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【ヘッドフォン】オヤイデ、新アンプやハイレゾプレーヤー

DSDネットワークプレーヤーや新BTスピーカーなど

会場のスタジアムプレイス青山

 東京・中野にあるAV機器の専門店フジヤエービックが主催する「春のヘッドフォン祭 2013」が5月11日に開催された。会期は1日間のみとなっている。会場は東京・外苑前駅近くの「スタジアムプレイス青山」。入場は無料。

 ここでは7階の展示を中心に、オヤイデのハイレゾプレーヤーや各社の新イヤフォン/ヘッドフォンの参考出展品などを紹介する。

オヤイデは新アンプ「E12」とハイレゾプレーヤー

Filo E12

 オヤイデは、リケーブル対応イヤフォン用の各種ケーブル新製品のほか、Filoブランドのヘッドフォンアンプやプレーヤーを参考出展した。

 ポータブルヘッドフォンアンプの「Filo E12」は6月下旬の発売を予定しており、価格は17,000円前後。

 Filoヘッドフォンアンプの最上位モデルで、600mW(16Ω)という高出力が特徴。オペアンプにはTIの「LME49600」を採用する。ゲイン調整やベースブーストなどの機能も搭載。ステレオミニジャックの入出力のみのシンプルな構成となっており、バッテリ駆動時間は約12時間。外形寸法は65×123×14mm(幅×奥行き×高さ)、重量は158g。

Filo E12
入出力端子を装備
E12の概要
Filo X3

 また、ポータブルオーディオプレーヤー「FiiO X3」も参考展示。発売時期や価格は未定だが、FLACやApple Lossless、OGG、APEなどのコーデックをサポートし、最高
24bit/192kHzまで対応できるハイレゾオーディオプレーヤーとなる。

 出力は250mw×2ch(32Ω)で、内蔵メモリは8GB。microSDスロットを備えており、最大64GBまで拡張できる。ライン/ヘッドフォン出力のほか、同軸デジタル出力も可能となっている。イコライザは低域/高域を各20段階で調整可能。バッテリ駆動時間は約10時間。外形寸法は109×55×16.3mm(縦×横×厚み)、重量は122g。

液晶画面と操作用のボタンを装備
活用例
ケーブルも多数展示

DSD対応の新ネットワークプレーヤー

DSD対応のネットワークプレーヤー「DSP-03」

 スフォルツァートは、DSD対応のネットワークオーディオプレーヤー「DSP-03」を6月に発売する。価格は71万4,000円。

 24bit/192kHzまでのFLACやWAV、AIFF、Apple Losslessファイルに加え、DSDにも対応したネットワークプレーヤー。電源部とプレーヤー部を別体とすることで、トランスからのノイズを遮断。DACにはESS9018Sを左右独立で搭載している。

 DSDの対応フォーマットはDSFの2.8/5.6MHzで、DIFFにも近日対応予定。入力はEthernet(RJ-45)で、BNCのクロック入力も装備。出力はRCAとXLRを各1系統装備する。

 同社によればDSDネイティブ再生対応のネットワークプレーヤーは世界初とのこと。なお、DSD再生には、ファイルを蓄積するNAS側もDSD対応が必要となる。そのため、今回はバッファローが開発中のDSD対応NASを用いて、DSD対応をアピールしている。

DSP-03とDSD対応NAS
バッファローが開発中のDSD対応NAS

Klipschの新Blutoothスピーカーなど

Klipsch「WMC 3」

 イーフロンティアは、Klipschの新Bluetoothスピーカー「WMC 3」を参考出展。米国では399ドルで発売しているが、今夏頃の日本発売予定。価格は39,800円前後の見込み。カラーはホワイトとブラックの2色展開。

 同社のBluetoothスピーカーの最上位モデルで、再生周波数帯域は45Hz~24kHz。アナログ音声入力を装備するほか、スマートフォン充電用のUSB端子を備えている。また、単1乾電池×8本での駆動も可能となっている。外形寸法は432×140×180mm(幅×奥行き×高さ)、重量は3.5kg。

WMC 3
背面にUSBとAUX端子
NW-STUDIO PRO type Gを予告

 また、ナインウェーブ(9w)のインナーイヤフォン「NW-STUDIO PRO」の上位モデルとなる「NW-STUDIO PRO type G」についても情報を提供。独自の「DUAL Anti-Standing Wave System」を採用したイヤフォンだが、音質の核をなすホール成形を技能オリンピックで優秀な成績を収めた技能マイスター要する成形会社で製造加工。また、ニクロム熱線カットによる立体成型を日本国内の工場でひとつづつ職人がウレタンフォームから丁寧に切り出して製造しているとのこと。

JVCはLIVEBEAT中心。新ヘッドセットも展示

LIVEBEAT「HA-SZ2000/SZ1000」中心のJVCブース

 JVCブースは、2ユニットで重低音再生が特徴のライブビートヘッドフォン「HA-SZ2000」、「HA-SZ1000」を中心とした展示で、試聴も人気を集めていた。

 その中、ひっそりと展示されていたのが欧州で発売中のマイク内蔵のヘッドセット。いずれも日本での発売を検討中とのこと。

 「HA-SR85S」は四角いハウジング形状が特徴的なヘッドセットで、ハウジング部に通話ボタンを装備。音楽鑑賞のほか、スマートフォンなどでの通話が楽しめる。40mm径のドライバを搭載。欧州での価格は150~180ユーロ。

