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東芝、テレビ、PC、家電構造改革へ「あらゆる可能性を検討」

異例の土曜日決算発表。元社長らへ損害賠償請求訴訟

 東芝は7日、2015年度第2四半期(4-9月期)決算を発表した。売上高は前年比1,409億円減の2兆9,727億円、営業損益は905億円の赤字だが、フィンランドのコネ社やトプコン株式売却などにより、純利益は373億円を確保した。決算発表としては異例の土曜日となった。

2015年度第2四半期決算

 テレビなどライフスタイル事業における一部地域・領域からの撤退により、全体で減収となったほか、POS事業子会社のTGCS(Toshiba Global Commerce Solutions)の減損等により、営業損益が悪化した。不振が続く、ライフスタイル事業のパソコン、テレビ、家庭電器の構造改革について、「あらゆる可能性を制約を設けず検討する」としている。

 また、元代表取締役社長の西田厚聰氏、佐々木則夫氏、田中久雄氏、および財務担当の取締役兼代表執行役であった村岡富美雄氏、久保誠氏に対する損害賠償訴訟を行なうことも発表した。

テレビ、PC、家電の構造改革は「制約なく検討」

セグメント別

 セグメント別では、電力・社会インフラが、売上高が前年並みの9,120億円、営業損益は63億円の赤字。コミュニティ・ソリューションが売上高2%増の6,552億円、営業損益685億円の赤字。ヘルスケアは売上高4%増の1,940億円、営業損益30億円、電子デバイスが売上高3%減の8,215億円、営業損益は前年比804億円減の388億円、ライフスタイルは売上高が前年比25%減の4,350億円、営業損益は425億円の赤字となった。

 テレビ、パソコン、白物家電などのライフスタイル事業は、パソコンやテレビの一部地域/領域からの撤退により前年比で1,471億円の減収となり、パソコン、テレビ、家電のいずれも赤字幅が拡大した。

ライフスタイルの実績
ライフスタイル主要事業内訳

 パソコンの売上高はBtoCの不採算地域撤退により886億円減収の2,450億円、テレビは海外での自社開発/販売終息と、ブランド供与への移行で523億円の減収となり、売上高391億円。家電は海外増収も国内減収により、売上高1,156億円となった。

 テレビ、パソコン、家庭電器については、「構造改革について、あらゆる可能性を制約を設けず検討中」としている。

テレビ、パソコン、家庭電器の構造改革は。「あらゆる可能性を制約を設けず検討」

(臼田勤哉)