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aiboも採用したソニー ディープラーニング開発環境に無償クラウドサービス版

 ソニーは、ディープラーニング開発のためのコアライブラリ「Neural Network Libraries」を使ったサービス開発が行なえる「コンソールソフトウェア:Neural Network Console」のクラウドサービス版オープンベータを8日より無償提供開始した。

コンソールソフトウェア:Neural Network Console クラウドサービス版

 ディープラーニング開発のために、8月に無償提供開始したコンソールソフトウェア「Neural Network Console」は、Windows OSのみに対応していた。今回クラウドサービス版を提供開始することで、ネットワーク接続環境下においてWebブラウザでアクセスし、OSに関わらず、Mac OSやLinux OSでもNeural Network Consoleが利用可能になる。

 プログラムのPCへのインストール作業が不要で、Web経由でサービスにログインするだけで、本格的なGUIを持つ最新のディープラーニング統合開発環境が利用できる。直感的なユーザーインターフェースで、ニューラルネットワークの設計、学習、評価などを、効率的に行ないながら、ディープラーニングのプログラムの開発が行なえ、製品やサービスに搭載できるという。

 Neural Network ConsoleのベースとなるNeural Network Librariesを用いた学習や認識機は、'18年1月発売のエンタテインメントロボット「aibo ERS-1000」でも採用。鼻先の魚眼レンズによる画像認識の人物判定や、顔トラッキング、チャージステーションの認識、一般物体認識などを実現しているという。

Neural Network Librariesはaiboにも採用

 なお、無償のオープンベータ版では、1アカウントあたり、10時間のCPU学習、10GBのストレージ、10のプロジェクトという制約がある。

 今後はクラウドサービスにおいて、高速な学習の実行や複数プロジェクトの学習を同時に進行させたいユーザーに向けに、複数GPUを用いた高速演算機能なども有償で導入予定としている。また、クラウド版ではないNeural Network ConsoleもMac OS対応のバージョン0.9.5が、8日から提供されている。