ニュース

ソニー、約25,000円からの最小ハイレゾウォークマンA。microSDカード増設対応

 ソニーは、ハイレゾ再生に対応しつつ、価格を抑えたウォークマンのAシリーズ新モデルを11月8日に発売する。価格は内蔵メモリ64GBの「NW-A17」が35,000円前後、32GBの「NW-A16」が25,000円前後。カラーは32GBモデルがシルバー、ブラック、ブルー、ローズピンク。64GBはシルバーとブラックのみ。

ウォークマンAシリーズ

世界最小・最軽量のハイレゾプレーヤー、NW-Aシリーズ

 NW-ZX1やNW-F880と同様に、ハイレゾファイルの再生に対応しながら、価格を抑えたウォークマン。上位モデルとの違いは、DSDファイルの再生に対応していない事(上位モデルはPCM変換しながらの再生が可能)。再生可能なハイレゾファイルは、FLAC/WAV/Apple Losslessの192kHz/24bitまで。MP3/WMA/ATRAC/ATRAC Advanced Lossless/AAC/AIFFの再生にも対応している。

ウォークマンAシリーズ。左からローズピンク、シルバー、ブルー、ブラック

 また、SDXCカードスロットを備えているのも特徴。128GBのSDXCカードも利用でき、64GBモデルの場合は、128GBをプラスし、192GBの大容量となり、ZX1(128GB)の容量を超える事ができる。なお、上位モデルはAndroid OSを採用しているが、AシリーズはAndroid搭載ではない。ディスプレイは2.2型、320×240ドットのTFTカラー液晶。

 動画ファイルの再生にも対応。MPEG-4 AVC/H.264のmp4/m4vや、MPEG-4 Simple Profileの動画、MWV9の再生も可能。JPEG静止画も表示できる。

ブルーモデル
画面を見ずに操作できるようハードウェアボタンを搭載
薄型筐体を採用

 音質を高めるために、フルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載。ハイレゾ以外のファイルを再生する際に、失われたデータを補いながら高音質再生できるという「DSEE HX」も利用可能。

Aシリーズ、5つの高音質設計

 高音質化のために、F880には搭載されていない5つの技術を投入している。1つは無鉛はんだ。数千カ所の部品接続用のはんだに、純度99.99%以上の高純度すずを採用。ハイエンドオーディオ機器でも採用されているソニー独自の技術で、モバイルプレーヤーへの投入は初だという。従来のはんだと比べ、音のバランスがより自然になるとする。

 2点目は低抵抗ケーブルの採用。電源部に使っているケーブルを、通常よりも低抵抗のものにする事で、力強く、重厚な再生音を実現。ZX1でも使われている技術となる。

 3つ目は「厚膜銅箔プリント基板」。電源基板に、伝導率が良く、安定した電源供給を可能にする35μm厚膜銅箔プリント基板を使っている。ポータブルヘッドフォンアンプ「PHA-2」と同じ技術手法で、ボーカルの定位向上や、空間表現の拡大、濁りのない音色に効果があるという。

 4点目は、S-Master HXの電源に「POSCAP」というコンデンサを採用。ZX1でも採用しているもので、低音から高音まで、安定して良質な電力を供給できるという。

無鉛はんだを使っている
電源部に低抵抗のケーブルを採用した
アルミダイキャストフレームで剛性アップ
シリコンケースの「CKM-NWA10」

 最後はフレームで、アルミダイキャストフレームを採用。剛性を高め、電気的なノイズなど、不要な外乱に強い構造になっているという。

 F880シリーズで好評だったというハードウェアボタンも搭載。画面を見ずに、様々な操作が可能。筐体サイズは109×43.6×8.7mm(縦×横×厚さ)、重量は66gと、F880よりも小さく軽量であり、世界最小・最軽量のハイレゾ対応ミュージックプレーヤーになるという。

 筐体デザインは“1枚のプレート”をコンセプトとし、ボタンの存在感を極力無くしつつ、操作性の良さは確保。フロント面にはアルミを使っている。

BluetoothとNFCもサポートする
底部にはWM-PORTとステレオミニのイヤフォン出力
カラーバリエーションは豊富

 クリアベース、クリアフェーズ、クリアステレオ、Clear Audio+などの高音質再生機能も従来モデルと同様に搭載。Bluetooth 2.1+EDRにも対応しており、A2DP/AVRCP/OPPプロファイルをサポート。コーデックはSBC/aptXに対応する。NFCもサポート。

 付属イヤフォンと組み合わせる事で、デジタルノイズキャンセリング機能も利用可能。周囲の騒音を分析し、その場に適したノイズキャンセリングモードを自動的に選択してくれる「フルオートAIノイズキャンセリング機能」も利用可能。付属イヤフォンは13.5mm径ドライバを採用したEXイヤフォン。

 USBデジタル出力機能も用意。ハイレゾ音楽も含め、対応するポータブルアンプやスピーカーなどに、音源をデジタル出力できる。FMラジオも搭載している。

 スタミナ再生も強化。ハイレゾ楽曲は約30時間再生でき、F880の17時間、ZX1の16時間を大幅に更新。MP3であれば50時間の再生が可能。また、S780で採用していた「おすそ分け充電」に対応。別売ケーブルを使い、スマートフォンをウォークマンから充電できる機能で、ウォークマンを予備バッテリのように使う事ができる。

 また、Aシリーズ専用アクセサリとして、ソフトケース「CKS-NWA10」(11月8日発売/オープン/実売4,000円前後)、シリコンケースの「CKM-NWA10」(11月8日発売/オープン/実売2,000円前後)、クリアケース「CKH-NWA10」(11月8日発売/オープン/実売3,000円前後)なども用意する。

(山崎健太郎)