スクエアなハウジング形状が特徴的なHA-SR85S
通話用のボタンをハウジング部に装備

 「HA-SR75S」は30mmドライバを搭載したヘッドセット。ハウジングのカバー部が透けて見えるデザインのため、ユニットの動きを確認できるユニークなデザインを採用している。今回の展示機のブラウンのほか、欧州ではホワイトモデルも展開している。価格は120ユーロ。

HA-SR75S
ハウジング部が透けて見えるデザイン

 また、カナル型イヤフォン/ヘッドセットの「HA-FR65S」や、イヤフォンの「HA-HX45S」なども展示していた。

HA-HX45S(左)とHA-FR65S(右)
HA-FR65Sには通話用のボタンを装備

TDKはジャンル向けチューニングのカナル型など

Pre-tunedシリーズ

 イメーション(TDK Life on Record)は、曲のジャンルにあわせて音質を調整したダイナミック/カナル型イヤフォン「Pre-tunedシリーズ」を参考展示。6月末に発売予定で、価格は2,980円前後の見込み。

 ボーカル向けにチューニングした「TH-PVEC300」、ライブ向けという「TH-PLEC300」、重低音を強化した「TH-PMEC300」を用意し、好みのジャンル/楽曲に合わせてイヤフォンを選択可能としている。また、各製品で3色のバリエーション展開を行なう予定という。

TH-PVEC300
TH-PLEC300
TH-PMEC300

 また、同社独自の一磁極型バランスドアーマチュアドライバ「MAドライバ」を搭載した「CLEF-MA(TH-ECMA600BK)」と、通常のBA方式の「CLEF-BA(TH-ECBA700BK)」の比較試聴アンケートも実施。ユーザーの意見を積極的に集めていた。

MA方式とBA方式の比較試聴も
アンケートの途中経過

エミライ/Oppo Digital

 エミライ/Oppo Digitalのブースでは、OppoのBDプレーヤー「BD-105JP」、「BD-103JP」を使ったネットワーク再生機能やDSD対応などを紹介。新たにファームウェアの日本語対応を強化したことなどをアピールした。

 また、エミライが販売を担当し、今秋発売予定の逢瀬(AUCE)のプリメインアンプ新モデル「WATERFALL Integrated」も紹介。最大180W出力のデジタルプリメインアンプで、ヘッドフォンアンプ部もデジタル駆動としている。入力は光デジタル、同軸デジタル、XLR、RCA×2のほか、USBにも対応し、24bit/192kHz対応のUSB DACとしても動作。自社開発のレギュレータなどで音質に拘り設計しているという。外形寸法は320×290×74mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4kg。

OppoのBDプレーヤーで日本語対応を強化
逢瀬「WATERFALL Integrated」

新カナル型やJayBirdのBluetoothヘッドフォンなど

ダイナミックモーション「RM-8008」

 サエクは、韓国ダイナミックモーションのカナル型イヤフォン「RM-8008(仮)」を出展。発売は11月1日を予定しており、価格は1万円前後。

 ダイナミックモーションは、小型スピーカーやヘッドフォン、イヤフォンユニット製造を専門とするメーカー。大手スマートフォンメーカー向けのOEMで月産1,000万台単位で製造している同社が、自社ブランドで展開する第1弾製品となる予定。ただし、日本展開時のブランド展開については、まだ確定していないとのこと。

 RM-8008は、8mm径ドライバを搭載し、振動板に独自の高性能フィルムを採用。音質も日本向けにチューニングを行なっているという。L、Rの文字をわかりやすく配したデザインと音質面についてはほぼ完成形との。カラー展開などについては今後調整していく方針。

L、Rの文字をわかりやすく配したデザイン
独自のダイナミックドライバを採用

 音茶楽は、カナル型(耳栓型)イヤフォン「Flat4-玄(KURO)」を会場で先行販売。一般販売は6月を予定しており、価格は42,000円。

 2つのフルレンジエレメントを水平対向配置する独自の「Flat4(Full-range 2-element 4-way effect)」方式を採用したカナル型イヤフォン。10mm径のダイナミック型ユニットを水平対向で配置し、振動をキャンセルして深い低音を実現。新モデルのKUROは、センターキャビネットと位相補正チューブに制振処理を施し、可聴周波数帯域の響きをコントロールし、余韻の表現を向上しているという。

Flat4-玄(KURO)
技術概要
搭載している音響パーツやユニットなど
JayBird BlueBuds

 フォーカルポイントは、米JayBirdのBluetoothヘッドフォン「JayBird BlueBuds」などを出展。5月下旬発売予定で直販価格は18,800円。

 運動中でも外れにくい「セキュアフィット」と防汗機能を備え、スポーツ時の使用を想定したBluetooth搭載カナル型イヤフォン。Bluetoothのコーデックは標準のSBCに拡張を加えた独自の「Shiftコーデック」を採用することで、低音の表現を改善するなど、スポーツ時でも聴き取りやすくダイナミックな音質が楽しめることが特徴。プレーヤー(送信)側のBluetooth機器は通常のSBCに対応していれば問題なく利用できるという。

JayBird BlueBudsの装着例
USB充電に対応し、連続再生時間は約8時間
オンキヨーもヘッドフォンなどをアピール
ハーマンインターナショナルは、harman/kardon CL、AEのホワイトモデルなど
Marshallのヘッドフォン「MONITOR」。34,800円

(臼田勤哉)