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これが“令和のミニコンポ”、デノンCDレシーバや「MODEL M1」など3システムを、ライター3人が使ってみた
- 提供:
- ディーアンドエムホールディングス
2024年12月5日 08:00
突然だが、皆さんの家にミニコンポはあるだろうか? 場所をとらずに音楽が楽しめる機器として、昔はどの家庭にもあるものだったが、スマートフォンが登場し、CDから音楽配信へと音楽ソースが変わった今、「もう家に無い」とか「スマホのスピーカーで聴いている」、「小さなBluetoothスピーカーがメイン」なんて家が増えている。
しかし、ストリーミング配信の普及により、大量の音楽が楽しめるようになった今だからこそ、“音楽を楽しむ一番身近な機器”だったミニコンポを復活させる時ではないだろうか。
「押し入れのミニコンポを引っ張り出そう」という話ではない。今の時代に合わせて、音楽配信サービスもたっぷり楽しめつつ、スマホ内蔵スピーカーや、小さなBluetoothスピーカーよりも良い音が聴ける……そんな“令和のミニコンポ”を家で使ってみようという企画だ。
編集部で「今の時代のミニコンポはコレでは?」と話し合い、以下の3製品を用意した。
- デノン ネットワークCDレシーバ「RCD-N12」(110,000円)+Polk Audio「ES15」(ペア46,200円)
- マランツ「MODEL M1」(154,000円)+ Bowers & Wilkins「607 S3」(ペア132,000円)
- Bowers & Wilkins「Zeppelin Pro Edition」(136,400円)
音楽好きだが「ミニコンポ? もう家に無いですね」という3人のライター(小岩井博さん、杉浦みな子さん、三月旭さん)を集め、3モデルを体験してもらった上で、それぞれが気に入った“令和ミニコンポ”をチョイス。実際に家に持ち帰って生活して、“令和ミニコンポがある生活”をレポートしてもらった。
令和のミニコンポ、そのラインナップはこれだ
デノン「RCD-N12」+Polk Audio「ES15」
デノンのRCD-N12は外形寸法は280×305×108mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクトな筐体に、CDプレーヤー、ネットワークプレーヤー、2chデジタルアンプ、HDMI ARC、FMチューナーを内蔵している。大きな特徴は「CDプレーヤーを搭載している事」。HDMI ARCにも対応しているので、テレビとの親和性も高い。
スピーカーのPolk Audio「ES15」は、剛性の高い筐体や独自のバスレフポートなど、物量を投入しつつも、ペア46,200円というコストパフォーマンスの高さが特徴。片手でつかめるほどコンパクトなのも魅力だ。
マランツ「MODEL M1」+ Bowers & Wilkins「607 S3」
マランツ「MODEL M1」は、2024年のオーディオ界で最も話題になったコンポと言っていい。RCD-N12よりも小さな筐体に、ネットワーク再生や、カスタムされたAxignのClass Dアンプ、HDMI ARCも投入。“ピュアオーディオ機器は大きくて重いもの”という常識を覆した“小さくて軽いピュアオーディオ”だ。
「607 S3」は、B&Wのエントリーである600シリーズの小型2ウェイブックシェルフ。13cmコンティニュウム・コーンウーファーを採用したり、チタンツイーターに800 Signature用に開発されたメッシュ形状のグリルを装備するなど、上位機の技術を多く取り入れている。
Bowers & Wilkins「Zeppelin Pro Edition」
飛行船のような形状のワイヤレススピーカーで、aptX Adaptive(最大48kHz/24bit)まで対応するBluetoothと、AirPlay 2に対応。音楽配信はAmazon Music(最大96kHz/24bit)、Deezer、Tune In、SoundCloud、Spotify(Spotify Connect)をサポートする。
