ビフレステック、タマゴ型スピーカー「D’Egg」第2弾

-振動板に特殊コート採用。ペア約10万円


「D’Egg」シリーズの第2弾「TGA-1B1/b」

 ビフレステックは、タマゴ型スピーカー「D’Egg」シリーズの第2弾モデルとして、振動板を進化させた「TGA-1B1/b」を7月20日に発売する。価格はペアで10万5,000円。カラーはブラック。販売は同社ページで実施し、価格に送料は含まれていない。オーディオショップなどでの展示・販売も計画しているという。

 「D’Egg」は「恐竜の卵(Dinosaur's Egg)」の意味。シリーズ第1弾モデルは2009年に発売された。なお、「TGA-1B1/b」発売後、第1弾モデルは販売終了となる。

 黄金比(1:0.618:0.382)を用いて製作したというタマゴ型のエンクロージャを採用しているのが特徴で、±120度以上の広い指向特性を有し、キャビネット形状と同じ曲率の振動板を開発・搭載する事で、定在波や付帯音の発生も低減させている。形状の効果でエンクロージャの剛性も高く、「ピュアで自然な音の再生」が可能なモデルとして訴求している。

 「TGA-1B1/b」では、第1弾のこうした特徴を踏襲しながら、振動板を進化させた。前述のとおり、振動板は外側に丸みのある凸形状になっているため、振動板自体の強度を上げる必要がある。同時に軽くて剛性の高い素材である事も重要なため、素材にはフラーレン/マイカ・ナノコンポジットを採用した。

 しかし、素材の軽さのため、振動板が振動すると、高音に「シーン」という若干の音の乱れが発生する。そこで、日産自動車と東京大学、アドバンスト・ソフトマテリアルズが共同で開発したスクラッチシールド技術の材料を、振動板の不要な振動を抑制するコーティング材として採用した。

 スクラッチシールドに使われている素材は「SLIDE-RING MATERIAL」(スライドリング マテリアル)と呼ばれるもので、既存の高分子材料とは異なり、柔軟なのが特徴。結合部分が固定される事なく、自由に動く事ができるという。また、非常に薄く塗る事ができるため、軽量を保ったまま、振動板自身の制振性を向上。音の乱れを抑え「さらに高音質のスピーカーが実現できた」(ビフレステック)という。

 ユニットは楕円形で、9cm径相当のフルレンジ。エンクロージャは密閉型で、素材はプラスチックの光沢仕上げ。定格インピーダンスは4Ω。再生周波数帯域は70Hz~20kHz。定格入力は15W、最大入力は30W。スタンドを含む外形寸法と重量は140×140×220mm(幅×奥行き×高さ)で、約1kg。


(2011年 7月 20日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]