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ブルメスター、電源別筐体で600万円のリファレンスプリアンプ「077 + PSU」

 ノアは、ドイツBurmester(ブルメスター)製リファレンスプリアンプの、電源別筐体バージョン「077 + PSU」を3月1日に発売した。価格は600万円。

「077 + PSU」のプリ部

 既発売リファレンスプリアンプ「077」の音質をさらに高めるという、別筐体の電源を採用したバージョン。

 電源部のパワー・サプライ・ユニット(PSU)は、077のプリ部本体と同様のヘアライン仕上げによる重厚な削り出しアルミシャーシと、ブルメスター伝統のクロム仕上げの極厚フロントパネルを採用。天板と底面は厚みの違うアルミニウムボードを組み合わせたダブルレイヤーパネルとなっている。2基の大型トロイダルトランスと合計160,000μF(0.16F)以上の大容量キャパシターによる強力な電源を備える。

PSU(電源部)

 プリアンプの心臓部には“門外不出”という「X-amp」技術を採用。「X-amp2」Aクラス動作モジュールを増幅回路に組み込み、「力強さとディテールの表現に富んだ他に例を見ない美麗なブルメスター・サウンドを奏でる」という。

 基板は左右チャンネルごとに完全独立したデュアル・モノラル構成の回路により相互干渉を抑えたチャンネルセパレーションを実現。入力から出力までの音声信号経路上にカップリング・コンデンサを使用しない、ピュアDCカップリング構成により、正確な信号伝送を可能とした。

 高精度電子ボリュームと大型ロータリーエンコーダを備え、歪みのない正確な音量調整を実現。小音量時のギャングエラー問題も解決したという。クロム仕上げのボリュームつまみは触感やコントロール時のクリック感にもこだわっている。ボリューム調整は、デシベル表示の1ステップ=1dBの調整と、61ステップのブルメスターオリジナルカーブでの調整が選択可能。デシベル表記モードでは高増幅(+21dB、111ステップ)/低増幅(+5dB、85ステップ)の切り替えが可能。使用するパワーアンプに合わせて増幅設定を選択できる。

左がプリ部本体、右が電源部の内部

 入力はXLRバランスが6系統で、うち1系統はサラウンド入力に変更可能。さらに、3種類の別売モジュールから選んで入力を追加することも可能。モジュールは、ライン入力(RCA)、フォノ入力(MCまたはMM)、DAC入力(光/同軸/USB各1系統)を用意し、価格は各49万円。

 出力は、XLRバランス×1と、バランス/REC出力(XLR)×1(設定によりライン出力に変更可能)、標準ヘッドフォン×2。バランス入力は端子ごとに独立して位相反転が可能。通常は3番ホットとなっている。各入力の入力感度調整もできる。周波数特性は10Hz~150kHz。SN比は107dB以上。消費電力は動作時55W、スタンバイ時4W。

プリ部の背面

 筐体のフットはスパイク型で、ベースボードとフットの間にカーボンファイバー製インシュレーターを挟み込むことで外部からの振動や共振を抑える設計となっている。

 ベースボードを含む外形寸法と重量は、本体と電源部ともに450×355×160mm(幅×奥行き×高さ)、25kg。システムリモコン005や、専用AC電源ケーブル、専用DCケーブルが付属する。

077の有償アップグレードも

 既存のリファレンスプリアンプ「077」(電源一体型)を、外部電源バージョンの077 + PSU同等品にアップグレードする有償サービスを用意。077を約6~8週間預けて、本国で作業する。アップグレード費用は250万円(海外往復輸送費、他諸費用を含む)。