B&Wが本気で作り込んだワイヤレススピーカーなので、中身は完全にピュアオーディオ仕様。大口径ウーファーにツイーター、ミッドレンジまで搭載し、ツイーターとミッドレンジはB&Wの中国工場で設計・生産。ツイーターは前述の600 S3シリーズに使っているものと同じなど、かなり豪華な仕様だ。
3つの“令和ミニコンポ”を3人に聴いてもらうと、皆、サイズを超えたサウンドに驚いた様子。その上で気に入ったものを聞いてみると、「CDも再生できるところが気に入った」という小岩井さんは、デノン「RCD-N12」+Polk Audio「ES15」をチョイス。
「以前の取材で聴いたMODEL M1の音に驚いた」という杉浦さんは、マランツ「MODEL M1」+ Bowers & Wilkins「607 S3」を選択。
「目にした瞬間から、このデザインに惚れました」という三月旭さんは、B&W「Zeppelin Pro Edition」を選んだ。
では、実際に“令和のミニコンポ”を自宅で使った3人からのレポートをお届けする。
小岩井博 デノン「RCD-N12」+Polk Audio「ES15」
CDを聴くためのオーディオ、いま選ぶならオールインワンの次世代コンポが絶対良い
またCDを買ってしまった。聴くための機器がないのに……。
学生の頃にはミニコンポを親に買ってもらい、働くようになってからはCDプレーヤーにアンプ、スピーカーを自分で揃えていました。それが壊れてしまい、手放したのがもう何年も前のこと。しばらくはノートパソコンに搭載されたCDドライブでリッピングしたりしていましたが、そのノートパソコンにもガタが来てしまい、買い替えたらドライブがなくなりました。同じような状況の人、実は多いんじゃないでしょうか。
そうしてCDを聴く環境を失ったにも関わらず、なぜか1枚、2枚と増えていく。メインソースが音楽配信サービスになってから久しいですが、そこで配信されていないけど好きな楽曲を聴くには、CDを買うしかなかったりするんですよね。まぁ、結局CDで買っても再生できないんですけど。
そんな自分にとって、渡りに船ともいうべき企画が。B&W「Zeppelin Pro」、マランツ「Model M1」+B&W「607S3」、デノン「RCD-N12」+Polk Audio「ES15」のなかから気になる“次世代ミニコンポ”を選んで聴いてみよう、というテーマですが、その話が出た時点でRCD-N12しか目に入っていませんでした。
RCD-N12の概要を紹介すると、CDをはじめとした様々な音源の再生に対応するオールインワン・レシーバーです。個人的に一番の推しポイントは、コンパクトなボディ(280W×108H×305Dmm)のCDプレーヤーで、かつ多機能であること。聞くところによると、そのデザインと音の良さで、ヨーロッパでは大人気のミニコンポらしい。
CDが聴きたいのは当然ですが、いまや音楽配信サービスが使えないのも厳しいですし、家に置けるサイズでなければどちらにせよ導入できません。この条件をクリアするモデルが案外少ないんですよね。
音楽配信サービスについては、デノンの「HEOS」と連携させることで、ネットワーク環境から直接Amazon MusicやSpotifyなどを再生することができます。もちろん、Bluetooth接続でスマートフォンから飛ばすのもOK。HDMI(ARC)端子を搭載していて、テレビの音声を受け取れることも特徴です。
このほかにも、MMカートリッジ対応のPhono入力、FM/AMラジオチューナー搭載、USBメモリーからのハイレゾファイル再生など幅広く対応。それらの音源を、“シンプル&ストレート”なオーディオ設計によって高音質に再生することを目指したという、コンポというにはガチめの万能型モデルになっています。
