ヒビノ、iBassoの24/192対応プレーヤーを8月30日発売

-AndroidベースでFLAC/DSD/Apple Lossless対応


左が背面、右が表面

 ヒビノインターサウンドは、発売を延期していた24bit/192kHzのハイレゾ音楽データも再生できるiBasso Audioのプレーヤー「HDP-R10」について、発売日を8月30日に決定した。価格はオープンプライス。店頭予想価格は88,000円前後。

 Android 2.3.1をベースとした独自の再生ソフトウェアを採用したオーディオプレーヤーで、非圧縮の24bit/192kHz音楽ファイルの再生ができるのが特徴。iBasso Audioとヒビノが共同開発しており、2011年12月に開発を表明。当初は2012年春の発売を予定していたが、その後、夏へと延期されていた。再生に使用するアプリはiBasso製の「HD Music Player」、日本語入力ソフトはsimeji(Baidu)を使用する。

 再生対応フォーマットはFLAC、DSD(DSF)、ALAC(Apple Lossless)、AIFF、AAC、WAV、WMA、OGG、APE、MP3。最大24bit/192kHzまでのハイレゾファイルも再生可能。なお、DSDファイルは24bit/88.2kHzにリアルタイム変換しながら再生する。また、音楽再生時、Android AudioSystem内でゲイン調整をせずに再生する「Direct Streaming」再生方式を採用。情報量を逃さず再生できるという(イコライザを使用しない場合に有効)。

 音楽信号はプロセッサからI2S接続でDACへと接続。音楽信号と同期信号を別々に伝送することで、微細な信号も正確に伝送できるという。DACはカナダESS Technologyの32bit DAC「SABRE32 Reference audio DAC ES9018」を搭載。I/V変換には、TI製の低歪みオペアンプをLR独立して搭載している。また、音楽信号はアップサンプリングが可能で、アップサンプリングした信号をデジタル出力やヘッドフォン出力、ライン出力から出力できるという。

 ヘッドフォンアンプ部には、TIのオペアンプ「OPA627」と、高速バッファ「BUF634」をLR独立して搭載している。

 なお、通常のAndroidスマートフォン/タブレットなどと同様に、アプリ追加も可能だが、ハイレゾなどの音楽再生は負荷が高く、別のアプリが起動していると再生ができなくなるなどの問題もあるため、ヒビノでは推奨しておらず、あくまで純粋なプレーヤーとしての利用が想定されている。

 本体に64GBのメモリを内蔵するほか、microSD/SDHCカードスロットも装備。USB端子も備えている。無線LAN機能も内蔵し、Bluetoothにも対応する。ヘッドフォン出力は標準とステレオミニの2系統。さらに、同軸と光デジタル、アナログの出力も各1系統備えている(端子はいずれもステレオミニ)。

 内蔵のリチウムポリマーバッテリ(4,800mAh)で動作。持続時間は、FLAC、WAV(24bit/192kHz)再生時で約8.5時間、FLAC、WAV(16bit/44.1kHz)で約10時間、MP3の128kbpsでは約10時間。スタンバイは最大約100時間。充電所要時間は8時間。ヘッドフォンインピーダンスは8~600Ωを推奨。

 外形寸法は71.8×118×27.5mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は260g。筺体はマグネシウム合金とアルミニウム合金、樹脂による複合筺体。金属部分は職人の手作業による仕上げで、背面はブラシ仕上げになっている。

 オプションとして、本体をマウントできるベース「Nrmb」を別売で用意。モノブロック削り出しのアルミニウム合金を使っており、設置するプレーヤーの音質に悪影響を及ぼしにくい構造を実現したという。ケーブルオーガナイザーも備え、プレーヤーに接続するケーブルを底面から整理して左右に引き出せる。卓上での使用に最適としている。価格などの詳細は近日発表予定。

 同じく別売アクセサリとして、シリコンジャケットと画面の保護フィルムも用意。こちらも詳細は未定だが、ジャケットは2,000円程度、フィルムは1,000円程度になる予定。


(2012年 7月 25日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]