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パナソニック、4K/60p対応"動画&静止画でハイエンドパフォーマンス”の「LUMIX GH5」

 パナソニックは現地時間の4日、コンシューマエレクトロニクス展示会「CES 2017」において、4K/60pの動画撮影や、高解像度で映像撮影を行ない、そこから決定的瞬間を1,800万画素/秒間30コマの静止画として切り出す6K PHOTO機能を搭載した「LUMIX GH5」を発表した。3月下旬に発売予定で、ボディのみの価格は1,999.99ドル。

LUMIX GH5

 マイクロフォーサーズのミラーレスカメラ。4K/30p撮影に対応したGH4の後継となり、新たに4K/60pまでの撮影が可能になった。4K/30p/4:2:2/10bit撮影もサポート。カメラユーザーだけでなく、「プロのビデオカメラマンに、ハイエンドの(静止画と動画における)ハイブリッドパフォーマンスを提供する」という。

 2,030万画素の新しいLIVE MOSセンサーを搭載。ローパスセンサーを省きながら、ピクセル数をGH4から25%増加させた。画像処理回路の「Venus Engine」も新しくなり、自然なテクスチャ表現などを改良。各画素の特性に応じた最適な処理を施し、偽色を抑え、鮮明で鮮明な画像が得られるという。

 三次元カラーコントロール機能では、色相と彩度だけでなく輝度も検出。各要素の値に応じて最適な制御を行ない、影からハイライトまで、豊かな色再現を実現したという。

 Multi Process NR(Noise Reduction)は、「High Precision Multi Process」に進化。従来のエンジンに比べて4倍のノイズ検知精度を持つ。これにより、ISO 25,600までハッキリとした写真が撮影できるという。

 センサーからの信号読み出し速度は最大1.7倍にスピードアップしており、新Venus Engineの処理能力も最大1.3倍に強化。これにより、カメラ本体内での4K/60p、50pの動画撮影に対応。4K/30p/4:2:2/10bit撮影もサポートする。

 高速なセンサー読み出しと画像処理エンジンにより、ローリングシャッター歪みも抑制。1つのフレームごとに高い画質で記録ができるほか、同じ焦点距離での映像録画と静止画録画も可能。

 様々なフレームレートで、MOV、MP4、AVCHD Progressive、AVCHDからフォーマットを選んでの録画が可能。フルHD、4K撮影時の録画時間制限も無い。

 映画制作に似たガンマ設定特性を持つ「Cinelike D」と「Cinelike V」や、HDTVとの互換性を考慮した「Like 709」にも対応。プロユーザーの要望に応え、Waveform MonitorとVector Scopeも付属。タイムコードを組み込むこともできる。

 ボディ内の手ブレ補正として5軸デュアルI.S(Image Stabilizer)も搭載。4Kを含む動画や静止画撮影で利用可能。O.I.S.(Optical Image Stabilizer)も組み合わせ、焦点距離や撮影条件を踏まえながら補正することで、夜間や片手などでの撮影時のブレにも有効としている。

 AFも強化。焦点合わせ時間を短縮するDFD(Depth From Defocus)技術や新Venus Engineも活用する事で、被写体との距離を測定する時間は6倍高速になった。写真撮影モードでAF利用時のセンサー駆動速度は、GH4の2倍となる480fpsに強化。約0.05秒でのAFや、AFS時12、AFC時9fpsの高速バースト撮影に対応。フォーカスエリア数は49から225に増加している。

 6K PHOTOは、高解像度で映像撮影を行ない、そこから決定的瞬間を1,800万画素の静止画として切り出すもの。4K PHOTOもアップグレードされ、約800万画素の解像度で60fpsの高速撮影に対応する。新Venus Engineによる、フレーム間の信号情報の補正により、高感度でシャッタースピードの速い6K/4Kの撮影や、パン撮影した際の画質も向上しているという。

 筐体にはマグネシウム合金、フルダイカストのフロント/リヤフレームを採用。すべてのジョイント、ダイヤル、ボタンは飛沫/防塵用にシーリングされ、マイナス10度までの耐寒性能も搭載する。

 SDカードスロットはデュアルスロット仕様で、高速、大容量のUHS-IIに対応。リレー録画、バックアップ録画も可能。ライブビューファインダーや有機ELのモニタも装備。

 Bluetooth 4.2、IEEE 802.11acの無線LANも採用。バッテリーグリップ「DMW-BGGH5」や、マイクアダプタ「DMW-XLR1」なども用意する。

LUMIX Gレンズもリニューアル

 マイクロフォーサーズのLUMIX Gレンズ4製品もリニューアル。POWER O.I.S.を搭載し、Dual I.S.を備えたカメラに取り付けた場合、5軸デュアルI.SS、5軸デュアルI.S.2が利用できる。GX8、GX85、GH5、G85との組み合わせにマッチしているという。

インナーフォーカス駆動方式で、静かなフォーカス動作を実現。ズーミングやパニング時の明るさの変化をスムーズに撮影するのに役立つという。フォーカス制御のための高速フレーム解析により、ズーミング時のAFトラッキング性能も向上している。

 3月発売で、ラインナップと価格は「LUMIX G X VARIO 12-35mm / F2.8 II ASPH. / POWER O.I.S.(H-HSA12035)」(999.99ドル)、「LUMIX G X VARIO 35-100mm / F2.8 II / POWER O.I.S.(H-HSA35100)」(1,099.99ドル)、「LUMIX G VARIO 45-200mm / F4.0-5.6 II / POWER O.I.S.(H-FSA45200)」(449.99ドル)、「LUMIX G VARIO 100-300mm / F4.0-5.6 II / POWER O.I.S. (H-FSA100300)」(649.99ドル)。

 また、新しいスタンダードズームレンズとして「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (H-ES12060)」も発表している。

LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (H-ES12060)

FZ80

 レンズ一体型デジタルカメラ「LUMIX FZ80」も発表。3月に399.99ドルで発売予定。

FZ80

 最大の特徴は、35mm換算で焦点距離20~1,200mmの光学60倍ズームレンズを搭載している事。センサーは1,810万画素の高感度MOSセンサーで、画像処理回路の「Venus Engine」も搭載する。

 4K(3,840×2,160)の30p録画に対応。前述の60倍光学ズームとPOWER O.I.S.(光学式手ブレ補正機能)のアクティブモードを利用し、ビデオ撮影でもブレを抑制できる。1080/60p撮影も可能。フォーマットはAVCHD ProgressiveかMP4(MPEG-4/H.264)が選択できる。

 4K PHOTO機能を使い、高解像度の映像から静止画を切り出して保存。新しいFocus Stacking、Post Focus、Light Composition、4K Live Croppingなどの機能も併用できる。

 焦点合わせ時間を短縮するDFD技術を用い、約0.09秒2のAFを実現。AFS時で10fps、AFC時で6fpsの高速バースト撮影もサポートする。0.2型のビューファインダーや、3型のモニタも装備する。