組み合わせるES15は、コストパフォーマンスに定評のあるPolk Audioのミドルラインに位置づけられるブックシェルフスピーカー。落ち着いたデザインのRCD-12と見た目、サイズの相性も良く、設置したときのまとまりがいいです。また価格的にもRCD-12が110,000円、ES15がペア46,200円、あわせて約15万円とマッチングがとれています。
そのサウンドは全体として、RCD-N12がピュアオーディオらしい原音に忠実な音を送り出し、それをES15がカラッと明るいエッセンスを加えて鳴らしているようなイメージです。
例えるなら、オーバードライブのエフェクターで軽く歪ませたエレキギターがよく似合うサウンドといったところ。中低音が豊かで、高域にも量感があり、グルーヴ感を味わえる再現性です。ギターにベース、ドラムス、そしてボーカルによるストレートなバンドサウンドを、とても爽やかに聴くことができます。
残念ながら今後も配信の予定がなさそうな解散済みのバンドのCD、聴いたのはいつ以来か……。ハマっていた頃の思い出が一気に蘇ってきました。それにしても、聴きたい曲ごとにCDを入れ替えていく作業、久しぶりにやるとレコードを再生しているような味わい深さを感じます。そろそろCDもそんな“エモ”の領域に入ってきたということなのでしょうか。
さて、N-12+Polkは「元気が良い」だけのサウンドではありません。先ほど書いたとおり、明るさはあくまでエッセンスであり、基本はデノンの原音再生に準じたピュアオーディオ的サウンド。池田綾子など美しいボーカルの旋律を、S/N良く再現してくれます。
また、音が前に飛んでくるような鳴り方で、小音量でも耳までハッキリ届くのもポイント。WATER WATER CAMELやハンバート・ハンバートといった、カフェで流れるようなゆったりとした楽曲との相性も良いと思います。
HEOSを通じてCDスペックを超えるハイレゾ音源を再生すると、サウンド傾向はそのままに、情報量が増え、音に厚みが増してきます。そのため、音数が多くBPMの高い今風の楽曲も、力強い低音が下支えしてテンポ感よく楽しむことができます。
レコード再生も試したところ、CDや配信での再生に比べて、少しだけ奥まったところにステージが展開されるような印象を受けました。レコードを聴く際は、他のソースのときよりも音量を上げ目にすると良さそうです。
大人になったいま、限られたラインナップからそこそこのミニコンポを選ぶより、ちょっとお金を出してもいいからワンランク上の“大人コンポ”が欲しい。この考えに共感してもらえるなら、RCD-N12とES15の組み合わせはオススメできます。
杉浦みな子マランツ「MODEL M1」+ B&W「607 S3」
音質クオリティも省スペース性も究極的な今どきハイエンドコンポ
こんにちは、ライターの杉浦です。さて、今回の企画テーマは「令和のミニコンポ」。編集部から「イイ感じのセットを3つ用意したから、そこから好きなの選んで使ってみてね」という大変ありがたいお話で、依頼を受けた時からワクワクでした。
で、まあおそらく企画の詳しい流れは既に書かれていると思うので、私のパートでは早速もう機材の紹介に入っちゃいましょう。今回私が使用したのは、マランツ「MODEL M1」+B&W「607 S3」の組み合わせです。
言うなれば、「究極的に音質クオリティも省スペース性も突き詰めた、今どきのハイエンドコンポ」。価格的にも、今回用意された機材の中では、ある程度こだわりがある方向けの組み合わせと言えるでしょう。
実は私、RCD-N12とMODEL M1は以前に自宅で使ったことがありました。唯一、体験したことがないのがZeppelin Pro Edition。まあでも、どれを使いたいかと言われたら、ぶっちゃけ全部ですよね。
Zeppelin Pro Editionは初見なので興味がありましたし、残る2機種も逆に知っているからこそ魅力的です。Hi-Fi的な実力を継承しかつCD再生にも対応するRCD-N12も、より小さくてスマートな操作性で本格派志向のMODEL M1も、全部良い。
ではなぜMODEL M1をチョイスしたのかというと、理由は大きく2つあります。
607 S3ありきのコンポを組むなら、そりゃ断然MODEL M1
