ミニレビュー
Amazon新「Echo Dot Max」と「Echo Studio」、実機を聴いてきた
2025年10月24日 19:00
Amazonは、ドライバー構成の刷新などにより音質を強化したスマートスピーカー「Echo Dot Max」や「Echo Studio」など4機種を10月下旬から順次発売する。24日には、発売に先駆けた製品発表会が行なわれ、実機を体験できたので、音質のファーストインプレッションをお届けする。
新たに登場するのは、従来モデルの単一スピーカーから、ウーファー+カスタムツイーターの2ウェイ仕様となり、約3倍の重低音を実現したという「Echo Dot Max」と、従来モデルから約40%小型化しつつ、Dolby Atmosに対応した「Echo Studio」。
いずれも10月29日発売で、価格はEcho Dot Maxが14,980円、カラーはグレーシャーホワイト、グラファイト、アメジスト。Echo Studioは39,980円で、カラーはグラファイトのみ。
そのほか、ディスプレイ搭載スマートスピーカー「Echo Show」シリーズより、フロントにステレオスピーカーを配置し、カスタムウーファーも搭載した「Echo Show 8」、「Echo Show 11」の2機種も登場する。
こちらは11月12日発売で、価格はEcho Show 8が34,980円、Echo Show 11が39,980円。カラーはどちらもグレーシャーホワイトとグラファイトの2色。
実機を聴く
今回はEcho Dot MaxとEcho Studio、さらにEcho Showも試聴。単体だけでなく、Echo Dot Maxを2台使ったステレオペアも体験できたほか、後日アップデート対応となる5.1chホームシアターの参考デモンストレーションも行なわれた。
まずは2ウェイ仕様になったEcho Dot Maxから。ドライバーは0.8インチツイーターと2.5インチウーファー。音響システム自体も刷新されており、スピーカーモジュールを本体に直接統合することで、豊かな低音を再生するための空間を確保したという。
女性ボーカルのJ-POPを聴いてみると、現行の「Echo Dot」(1.73インチフルレンジドライバーのモノラル仕様)と比べると、Echo Dot Maxではボーカルの解像感がアップ。音圧も上がっているため、より音楽の迫力を楽しめる。
従来モデルから約3倍になったという低音は、ズシンと沈み込むような迫力ではないものの、音楽を楽しむには十分な量感が出ているといった印象だった。Echo Dot Maxを2台組み合わせたステレオペアでは、より広がりのあるサウンドを楽しめた。
続いてEcho Studio。こちらは従来モデルの高音質は維持しつつ、約40%の小型化を実現。ドライバーは3.75インチの高偏位ウーファー×1基と、1.5インチフルレンジドライバー×3基の構成。
空間オーディオ技術とDolby Atmosに対応し、より臨場感あるサウンドを実現したほか、スピーカーを包む生地に3Dニット技術を盛り込むことで、音の透過性を高めたという。
Echo Dot Maxと同じJ-POPを聴いてみると、特に女性ボーカルの伸びやかさがアップしており、声のキレ、粒立ちの良さを味わうことができた。低音の量感も少しアップするものの、ボーカルを邪魔するほどではない適度なバランス感に感じられた。
次はディスプレイ付きの「Echo Show 8/11」。ドライバーは2.8インチウーファー×1基とフルレンジドライバー×2基の構成で、空間オーディオにも対応している。
こちらも伸びやかな女性ボーカルを楽しめるが、Echo Dot Max/Echo Studioよりも印象的だったのが音の広がり方。試聴した会場はリビングルームを模した少し広めのスペースだったが、部屋全体に音がしっかりと広がるような感覚で音楽を楽しむことができた。
最後に参考デモンストレーションとしてEcho Studioを5台使ったAlexaホームシアターも体験した。スピーカー配置は前方左右に2台、背面に3台。Alexaホームシアターでは、スピーカー設置時に自動キャリブレーションが行なわれるため、前方に3台、後方に2台といった配置も可能で、設置状況に合わせたサウンド構成が自動で適用されるという。
AlexaホームシアターではJ-POPのほか、クラシック、さらにPrime Videoで配信されているドラマ「沈黙の艦隊」のワンシーンなどをチェックした。
あくまで参考デモの段階ではあるものの、特に「沈黙の艦隊」の海上戦のシーンでは、登場人物のセリフも明瞭で聴き取りやすく、対潜水艦用のミサイルが水面に飛び込むときの泡が弾けるような微細音や、そのミサイルの爆発音などもしっかりと描写される。
別途サブウーファーを組み合わせているわけではないので、爆発音は身体の芯に響くような重低音ではないものの、作品の迫力を楽しむには必要十分な量感に感じられた。

























