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iOS 11発表。AR対応やSiri強化、カメラの画像サイズ1/2、AirPlay2

 米Appleは5日(現地時間)、開発者会議「WWDC2017」においてiOSの最新バージョンとなる「iOS 11」の情報を公開し、iOSデバイスにおけるARの強化やSiriと連携してマルチルームスピーカーを実現するオーディオ技術「AirPlay2」などの新機能を紹介した。開発者向けの提供を5日から開始し、正式版は今秋から提供する。

iOS 11

 100以上の新機能を追加し、マルチタスク機能を強化。「Files」アプリは、ファイルがローカルでもiCloud DriveでもBoxやDropboxにあっても一元管理できる。また、Apple PencilもよりOSの深いレベルで統合され、Apple Pencilのタップでスクリーンロックを解除できるようになった。

ドラッグ&ドロップに対応
Apple Pencil連携を強化

 iPhone/iPadのカメラと連携するAR機能も新搭載。ARkitを用いることで、開発者がiPhoneのカメラと連動したARアプリを作成できるようになる。

 音声アシスタントの「Siri」も強化。機械学習の成果を生かし、より文脈に沿った応答が可能となり、SafariやNews、メッセージなどで、ユーザーに最適化した形でサジェストを行なう。また英語から中国語やフランス語、ドイツ語、イタリア語などに通訳する機能も搭載。ただし、日本語の対応は謳われていない。

 iOS 11のカメラ機能では、短いループビデオを作れる「Loop and Bounce effects」を追加。また、HEIF(High Efficiency Image File)と呼ばれる新写真フォーマットを採用し、写真のサイズを約1/2に削減できる。HEIFは、写真をHEVC/H.265コーデックを用いて撮影することで、ファイルサイズを削減するもので、iPhone 7/7 Plusから適用される。

Loop and Bounce effects

 また、Apple Payは個人送金に対応。カーナビ中に通知を行なわない「Do Not Disturb」モードも追加した。App Storeのデザインやコントロールセンターのデザインも一新される。

Do Not Disturbモード

 音楽関連ではApple Musicを強化。友人のフォローやプレイリストのシェアに対応する。なお、Apple Musicの有料会員は2,700万人とのこと。

 ワイヤレスオーディオのAirPlayは「AirPlay2」に強化。新たにHomeアプリやSiriからのコントロールに対応するほか、コントロールセンターからのマルチルームオーディオ制御に対応する。そのほか、Apple MapsやiMessageなども強化された。

 iOS 11は、iPhone 5s以降、iPad AirおよびiPad Proの各モデル、第5世代iPad、iPad mini 2以降、第6世代のiPod touchに対して、無料のソフトウェアアップデートとして今秋以降に提供する。