1つめは、以前使ってシンプルに「MODEL M1すごいな」と思っていたから。方々で言われていますが、やはりそのサイズとパワーですよね。本機の外形寸法は、217×239×84mm(幅×奥行き×高さ)。横幅と奥行きがどちらも20cm程度に収まるという、従来のプリメインアンプとしてはあり得ない見た目をしているのに、大型のトールボーイスピーカーを余裕で駆動する実力の持ち主です。デジタルアンプを内蔵し、定格出力は100W + 100W(8Ω)、125W + 125W(4Ω)。
機能面でも、HEOSのネットワークオーディオ機能を内蔵していて、Amazon Music HDなどの音楽ストリーミングサービスを単体で再生できますし、さらにeARC/ARC対応のHDMIポートを搭載していて、テレビとも接続できます。
以前にMODEL M1をお借りした時は、まさに自宅のテレビと繋いで使用しました。テレビラックの中にすっぽり収まってくれるスマートさ、そして見た目を裏切るパワフルな駆動力にびっくりでした。
その時はDALI「OBERON 5」との組み合わせでしたが、音楽を鳴らすと微細で静かな音から迫力のある力強い音まで、躍動的。クラシックやジャズなど、ダイナミックレンジの広い音楽ジャンルへの対応力は一つの魅力に感じました。
なお、今回はスピーカーが異なり、607 S3との組み合わせになるわけで……そう、2つめの理由がこれです。私的に今回の企画、MODEL M1だけでなく607 S3が肝でした。
「MODEL M1を活用することで、情報量の多さや潜在能力の高さで高評価を受けている607 S3をスマートなセットコンポにできた」という感覚があります。この体験を叶えられることが、大きなアドバンテージでした。個人的には、せっかくMODEL M1を使うなら大型のトールボーイをドライブする構成が推しではあるのですが、607 S3ありきの高品位なミニコンポスタイルが実現できるなら、それはそれで超良いじゃんという話です。
607 S3は横幅165mmのコンパクトサイズで、棚置きやデスクトップ環境でも使いやすいのが大きな特徴。実際、MODEL M1と合わせて我が家の17畳・LDKにある本棚の上に設置してみたら、とてもスマートです。
本来、この手のブックシェルフスピーカーの間には、もっとメカメカしい機材があるはず……そんな過去のイメージを覆すMODEL M1のコンパクトな佇まいは、まず見た目から“令和的コンポのあり方”をガツンと見せつけてくれました。
今どきハイエンドコンポで、チャイコのバレエ音楽に想いを馳せる
それでは最後に、サウンドの聴きごたえを語って締めくくりましょう。音源は、Amazon Music HDで配信されているベルリン・フィルハーモニー管弦楽団&ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ「チャイコフスキー:3大バレエ組曲 ≪白鳥の湖≫≪眠りの森の美女≫≪くるみ割り人形≫」です。
私自身が昔クラシックバレエをやっていて、バレエ音楽が好きなのもありつつ、やはりMODEL M1は、オーケストラ再生時の魅力に触れざるを得ないと思うので、本作をフィーチャー。
特に607 S3との組み合わせでは、クリアで立体感のあるオーケストラのイメージが展開されて、その魅力をより顕著に感じました。微細な小音からダイナミックな音まで、余裕のワイドレンジでたたみかけてきます。
例えば「≪白鳥の湖≫第1曲: 情景」(96kHz/24bit)は、オーボエの高音が奏でる物悲しい主題が、震える弦とハープの伴奏の上にくっきり浮かびます。そこに管楽器とティンパニーが入ってきて楽曲が躍動すると、一気に重厚感たっぷりに。
「≪白鳥の湖≫作品20: 第2曲: ワルツ」(96kHz/24bit)は、出だしから弦の弾力が伝わってきて、途中から入るコンサートバスドラムの立体感と質感がすごい。コンサートホールで、その低音の圧に一瞬ビクッとする感覚を思い出しました。
