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Googleアシスタントと、Alexa/DTS Play-Fiモデル投入。オンキヨーが進む「スマート」
2017年9月2日 12:03
オンキヨーグループは、「IFA 2017」においてAIスマートスピーカーを発表。Amazonの「Alexa」と、DTS Play-Fi機能を搭載したモデルのほか、GoogleアシスタントとChromecast搭載のモデルも用意し、スマートスピーカーへの注力を進める「ONKYO goes SMART」の方針を宣言した。
AlexaとDTS Play-Fi搭載のモデルは、オンキヨーブランドの「P3」(VC-PX30)を英国とドイツで、Eliteブランドの「F4」(VA-FW40)を米国で、それぞれ10月下旬に発売する。
また、GoogleアシスタントとChromecastを搭載したAI対応スマートスピーカー「G3」(VC-GX30)も、10月から欧米で発売する。IFAでプレスカンファレンスを開催し、P3とG3を披露し、AI/スマートスピーカーへ積極的な姿勢を示した。
既報の通り、オンキヨーブランドからはAlexaに対応したスマートスピーカー「VC-FLX1」を米国で9月下旬に発売予定。これに加え、欧州でもこの秋から本格的にスマートスピーカーへ参入する形となる。
オンキヨー&パイオニア マーケティング部長の佐藤誠氏は、スマートスピーカー市場規模について、2017年は1,800万台、2022年には1億6,000万台に大きく伸びるとの見通しを示し、「スマートスピーカーは普通の人にとっても近い将来、マストアイテムになる」として、スマートスピーカーへ舵を切る意思を示す“ONKYO goes SMART”を宣言した。
最初にGoogleアシスタント対応の「G3」を佐藤氏が紹介。欧州で普及が進む音楽配信サービスについて、音楽を“キャスト”することで、他のChromecast built-in機器でも再生できる点も利便性として紹介。「既に60%以上のパイオニア製品と、70%のオンキヨー製品がネットワーク対応で、Chromecast built-inを利用できる」点からも、機器連携の高さをアピールした。
さらに、オンキヨーの優位性として、音質面の特徴を説明。ウーファは、従来ユニットの1.5倍の振幅量で低音を強化しているほか、電源やDSP回路なども特別に設計されたもので、小さなユニットでもリッチなサウンドを実現可能としている。佐藤氏は「オンキヨー&パイオニアは、オーディオメーカーとして高音質と、新しいAI体験、エンターテイメント体験を提供できる」と自信を見せた。
もう一つのプラットフォームであるAlexa対応モデル「P3」は、AI/IoT事業推進室の宮崎武雄室長が紹介。AmazonプライムミュージックやTuneIn など、様々な音楽配信サービス/ネットラジオに対応するほか、複数の部屋で同時に鳴らすマルチルームに適した「DTS Play-Fi」機能も備えている。
そのほか、ステレオミニのアナログ入出力も用意。アナログレコードプレーヤーや、ポータブルオーディオプレーヤー、STBなどの機器も、アナログ接続とPlay-Fiを活用して様々な部屋で聴ける点を特徴としている。
また、天面には4つのハードウェアボタンを備え、プリセット機能を割り当てられるカスタマイズに対応。従来型オーディオ機器に慣れた人にも便利な機能を、スマートスピーカーに盛り込んでいる。
音質面でも、6cmのデュアルフルレンジドライバや、デュアルパッシブラジエータによりパワフルさや重低音などを実現。ハイレゾファイルの再生にも対応している。
上記のスマートスピーカーに加え、Lightning対応でSiriハンズフリーに対応したパイオニアブランドのスマートイヤフォン「RAYZ」も用意。多くのプラットフォームに対応したオンキヨーならではの「スマート」への注力をアピールした。
オンキヨー&パイオニアブースで体験
スマートスピーカー用のデモルームで、AlexaとPlay-Fiに対応した「P3」を体験した。家庭内の照明ON/OFFや、別室のスピーカーで音楽を再生する操作を、声だけで行なえるのは快適。
オンキヨー&パイオニアのネットワーク製品は、米Blackfireとの協力で、「FireConnect」というマルチルーム再生機能を持っているのも特徴。スマホやタブレットで操作したい場合も、対応機器同士でグループ化したスピーカー/オーディオを同時に鳴らすなど、柔軟な使い方ができる。
様々なプラットフォームの採用で、新しい音楽体験の良さを活用しながら、ユーザーが既に持っているスピーカーやコンポといった機器も、再び活用できる点は、長年オーディオ機器を手掛けるオンキヨーならではの提案といえるだろう。