワンポイントで赤い「S-Logic」というロゴが入っているのがカッコいい。落ち着いた色使いで高級感があり、ビジネスでもカジュアルでもどちらでも使えそうだ。
持ち上げてみると意外に軽量で、重さは約246g。「おお! 確かにULTRASONEのヘッドフォンだ」とニヤニヤしてしまうのは、イヤーパッドやヘッドバンドのクッションにプロテインレザーを使っているところ。柔らかく、モチモチ、しっとりした質感は極めて上質で、有線の高級モデルを思い出させる。このあたりの作りの良さは、さすがオーディオメーカーという印象だ。ちなみに、ハウジングはスイーベル・折りたたみ可能で、コンパクトにして持ち運べる。
充電端子はUSB-C。右ハウジングの側面に、ANCのON/OFFボタンや電源ボタン、Bluetoothのペアリングボタンが並ぶ。ボタンの部分はゴムっぽい素材で作られているため、指で触った時に、指先の感触だけで「ここがボタンだ」とわかりやすい。
ボリュームボタンがないなと探したが、右のハウジングにセンサーが内蔵されており、イヤーカップの部分を下から上になぞると音量アップ、上から下になぞると音量ダウン。ダブルタップで再生/一時停止が可能。直感的に操作できて便利だ。
Bluetooth 5.0準拠で、コーデックはSBC/AAC/aptX/aptX HDに対応。プロファイルはA2DP/AVRCP/HFP/HSP/SPP/DID/HOGP/PXP/FMP/BASと豊富にサポート。マイクも内蔵しているので通話もOK。4個の外部マイクとQualcomm cVcノイズキャンセル技術を使ったクリアな通話もウリだ。
【お詫びと修正】プレスリリースの仕様表記に誤りがあったため、Bluetooth対応コーデックから「aptX LL」を削除しました。(3月14日14時)。また、マルチポイント接続も可能と記載しておりましたが、非対応でした。お詫びして修正します。(6月21日)
軽量でイヤーパッドも柔らかいので、装着感は良好。ホールド力も高く、装着した状態で首を動かしたり、小走りしても、まったくズレる気配はない。それでいて、頭部や耳の周囲への圧迫感はキツくないので、長時間の装着も苦にならないだろう。
まずは音を出さずに、ANCの実力をチェック。静かな部屋でANCをONにすると、それまで聞こえていたデスクトップPCの「ウーーン」という動作音と、ガスストーブの「グォオオ」というファンの音が綺麗さっぱり消えてなくなる。
おそらく、この部屋に最初からヘッドフォンを装着して入ったら、パソコンとストーブが動いている事に気が付かないだろう。遠くを走る電車の音が、いつも「ガタンゴトン」と窓から聞こえてくるのだが、これも低い音がほとんど消えて「トトントトン」という小さな音にしか聞こえなくなる。
装着したまま、地下鉄に乗ってみたが、走行音もかなり低減される。トンネルを反響する「グォオオー!」という低音がキャンセルされ、「シィー」という高音や、たまにブレーキをかけた時の「キー」という高音が聞こえるくらい。騒音の全ては消す事はできないが、“うるさい”と感じる音が大幅に無くなるので、非常に快適だ。
スマートフォンの「Pixel 6 Pro」とaptX HDでペアリング。配信サービスのAmazon Music HDから、ハイレゾ楽曲を何曲か聴いてみた。搭載しているユニットは、40mm径のダブルマイラーフィルム振動板だ。
「コールドプレイ&セレーナ・ゴメス/Let Somebody Go」を再生すると、広大な音場がフワッと展開。そこに力強く、それでいてタイトな深い低音がズズンと響く。そして、広大な空間を、付帯音の少ないクリアな高音が突き抜けていく。この重い低音と、高域のソリッドさ、空間の広さは、まさに“ULTRASONEの音”。ワイヤレスであっても、有線を彷彿とさせるULTRASONEサウンドが楽しめて、うれしい。
「手嶌葵/明日への手紙」のようなシンプルな曲を再生すると、S-Logicの特徴がわかりやすい。ヘッドフォンなので、ボーカルの音像は基本的には頭内に定位する。ただこの、定位が普通のヘッドフォンと一味違うのだ。