「≪眠れる森の美女≫ 作品66A: 第5曲: ワルツ」(96kHz/24bit)は、冒頭から絢爛豪華な弦楽器・管楽器の多重奏と、その後ろで打ち鳴らされるティンパニーの低音が飛び出してきて、ゴージャス感がたまりません。
弦楽器が奏でるメロディアスな主題も美しく、楽曲の盛り上がりどころであるダイナミックなパートでは各楽器の音に立体感があって、弦が「ザッ」と弾んでいます。大勢のダンサーたちが、花輪を持って万華鏡のように動く群舞が目の前に浮かぶよう。
キレのある再生で叙情的すぎず、華やかで色彩感あふれるチャイコフスキーらしい魅力を、ガンガン伝えてくる感じです。
そう、偉大なる作曲家・チャイコフスキーの功績の一つは、バレエ音楽をただダンスに付随する音でなく、音楽だけでも楽しめるオーケストラ作品として生み出したこと。MODEL M1+607 S3は、コンポとしては別格のクオリティでその功績を現代に伝えてくれます。
Zeppelin Pro EditionもRCD-N12もそれぞれに魅力的な中、MODEL M1+607 S3で叶うのは、そんな少し格の違う音楽体験と言っても良いのではないでしょうか。おかげさまで、大満足な「今どきのハイエンドコンポ生活」を送らせてもらいました。
三月旭 B&W「Zeppelin Pro Edition」
家で音楽を聴くとき、最近はスマホから再生するのが主流になっていますよね。でも「昔はCDコンポとかで聴いていた」、私と同じ30代の人ならそんな経験を持つ方も多いと思います。
もちろん私も同じで、中高生の頃はCD/MDコンポを使って音楽を流していました。愛用していたコンポは、なんといっても「デザイン」が大好きで……!音楽を聴くことが第一だけれど、家に自分の大好きなモノがある、それが嬉しかったんです。
あれから時代の流れとともにコンポを使うことはなくなっていったけれど、「とりあえず」ではなく、「ゆっくり」と音楽を楽しむ、そんな時間の豊かさが少しずつ分かってきた30代の今、自宅の音楽再生環境を整えたいなと思うようになりました。
やっぱり「音」がよくて、「デザイン」もよくなくちゃ、はじまらない。そんな私にとって、B&Wの一体型ワイヤレススピーカー「Zeppelin Pro Edition」は、まさにその理想を満たしてくれる一台だったんです。
もはやこれは「音を飾れるアート」なのかもしれない
まずは、なんといってもこのデザイン!飛行船を指す「Zeppelin」という言葉が名前についているとおり、まさに飛行船そのままのような、楕円の立体形状が特徴的です。
単なるスピーカーには見えないですよね、もはやアート作品みたい。外形寸法は650×194×210mm(幅×奥行き×高さ)とそれなりの大きさがあるので、存在感もばっちり。一方で、手軽に持ち運べるポータブルスピーカーとは違って、やはり置く場所は選びます。
でも、Zeppelin Pro Editionを中心にお気に入りのインテリア小物などと並べて設置したら、もうそれだけで部屋が見違える…!お店のディスプレイみたいな雰囲気で、一台あるだけで部屋をおしゃれに見せてくれます。
カラーはSpace GreyとSolar Goldの2色あって、私のおすすめは断然Solar Gold!“Pro Edition”になって新登場したベージュ系のカラーで、柔らかで優雅な印象です。部屋の雰囲気もグッと明るくしてくれますよ。
ファブリックの部分は、よく見ると複数の色が織り込まれていて、どこか温かみのある質感。おかげで、Solar Goldの上品な印象はより引き立ち、ダークグレーのSpace Greyではクールながらも優しさを感じさせてくれると思います。
部屋に置いている家具との相性で選んでも、ただ自分が好きな色調で選んでも、どちらのカラーもちょうどよくハマってくれるでしょう。何より、部屋にあるだけで気分が上がること間違いなし!です。
電源ケーブルを繋ぐだけ。「次世代のコンポ」は一台で完成なんです
設置はとっても簡単。電源ケーブルを繋ぐだけの超シンプル設計です。しかも重さは6.6kgと、女性ひとりでも持ち上げられます。
