オンキヨー、iPod/PC向けの“ミニマムオーディオ”
-「ND-S1」と、「ツインモノラル駆動」のスピーカー
オンキヨーは、iPod/PCのデジタル伝送対応トランスポート「ND-S1」(S/シルバー)に、新開発のDAC内蔵アクティブスピーカー「DP-M1」(B/ブラック)をセットにしたデジタルメディアオーディオシステム「ND-S1DP」を7月31日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は38,000円前後。
また、スピーカー「DP-M1」(B)の単体販売も同じく7月31日より開始。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は23,000円前後。
「ND-S1」(2009年9月発売/直販15,000円)は、iPod/PCの音声をデジタル伝送可能なメディアトランスポート。デジタル入力を持つアンプやオーディオシステムなどと組み合わせることで、iPodからのデジタル信号を接続した機器側でアナログ変換でき、高品位な再生が可能。DAC内蔵スピーカーの「DP-M1」と組み合わせてコンパクトなオーディオシステムが実現できる。また、USBオーディオとしても動作する。
同社は、「(ミニコンポなど)従来のオーディオは再生と録音の2つの役割が必要だったが、パソコンで録音するスタイルが一般化したことにより、オーディオ機器は機能を絞り込んで再生に特化できるようになっている」とし、iPodやPCと組み合わせるミニマムなオーディオシステムとして提案する。
「ND-S1」と「DP-M1」がセットの「ND-S1DP」。iPodは別売 | 「DP-M1」は単品販売も行なう |
ND-S1は天面のクレードルにiPodを搭載でき、背面のUSB端子でPCと接続可能。16bitで32kHz、44.1kHz、48kHzの出力に対応し、±10PPMの高精度クロックにより、低ジッタでの伝送を実現している。コンポジットビデオ出力も装備。iPodの操作などが可能なリモコンも付属する。
対応OSはWindows XP/Vista/7。対応iPodは第5世代以降のiPodとiPod nano(2/3/5世代)、classic、touch。装着したiPodの充電や、パソコンとのiTunes同期も行なえる。
DP-M1とパソコンとの組み合わせ例 |
新開発のスピーカー「DP-M1」は、幅10.2cm、高さ19.4cmの小型筐体に最大出力10W×2chのアンプを内蔵。2chアクティブスピーカーの場合、片方のスピーカーにアンプを内蔵することが多いが、DP-M1では左右それぞれにアンプを内蔵した「ツインモノラル駆動」で、偏りのないピュアな音楽再生を実現したという。また、スピーカー側にもND-S1と同じクロックを搭載したことで、セットで利用した場合の同期の精度を高めている。
スピーカーユニットは8cm径のOMF振動板を採用。「硬く、軽く、固有音が少ない」ことを追求し、単品スピーカーの設計を継承。ダンパーも振動板の振幅効率に優れたものを使用したという。サランネットも単品スピーカーに装着されるものを採用している。
搭載するDACはTIのバーブラウン「PCM1754」で、24bit/192kHzに対応。トーンコントロールなどの音質調整機能は搭載せず、音源のニュアンスを引き出すピュアな再生を追求。そのため、本体での操作は前面のボリュームノブのみとなっている。周波数特性は50Hz~20kHz。入力端子は光/同軸デジタルとアナログ(RCA)が各1系統で、入力は背面スイッチを使った切り替え式。なお、スピーカーにはリモコンは付属しない。
前面のボリュームノブ | R側の背面に入力端子を装備。右上にあるセレクタで入力を切り替える | L側にもアンプを備えているため、音声入力だけでなくDC入力も装備 |
エンクロージャはバスレフ式で、前面にポートを装備。木材を使用しており、共振をコントロールするためエンクロージャに厚みを持たせてユニットを強固に支持。表面は高光沢のピアノ仕上げとし、インテリア性も追求している。デスクトップへの設置などニアフィールドでの利用を想定し、傾斜を付けたスタンドが付属。そのほか、RCA-ステレオミニの変換プラグや、ACアダプタなどが付属する。
外形寸法と重量は、ND-S1が205×175×34mm(幅×奥行き×高さ)、530g。DP-M1(スタンド取り付け時)は、R側が102×161×194mm(同)、1.3kg、L側が102×155×194mm(同)、1.2kg。
表面はピアノフィニッシュ | 付属のスタンド。リスナーの耳に向けるため、傾斜が設けられている | スタンドの底面 |
(2010年 6月 30日)
[AV Watch編集部 中林暁]