ニュース

アイ・オー、トランスコーダ搭載のDTCP+対応「RECBOX」

外出先からPC/スマホで「どこでもビデオ」

RECBOX +REMOTE HVL-ATシリーズ

 アイ・オー・データ機器は、自宅のテレビ/レコーダで録画した番組を保存し、外出先からでも視聴できる「DTCP+」対応のNAS「RECBOX +REMOTE(レックボックス リモート)」にMPEG-4 AVC/H.264トランスコーダを搭載した新機種「HVL-ATシリーズ」を追加。6月下旬より発売する。

 HDD容量2TB/3TB/4TBの3モデルが用意され、価格は2TBの「HVL-AT2.0」が36,645円、3TBの「HVL-AT3.0」が45,570円、4TBの「HVL-AT4.0」が61,215円。

DTCP+対応で配信用にトランスコーダを搭載

 DTCP+は、著作権保護付きコンテンツのストリーミング配信やNASのムーブを、ホームネットワーク内だけでなく、インターネットを介した外出先の機器へも行なえる規格。

 RECBOX +REMOTEは、初のDTCP+対応NASとして2月に「HVL-Aシリーズ」3モデルが発売されたが、新シリーズとなる「HVL-AT」ではMPEG-4 AVC/H.264のトランスコーダ「Smartplaying Engine」を搭載した。これにより、HVL-ATシリーズにレコーダなどで録画して転送したデジタル放送録画番組を、HVL-ATのトランスコーダを使って0.6Mbps~4.5MbpsのMPEG-4 AVCに変換し、外出先のスマートフォンやパソコンから視聴可能とした。

DTCP+リモートアクセスで「どこでもビデオ」を実現
従来モデル用のUSBトランスコーダ「GV-TRC/USB」

 従来モデルの「HVL-Aシリーズ」ではトランスコーダを内蔵していなかったため、レコーダからHVL-Aシリーズにダビングする際に1~5Mbps変換してから転送する必要があった。HVL-ATシリーズでトランスコーダを内蔵したことにより、レコーダで変換してから転送する手間が省ける様になる。なお、従来のHVL-Aシリーズ用にUSB接続でトランスコーダを追加する「GV-TRC/USB」も6月中旬に発売。価格は9,975円。

 トランスコーダ「Smartplaying Engine」の内蔵により、外出先からパソコンやスマートフォンでHVL-ATシリーズ内の番組を視聴可能にする「どこでもビデオ」の対応を強化。MPEG-2(DRモード)や高ビットレートの番組をHVL-ATシリーズに転送しても、外部配信時にHVL-ATシリーズのトランスコーダを用いて、適切なレートに調整し、配信できる。

 アイ・オー・データでは、「保存した地上デジタル、BS/CSデジタル、スカパー! プレミアムサービスなどのハイビジョンコンテンツを、いつでも・どこでも楽しむことが可能」と訴求している。

【Smartplaying Engineの対応モード】
変換元番組変換映像レート解像度想定利用環境
・地上/BS/CSデジタル
映像:MPEG-2(HD/SD)
音声:AAC

・スカパー!(HD)など
映像:MPEG-4 AVC(HD/SD)
音声:AAC

・スカパー!(SD)など
映像:MPEG-2(SD)
音声:MP2
4.5Mbps1,920×1,080i宅内Wi-Fi
リモートWi-Fi
3.5Mbps1,280×720p
2Mbps1,920×1,080pリモートWi-Fi
1.6Mbps1,280×720pリモートLTE
1Mbps1,280×720p
0.6Mbps640×360pリモート3G

*元データより変換モードが高いレートの場合、変換を行なわない
*表のレイアウトを修正(6月5日)

 対応クライアントもパソコン用クライアントソフトの「DiXiM Digital TV 2013 for I-O DATA」が付属するほか、新たに富士通製のスマートフォン「ARROWS」の3モデルが対応した。

 パソコンの対応OSはWindows Vista/7/8。スマートフォンはNTTドコモの「ARROWS NX F-06E」、「Disney Mobile on docomo F-07E」とソフトバンクモバイル「ARROWS A SoftBank 202F」。スマートフォンにはDTCP+対応のデジオン「DiXiM Player」がプリインストールされている。

自動ダウンロード対応。通常のDLNA NAS利用も

背面

 従来のRECBOXやHVL-Aシリーズと同様に、LAN内にあるテレビからのDLNA/DTCP-IPダビングも可能。対応レコーダやテレビなどのダビング先として利用できるほか、サーバーとして、DTCP-IP/DLNAクライアント機能を備えたテレビなどに映像配信することも可能。同時に3台までの機器へ配信できる(DTCP+リモートアクセスは1台のみ)。また、HVL-ATシリーズからのムーブアウトも可能で、対応BDレコーダの東芝「レグザブルーレイ」やパナソニック「DIGA」などへムーブして、BDに書き出せる。

 SCEのネットワークレコーダ「nasne」の録画番組については、HVL-ATからの操作でダビングできる(ダウンロードムーブ)。また、nasneやダウンロードムーブ対応のDIGA、AQUOSブルーレイの録画番組を、自動でHVL-ATシリーズにダビングする機能も備えている。

 スカパー! プレミアムサービスLink チューナの録画用HDDとしての利用も可能。そのほか、通常のNAS/LAN HDDとしてパソコンのファイル共有なども行なえる。Ethernetのほか、2ポートのUSB端子も備えており、USBメモリや接続したデジタルカメラのデータをパソコン無しでHVL-ATシリーズにコピーできる「クイックコピー」に対応する。Wake On LANにも対応する。

 スマートフォン/タブレット用の無償アプリ「Magical Finder」も提供し、iPhone/AndroidからRECBOXのコンテンツにアクセスして設定/操作できる。

 外形寸法は215×183×40mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約1.2kg。ACアダプタやLANケーブルなどが付属する。

(臼田勤哉)