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4K/HDR対応ULEDテレビ「U7Eシリーズ」

「レグザエンジンNEO plus」と「ULED」が生み出した映像美は一見の価値アリ!

ハイセンスのテレビの攻勢が止まらない。別掲にてレポートした有機ELテレビに加え、2017年末に発表されたULEDテレビのフラグシップライン「N8000シリーズ」に続く新モデルとして、4K/HDR対応ULEDテレビ「U7Eシリーズ」が登場した。これら2モデルはVAパネル採用しているが、独自の規定を設けた点がオリジンだ。それが「ULED」だ。

65型の「65U7E」と55型の「55U7E」をラインナップ。写真は65型

頭文字の「U」はウルトラを表わし、4K対応が大前提。その上で、デジタルシネマ規格の色域「DCI-P3」を95%カバーすると共に、圧倒的なコントラストレンジと、フレーム補間による滑らかな映像の実現などの搭載が必須条件となる。

3つの「U」を搭載する4K液晶テレビが「ULED」

こうして完成した「ULED」は、ハイセンス独自のハイエンド液晶テレビの呼称だが、他社モデルとは差別化を図るという信念が込められており、クオリティにどれだけ自信を持っているかをそこから伺い知ることができる。

他にも、「U7Eシリーズ」の特長は多岐に渡る。動画応答性の改善が、前述のフレーム補間と相まってスポーツ観戦に最適なモードを完成させた点や、ローカルディミングの巧みな制御、HDR制御によるリアルなハイライトの描写などがそう。

これら一連の映像プロセッシングが、4つのコアを有したクアッドコアプロセッサーによって高次元にもたらされているのが見逃せない。なお、エリア別制御バックライトによるローカルディミングと、サッカー等に適した残像感の少ない「ダブルスピードドライブ」を搭載している。

内蔵している映像エンジンは、東芝映像ソリューション株式会社との共同開発による「レグザエンジンNEO plus」。これは2018年モデルに搭載していた「レグザエンジンNEO」のワンランク上のデバイスで、画質チューニングの肝となる部分はハイセンスの独自設計。例えばフレーム補間機能の「スムーズ・モーション・レート(SMR)」は、フレーム挿入のアルゴリズムがオリジナル開発だ。

また、OSDメニューをユーザー自身が使い易いようにカスタマイズできる「VIDAA」も、ハイセンスのアイディアによる。これは、GUIのカーソル操作によって、使う頻度に合わせてコンテンツやメディアを最上部に表示できるものである。

Netflix、テレビ、メディアプレーヤーといったパネルの位置を好みに合わせて変更できる

VAパネルなのに広視野角! 地デジでも高S/Nで見通しスッキリ

今回は55型の「55U7E」を視聴した。ネックの短いスタンドが全体に細身に仕上げられており、デザインはとてもスタイリッシュな印象だ。

VA方式パネルにもかかわらず、思いのほか視野角が広いことに真っ先に驚いた。斜め横からでも、あるいは上からでも、色が少々転ぶ程度の変化しかなく、明るさもさほど大きくは変わらない。こうした点から勘案すると、本機は明るい環境下のリビングルーム等で、家族揃ってさまざまな角度から観るのに適しているのではないかと思った次第だ。

またエリア別制御バックライトは、ローカルディミングの巧みなコントロールによってユニフォミティ(明るさの均一性)が保たれている点も見逃せない。

バックライトの明るさを細かく制御する「ローカルディミング」

「55U7E」の地デジ画質を見てみると、これがなかなかいい。S/Nが高く、見通しがすっきり良好なのだ。画質設計で共同開発という点もあるので、これはもしやREGZAと同じチューナー・パック(回路)、あるいはそれに準じたものを積んでいるのかもしれない。なお、映像モードは「スタンダード」でチェックしている。

REGZAと共同開発というのが頷ける点がもうひとつ。一般に「コントラスト」と称している調整項目が「ユニカラー」と表記されている点だ。私は今回の視聴で「ユニカラー」を+10まで高めた。