頭内定位がキツイヘッドフォンの場合、自分の頭の中の、中心部分に“ボーカルの口”が入り込んだような聴こえ方をする。音が“頭部の中心に収束していくような”を感覚だ。これが苦手という人も多いだろう。
しかし、ISARはこの頭内定位がまったくキツくない。中心に向かって収束する感じが無く、フワッと、自分の頭とボーカリストが溶け混ざったような感覚になる。さすがに、スピーカーで聴いている時のように、自分の前方の空間にボーカルが定位する……とまではいかないのだが、聴こえ方としてはかなり自然になる。ボーカルの音像が、自分の頭の中心ではなく、頭の周囲の空間まで広がりつつ、移動したような感覚だ。
こう書くと、“音がボヤケているのでは?”と思われるかもしれないが、実際は真逆だ。音像の輪郭はシャープかつクリア。歌手が歌う直前に「スッ」と息を吸い込む音もドキッとするほどリアルに再生し、口が開閉する様子が目に見えるほどに生々しい。
一般的な“バーチャルサラウンドヘッドフォン”は、音をデジタル化し、DSPなどで処理して“広さ”を出しているが、S-Logicの場合はあくまでアナログな構造的な工夫で頭内定位を緩和しているので、音の情報量が多いまま、ナチュラルなサウンドが維持されているのも嬉しい。“音の純度が高く”、それでいて“聴こえ方も自然”というS-Logicの利点が、ワイヤレスでもしっかり味わえる。
ANCのボタンを一度押すと、外音取り込みモードにチェンジ。駅のアナウンスや、近づいてきたクルマの音などに気がつくようになる。もう一度ボタンを押すと、ANCと外音取り込みが全てOFFになる。
驚いたのは、全てをOFFにした時の音と、ANCをONにした時の音が、かなり違う事だ。低域の量感が大きく異なり、ANCをOFFにすると、押し出しがソフトになり、全体としてモニターヘッドフォンのようなサッパリした音になる。ANCをONにすると、先程から書いているように、低域が深く沈み、音圧もグイグイ前に出る、迫力のあるサウンドになる。
どちらを選ぶかは、好みにもよるだろう。個人的にはANCをONにした方が、ULTRASONEっぽくて好きだが、ジャズやクラシックなど、アコースティックな楽曲はANC OFFにして、ナチュラルさを楽しむ……といった使い方もアリだ。1つのヘッドフォンで、2つの味が楽しめて、ちょっと得した気分だ。
なお、ANC使用時の最大使用時間は約30時間、充電時間は約3時間。これだけ持つなら、一度の充電で平日の通勤・通学はこなせるだろう。3.5mmのイヤフォンケーブルも付属していて、有線接続も可能なので、バッテリーが切れても普通のヘッドフォンとして使える。
LAPIS
お次は完全ワイヤレスのLAPIS。形状としては“AirPods Proタイプ”で、耳穴手前の空間にカポッと置くように装着する。ただ、イヤーピース部分がAirPods Proよりもさらに深く挿入できるので、密閉感や、装着後の安定感はLAPISの方が上だと感じる。
LAPISが採用しているのは、新開発の13mm径ダブルマイラーフィルム振動板。ユニットが大口径である事を活かしたサウンドで、「宇多田ヒカル/花束を君に」を再生すると、伴奏の重低音が音圧豊かに押し寄せてきて驚く。確実にAirPods Proよりも低音再生能力は上だ。
音圧が豊かなだけでなく、タイトさも兼ね備えている。ドラムのビートにキレがあり、聴いていて気持ちが良く、つい体が動いてしまう。そんな低域に負けじと、ボーカルの中高域はクリアで、切り込むような鋭さがある。まさに“鮮烈なサウンド”で、聴いているとULTRASONEの「Signature」ヘッドフォンシリーズを思い浮かべてしまう。
どちらかというと、モニター寄りの優等生サウンドではなく、“旨味たっぷりタイプ”。それでいて、単純なドンシャリサウンドでないところがULTRASONEらしい。
なお、左右どちらかのハウジングを指で1秒間長押しすると、ANCのON/OFFや、外音取り込みの「アンビエントサウンドモード」に切り替わる。
