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JD、タッチセンサー内蔵5型フルHD液晶モジュール

タッチ改善、10~30%薄型化、445ppiの“Pixel Eyes”

 ジャパンディスプレイは、スマートフォン向けのタッチセンサー搭載5.0型フルHD液晶モジュール「Pixel Eyes」を開発した。6月に稼働予定の第6世代の新ラインで製品生産を予定している。

 タッチセンサー駆動用ICなどを液晶モジュールに一体化。信号ノイズの影響を受けづらいタッチ操作の実現や薄型化や高透過率化などを実現した、5型/1,080×1,920ドットのIPS液晶モジュールで、精細度は445ppi。コントラスト比は1,000:1、輝度は450cd/m2、色再現性はNTSC比71%。視野角は上下/左右160度以上。

 Pixel Eyesでは、TFT基板上の電極とカラーフィルタ基板上の電極の間の容量変化によりタッチを検出する技術を採用。液晶ドライバとタッチパネルドライバの間で同期をとるシステム構成にし、信号ノイズの影響を受けずにタッチ検出をする独自の駆動方式により、高いSN比を実現したという。そのため、パッシブスタイラス入力など多様なユーザインタフェイスを実現可能としている。

 また、タッチ機能を液晶ディスプレイに内蔵したことで、外付け部品としてのタッチパネルが不要となり、外付けタッチパネル搭載品との比較で約30%、タッチセンサー付きカバーレンズ搭載品に対し、約10%の薄型化を実現。

 外付け部品としてのタッチパネルが不要なため、画質と透過率も向上。部品界面での光学反射の現象により、視認性が高くクリアな映像を実現。モジュール透過率も外付けタッチパネル搭載品との比較で約10%向上し、輝度を高めている。

 また、他方式のようなタッチセンサー専用の製造工程が不要で、一回のセンサーパターン形成工程が追加されるだけのため、高い生産性を有しているという。

 同社が'12年10月に同社の次世代を担う“イノベーションビークル”の試作品として発表した、タッチセンサー駆動用IC搭載の5型フルHDモジュールを量産出荷可能なレベルに引き上げたもの。同開発品は5月21日から23日までカナダで開催されるディスプレイ関連の国際学会「SID(Society for information display)2013」で展示する。

(臼田勤哉)