【スマホLIFE】様々な端末からソニーBDレコーダを活用「Chan-Toru」

「S-Entrance」をiPhone 3GSで起動したところ。3つのアプリを起動できるランチャーになっている

　ソニー製のBlu-rayレコーダにおいて、スマートフォンやPCと連携できるサービスが「Chan-Toru」(チャントル)だ。まだβ版のソフトだが、現時点でも多彩な機能が利用できる。

　特徴は、Webアプリ形式であり、Webブラウザで動作するため、対応プラットフォームが多い事。iPhoneやAndroid端末だけでなく、iPadやPCにも対応する。また、App StoreやAndroid用に、Webアプリではなく、「S-Entrance」というアプリも用意されている。これは、「Chan-Toru」を含む、ソニー製品と連携できるサービス/アプリをまとめたランチャーアプリとなっており、現時点では「Chan-Toru」と、ソニー製BDプレーヤーをスマートフォンから操作できる「MediaRemote」、ライフブログサービス「Life-X」と連携するための「ちょこフォト for Life-X」の3つが用意されている。

　メニューから「Chan-Toru」を選ぶと、ブラウザが立ち上がり、「Chan-Toru」にアクセスする。そのため、必ずしも「S-Entrance」からアクセスする必要は無く、ブラウザから直接アクセスしても良い。なお、残りの2つはアプリであり、利用する前にはApp Storeなどからダウンロード・インストールしておく必要がある。

　「Chan-Toru」にアクセスするとログインフォームが現れる。ユニークなのは専用の会員登録などが不要で、Googleアカウント、Yahoo! JAPAN ID、TwitterのID、mixi OpenIDのいずれかでログインできる事。既にこれらのサービスを利用している人は、面倒な登録作業無しに使い始められる。

　BDレコーダと連携するためには、自宅のレコーダと自分のログインIDを紐付ける必要がある。だが、この手順も簡単。「Chan-Toru」の設定画面から「BDレコーダを登録する」を選ぶと、16桁の数字が表示される。これを、ネットに接続されたBDレコーダ側に、リモコンを使って入力するだけだ。BDレコーダのネット接続さえできていれば、作業自体数分で終わるだろう。なお、このサービスに対応しているBDレコーダは専用ページに記載されている。

「Chan-Toru」のログインフォーム。Twitterなど、既に存在しているサービスのIDでログインできる	レコーダの登録画面。ここから登録用のパスワードを生成する

BDレコーダ側でリモート録画予約設定を開、機器登録を行なう	機器登録時にパスワードの入力を求められるので、ここで先程のパスワードを入力	「Chan-Toru」のログインIDと、BDレコーダが紐付けられた

　レコーダ登録が完了すれば、スマートフォンやPCから予約録画が可能になる。番組を見つける方法は、「番組表の表示」、「キーワード指定の検索」、「ランキング」の3つだ。この内「ランキング」では、他のユーザーが多く予約している番組のランキング以外に、ドラマやアニメに関して投稿されたクチコミを見て、番組を選ぶ事もできる。なお、番組表を含めて、これらの機能は外部サイト「テレビ王国」との連携で実現しており、それぞれのメニューを選択すると、テレビ王国の該当ページにジャンプする仕組みになっている。

　これらの機能で予約したい番組を見つけたら、番組説明の下部にある「HDDレコーダー」と書かれたアイコンをタップ。後は録画モードを選択し、予約ボタンを押せば予約が完了。離れた場所にあるBDレコーダ+テレビで確認しても、しっかり予約が入っている。

番組を見つけるための3つの機能	番組の検索や番組表はテレビ王国のページが使われている	キーワードでの検索も可能だ

録画したい番組を見つけたら、「HDDレコーダー」という青いアイコンをタップ	録画予約画面へと進む。録画モードもここから選択可能。重複がある場合はアラートが表示される	予約を完了したところ

BDレコーダ側でチェック。スマートフォンからの予約がしっかりと登録されている

　なお、テレビ王国のWebページを使っている部分、以前はChan-Toru用のUIが用意されていたが、3月14日現在はPC向けのWebページと同じものが使われている。そのため、スマートフォンではフォントサイズが小さく、拡大しないと番組名や番組説明が見にくい。表示変更については、Chan-Toru内で「サーバーサイドの問題が発生し、テレビ王国様のご協力のもと一部機能を変更し、暫定運用しております。しばらくの間、ご容赦下さい」と説明されている。現時点でも機能的に使えない事はないが、やはりスマートフォン用の快適なUIへの、早めの改善を期待したいところだ。

　録画予約以外にも、予約リストの確認、録画済み番組の一覧表示も可能。もちろん、予約の変更・削除や、録画した番組の削除、プロテクト指定なども行なえる。

予約リストの確認画面	予約の変更、取り消しも可能	録画済みタイトルの一覧表示。タイトルの削除やプロテクトも可能だ

Twitterの関連コメント数チェック機能も「Ver.2 beta」から追加された

　また、「Chan-Toru」は2010年10月から「Ver.2 beta」になっており、「BDZ-AX2000」や「BDZ-AX1000」、「BDZ-AT900/700/500/300S」といった、ソニーの新BDレコーダと組み合わせると、機能が増加。「録画タイトル再生機能」は、スマートフォンをリモコンのように使う機能で、再生や早送り、巻き戻しなどの制御がスマートフォンから行なえる。急にリモコンが見当たらない時などに便利だ。

　さらに、盛り上がったシーンをグラフ表示し、その部分だけを再生する「ダイジェスト再生機能」も追加。番組を見ながらTwitterにコメントを投稿する「ツイート投稿機能」も追加されている。録画予約時には、W録画に対応したレコーダの場合、レコーダ側で録画に使うチューナを自動で振り分けるようになっている。また、レコーダの電源が入っていない時には、電源を遠隔でONにする事もできるようになった。

　β版ではあるが、豊富な機能が利用できる「Chan-Toru」。UIなど改善して欲しいポイントはあるが、今後の機能強化にも期待できるWebアプリだ。他社のレコーダで導入が始まっているタグの登録や、他のユーザーとのタグ共有、さらには、同じグループのソニー・コンピュータエンタテインメントが展開している、PlayStation3用レコーダキット「torne」との連携などにも期待していきたい。