NC能力はなかなか優秀。地下鉄走行時の低い音を綺麗に消してくれる。NC性能の良さに加え、耳との密閉度が高く、外の音がそもそも耳に入りにくい……遮音性が高い事も功を奏しているのだろう。
ただ、低音が抜けがちなAirPods Proと比べると、密閉感が高いLAPISは、人によって閉塞感を感じるかもしれない。しかし、低域の迫力も含めて、音楽の美味しいところをじっくり聴き込めるのはLAPISの方だと感じる。
マイクも内蔵しているので通話にも使える。2つのマイクを使い、周囲の雑音を低減しながら声を届けてくれる。また、片方のイヤフォンだけを使い、モノラルモードでハンズフリー通話も可能だ。リモートワークで、ずっと耳に装着している時などに、片側だけで使えるのは便利だ。
本体での連続再生時間は最大約9時間と、かなりのスタミナ仕様。充電ケースを併用すると最大約45時間使用できる。ちなみにこの充電ケース、薄くて小さくてポケットに入れやすい。質感も良いので、ついつい触りたくなってくる。この小ささでワイヤレス充電のQiにも対応しているのはたいしたものだ。
ちなみに、充電ケースの形状が、イヤフォン本体にピッタリと作られているため、サードパーティー製のイヤーピースを使う際には注意が必要だ。試しにAZLAのSednaEarfit Crystal for TWSを全サイズ取り付けてみたが、問題なく取り付けた状態で充電ケースの蓋を閉じられた。
METEOR ONE
ISARは約246gだったが、ゲーミングヘッドセット「METEOR ONE」は約160gと、さらに軽量だ。それでいて、肌に触れる部分にプロテインレザーを使っているので、装着時の快適さはバツグン。長時間ゲームをプレイしても、このヘッドセットなら負担が少ないだろう。
METEOR ONEの搭載ユニットは、ISARと同じ40mm径ダブルマイラーフィルム振動板。S-Logicテクノロジーも搭載している。ISARとの大きな違いとしては、ANCを搭載していない事。
とはいえ、部屋での使用が前提のゲーミングヘッドセットなのでANCは無しで問題ないだろう。その代わりに、METEOR ONEの方が価格が抑えられている。
ゲーミングヘッドセットらしい部分として、対応コーデックがSBC/AACと、ISARよりも少ない。ゲーム機などとの連携を前提としているので、このへんも問題はないだろう。プロファイルはA2DP/AVCTP/AVDTP/AVRCP/GAVDP/HFP/HSP/SPP/DID/PBAPをサポート。オートペアリングもサポートしている。
ISARよりも注力している部分として、音の遅延が少ない事が挙げられる。レイテンシーは独自のワイヤレスオーディオストリーミングプロトコルによる「タクティカルモード」を搭載し、Bluetoothながら約30ミリ秒の低遅延を実現しているという。これは後ほど試してみよう。
充電端子はUSB-Cで、ここに付属のブームマイクを接続すると、ヘッドセットとして機能する。連続再生時間は約15時間。また、ブームマイクだけでなく、有線ケーブル付きのブームマイクも同梱しており、有線のゲーミングヘッドセットとして使うこともできる。この充実ぶりは嬉しい。
逆に言えば、ブームマイクを外せるので、普通のワイヤレスヘッドフォンとして音楽再生に使う事もできる。ゲームと音楽、一台二役的な製品だ。
カラーはマットなブラックで、ISARのように赤のワンポイントでS-Logicマークが入っている。
赤いワンポイントは目立つが、“ゲーミングヘッドセット”としてはそれほど派手なデザインではない……と、思っていたが、実はこのMETEOR ONEには“派手派手にするモード”が備わっている。
ハウジングにLEDライトを内蔵しており、電源ボタンのダブルクリックで、LEDライトのエフェクトを7種類から選択できる。ゲーミングヘッドセットらしく、グリーンで光らせたり、赤で光らせたり、点滅させたり、様々な色を循環させたりと、好みに応じていろいろ設定できる。ゲーミングPC部屋を“ゲーミングカラー”で統一したい人には、魅力的だろう。一方で、LEDライトは消す事もできるので、外出時や普段遣いはライトを消して使うというのもアリだ。
