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東芝、北米テレビ自社開発を終息し台湾コンパルへブランド供与。海外テレビ抜本見直し

 東芝と東芝ライフスタイルは29日、海外テレビ事業の自社開発/販売終息など映像事業の抜本的な見直しを行なうと発表した。北米テレビ事業については自社開発と販売の終息を決定。3月より台湾コンパル(Compal Electronics)への東芝ブランド供与へ移行する。

米国で行なわれた2015 International CESの東芝ブース

 また、北米以外の海外テレビ事業についても自社開発/販売を終息し、東芝ブランドの供与へ移行することで第三者と協議。4月を目標に内容の具体化を進めていくという。

 見直しを決定した経緯については「北米市場において、大型商品やクラウド機能を搭載した高付加価値商品を投入する一方、プラットフォームの絞り込みやコスト削減、人員の最適配置などの損益改善を図ってきた。しかし、厳しい価格競争の継続やグローバルでのテレビ市場の伸長率の停滞などの事業環境が悪化した」と説明している。

 コンパルはテレビ生産における東芝のパートナーであり、東芝は'11年に北米・メキシコ市場向け生産拠点を売却、'13年度には欧州市場向け液晶テレビ生産拠点の東芝テレビ中欧社をコンパルに売却している。

 なお、この件による2014年度の業績予想への変更は無いという。

 米国ラスベガスで1月6日~9日(現地時間)に行なわれた「2015 International CES」において、東芝ブースの展示は「東芝グラス」などウェアラブル/IoT関連が中心となっており、テレビ関連の製品はほとんど展示していなかった。

(中林暁)