重たかったり、ケーブルが複雑だったり、左右のバランスをとったり。そんなことを気にしなくても、ただポンと置くだけ。ハードルが高そうに思えるオーディオながら、設置がしやすいのはありがたいですね。
箱から取り出すときにはちょっと注意。背面側の方に少し重みがあるので、全く意識せずに、すっと上に持ち上げると、うっかりバランスを崩しそうになりました……。
あとは、B&Wスマホアプリから設定をするだけです。コンポというと、CDやMDを入れる再生部分と、左右のスピーカーの3つで構成されていましたが、これは一台でOK。接続も簡単で、迷いなく使える「次世代のコンポ」って感じです。
対応するストリーミングサービスは複数あって、Spotify Connectや、ハイレゾ配信サービスのQobuzにも対応しています。今回はAmazon Musicと接続して体験しました。
ちなみに、Zeppelin Pro EditionはWi-Fiに対応したネットワークスピーカー。スマホとワイヤレスで連携する点は、Bluetoothスピーカーと同じなんだけど、音楽再生するときが違っています。
音楽のデータを圧縮してスマホからスピーカーに飛ばすBluetooth接続と違って、ネットワークスピーカーは、家のWi-Fi環境に接続して、スピーカー側で音楽データを直接受信。そのまま再生できるから、音質を落とすことなく楽しめるのが大きな特長なんです。
ちなみに、Bluetooth接続でも最大48kHz/24bitまでのaptX Adaptiveが再生できるし、AirPlay 2にも対応していてiPhoneとの連携もスムーズ。どんな接続でもスピーカー性能をしっかり発揮できる仕様が整っています。せっかく買うならいい音で、そう思うならZeppelin Pro Editionは推せますよ。
実際に音楽を再生すると、ふわっと優しく部屋に音が広がっていくよう。スピーカーの形状と、少し上向いた様子からも、広がりがよさそうと想像していたのだけれど、まさに!という感じです。
この広がり感と、Solar Goldの優しい雰囲気も相まって、いつもとは違う音楽を聴きたくなり、ハリー・スタイルズのアルバム「Harry's House」を再生。全体を通して、ハリーのたまにかすれっぽくなる、ハスキーな歌声の息遣いまでも感じられて、あまりの心地よさにリピートで聴き続けちゃいました。
ドライバーには、25mm チタンドーム・ツイーターと90mm FSTミッドレンジ・ドライバーを2基ずつと、150mmサブウーファーを1基の合計5基を搭載。“Pro Edition”では、今までのモデルと異なり、ツイーターとミッドレンジも自社製になっているそう。
おかげでか、低音はしっかりしているけれど、明るいボーカルやシンセの高い音など、中高音がクリアで、スピーカーの近くにいなくても届いてくるのが嬉しい。際立たせすぎて疲れるみたいなことは、もちろんなくて、その美しい音は、オーディオに詳しくなくても品質の良さを体感できるはず。さすがのB&Wサウンドです。
どうせ家に置くなら、目も耳も楽しめる「Zeppelin Pro Edition」がおすすめ
「Zeppelin Pro Edition」のもう一つの特徴が、本体全面の中央下部に配置されたライト。アプリで明るさと色を変えられて、全15色から選べます。
寝る前に、部屋を薄暗くして、ほんのりライトを灯す。間接照明……とまではいかない光だけれど、これもまた雰囲気のある部屋作りに一役買ってくれそう。
スピーカーは、家に置くもので、毎日目に入るものだから、「これが好き」と思える見た目であることは大事ですよね。そしてもちろん、見た目だけじゃない本質=音が最重要。ゆっくり音楽を楽しむといっても、スピーカーと対峙するわけじゃなくて、家での時間を豊かにしたいわけで、そういう時に「いい音」が欲しい。
「Zeppelin Pro Edition」なら、目で見て、耳で聴いて、そのどれもきっと満足できるはず。見た目で選んでも失敗しないアイテムって、珍しいと思います。思い切って投資するだけの価値がある一台です。