「この世界の片隅に」のセルスルー先行配信がAmazonやiTunesで10日スタート

クラウドファンディングで製作資金を調達し、口コミで大ヒットとなったアニメ映画「この世界の片隅に」のセルスルー(買い切り)先行配信が5月10日からスタートする。9日に編集部で確認したところ、iTunes、Amazonビデオ、U-NEXTで予約受付や10日からの配信をアナウンスしていた。各サービスでの価格は2,500円。

この世界の片隅に

　第2次世界大戦下の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前向きに生きようとするヒロインと、彼女を取り巻く人々の日常を生き生きと描いた作品。監督は「マイマイ新子と千年の魔法」で注目された片渕須直。アニメーション制作は、テレビアニメ「坂道のアポロン」や「てーきゅう」シリーズなどのMAPPAが担当。6年の歳月をかけ、こうの史代の原作の世界観を丁寧に映像化した。

　ヒロインを演じるのは、女優・のん。コトリンゴの優しく力強い音楽が全編を彩っている。第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞したほか、3月下旬の時点で興行収入は25億円を超えている。

　なお、U-NEXTでは、映画と書籍「この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブック」を両方購入すると、書籍分が実質無料になるキャンペーンも実施する。

あらすじ

　すずは、広島市江波で生まれた絵が得意な少女。昭和19年、20キロ離れた町・呉に嫁ぎ、18歳で一家の主婦となったすずは、あらゆるものが欠乏していくなかで、日々の食卓を作り出すために工夫を凝らす。

　だが、戦争は進み、日本海軍の根拠地だった呉は、幾度もの空襲に襲われる。すずが大事に思っていた身近なものが奪われてゆく。それでもなお、毎日を築くすずの営みは終わらない。

　そして、昭和20年の夏がやってきた。