これによりBSのハイビジョン画質は、肌の質感や風景の奥行き感など、テクスチャーや立体的な描写に優れていることが確認できた。人の顔の頬骨の窪みや肌の質感が、より克明に見て取れるようになった。

BS4K放送の受信映像は、ハイライトが若干飛び気味だったので「ユニカラー」を少し下げてみた。すると、アラスカの氷河の表面が生々しく映し出された。白から薄い青にいたるグラデーションが素晴らしく、空気感を伴った冷たさ、氷山の稜線のシャープさが際立って見えた。

ブロンドヘアの質感が生々しい4K UHD BD映像

UHDブルーレイ盤は、「宮古島~癒しのビーチ」「ハドソン川の奇跡」「オリエント急行殺人事件(2017年版)」の3枚を視聴した。視聴モードはいずれも「シネマ」である。

波打ち際の水泡もディテールをしっかり表現 ~ 「宮古島~癒しのビーチ」

「宮古島~癒しのビーチ」は、主に与那覇前浜ビーチのチャプターを視聴したが、この盤でもやはりグラデーションの再現がよく、海面のエメラルドブルーの様子が砂浜近くから沖にかけて次第にその色合いが濃くなる様子がスムーズに描写されていた。

また波打ち際の水泡も、そのテクスチャー、ディテールがしっかりと表現されている。波が引いて濡れた砂浜が乾いていく変化の様子も生々しい。

一方、OLEDと比べてビーチパラソルの骨組みがよく見えなかったのは、ハイライトのピークが飛び気味なため。HDRのチューニングにもう一工夫あればと感じた。

「宮古島~癒しのビーチ」
© VICOM INC./Sony PCL Inc.

主人公の顔色をきっちり再現する描写力~ 「ハドソン川の奇跡」

「ハドソン川の奇跡」は、チャプター5を視聴。主人公サリーが夜のマンハッタンの街をジョギングしているシーンだ。

ジョギンク中の主人公の顔色は、若干赤みを帯びている様子がきっちり再現されている。寒い中の屋外シーンということを差し引いても、場面に則した忠実な再現という印象で、本機の色再現の豊かさにはただただ感心するばかり。この点については、DCI-P3のカバー率95%を実現した広色域パネルの恩恵が感じられる。

走り終えて入ったバーの店内の様子は、ボトルの輝き、グラスのきらめきが眩しい印象だ。それらの質感もよく出ている。

「ハドソン川の奇跡 4K ULTRA HD 2Dブルーレイセット」
©2016 Warner Bros. Entertainment Inc. and Ratpac-Dune Entertainment LLC. All rights reserved.

ブロンドヘアの質感を生々しく表現~ 「オリエント急行殺人事件」

「オリエント急行殺人事件」ではどうだろう。

豪華な配役陣が次々と汽車に乗車するチャプター5では、ブルーの車体の光沢感が素晴らしい。いかにも高品質で手のこんだ塗装という感じだ。豪華な内装のテクスチャーもしっかり再現されている。探偵ポアロの白髪の質感、口髭の様子がリアル。仕立てのよさそうなスーツの服地の質感も実に丁寧に再現されているという印象だ。

チャプター13の女性との屋外での尋問シーンでは、女性のブロンドヘアの質感がサラッとした風合いで、コートの衿のファーがフワッとした感じも実に生々しい。地面に降り積もった雪も、その凹凸がきちんと描写されていた。

「オリエント急行殺人事件 4K ULTRA HD + 2Dブルーレイ/2枚組」
©2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

「U7Eシリーズ」の実力は本物

このところ液晶テレビは、有機ELテレビに押されてやや話題性に欠けていた印象だが、「ULED」という戦略的コンセプトを打ち出したハイセンスの「U7Eシリーズ」がそれを払拭すると期待したい。もちろんその期待に応えられるだけの実力が、「U7Eシリーズ」に備わっていることを実感できたので、そう申し上げた次第である。