では、さっそく音楽……ではなく、ゲーミングヘッドセットなので、ゲームをプレイしてみよう。人気のバトロワFPS「Apex Legends」を起動。自分がプレイしている様子を動画で撮影しておき、その動画を繰り返し再生しながら、普通の音楽再生用ヘッドフォンと、METEOR ONEのサウンドで聴き比べてみた。
一聴してわかるのが、音のコントラストが強く、METEOR ONEの方が銃撃音や敵の足音などのSEが聴き取りやすい事。音楽用ヘッドフォンは、銃撃や足音などと、BGMや広いフィールドに広がる反響音が融合してしまい、“全体を見通す”には良いが、“敵が来る方向を知る”ような勝つためのツールとしては不適格だ。その点、METEOR ONEはそれらの音が聴き取りやすく、また、物音がどこから聴こえたのかもわかりやすい。
バーチャル/リアルサラウンドヘッドフォンではないので、方向を知る性能には限界があるとは思うが、音場が適度に広く、そこに聴き取りやすいSEが定位するので、実際に使ってみると「あ、隣の部屋に敵がいるな」とわかるだけでなく、「屋根の上に敵がいるな」とか、天空から炎が降り注ぐ必殺技「マザーロード」を撃たれると、本当に上の方から音が聴こえる。ステレオの再生能力自体が高いので、ある程度、高さや奥行き方向も聴き取れてしまう。
使っていて感じるのは、普通のゲーミングヘッドセットのサウンドと比べ、聞き疲れしにくい事だ。ハンドガンのウイングマンや、ショットガンのピースキーパーを撃っているとわかりやすいのだが、一般的なゲーミングヘッドセットは効果音を聞き取りやすくするため、音のエッジを強調して再生するものが多い。
だが、強調がキツイと、自分が手にしている武器の射撃音が「バゴンバゴン!」と頭の中で鳴り響き、疲れてしまう。METEOR ONEは、S-Logicで頭内定位が緩和されているので、自分の射撃音がそれほど頭の中心に突き刺さらない。長時間プレイすると、なんだか疲れて……という人にはMETEOR ONEを試して欲しい。
マイクを外して、普通のワイヤレスヘッドフォンとして音楽も聴いてみたが、S-Logicは音楽再生の自然さにも寄与する。頭内定位がキツく、音の強調もキツイヘッドフォンでは、音楽を聴こうと思わないものだが、METEOR ONEはゲーミングヘッドセットとしての実力がありつつ、S-Logicによる自然さもあるため、フツーに音楽も聴ける。ゲームをしていない時は、音楽を楽しみたいという人にも注目のヘッドフォンだ。
なお、右ハウジング側面にあるボリュームの「+」と「-」ボタンを押すと、Bluetooth接続でも約30ミリ秒に遅延を抑える「タクティカルモード」に切り替わる。スマホのFPSゲーム「Call of Duty Mobile」をプレイしながら切り替えてみたが、確かにタクティカルモードの方が、自分が撃った瞬間に銃撃音がするので違和感が少ない。タクティカルモードでしばらくプレイした後で、通常モードに切り替えると、「うわ、こんなワンテンポ遅れた音でプレイしてたんだ」と驚き、もう戻れなくなるだろう。Netflixアプリで映画などを見る時も、映像の口の動きと音声がズレなくなるので、タクティカルモードを使うとストレスが少ない。
シーンに合わせて“ULTRASONEを使い分ける”
3機種を使って感じるのは、ワイヤレスやゲーミングであっても“ULTRASONEらしさ”があるという事。その“ULTRASONEらしさ”が、ワイヤレス音楽リスニングや、ゲームプレイでもしっかり効果を発揮しているのも嬉しい。
逆に言えば、この3機種でULTRASONEのサウンドに触れ、気に入ったという人は、有線のULTRASONEヘッドフォンも聴いてみると、絶対に気に入るはずだ。外で気軽に聴きたい時はワイヤレスのヘッドフォン/イヤフォンを、ゲームに熱中したい時はゲーミング、家でじっくり音楽と向き合う時は有線モデル……みたいな使い分けを、お気に入りのブランドで揃えられるというのは幸せな事だ。
(協力:アユート)