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“録画”に全く触れないブルーレイレコーダ発表会。パナソニックDIGAは「家族をつなぐ」
2018年4月3日 17:45
パナソニックは3日、ブルーレイディスクレコーダ「おうちクラウドディーガ(DIGA)」新製品発表会を開催した。しかし、“録画”や“画質”といった「レコーダ」の機能訴求は全くなく、おうちクラウドにより、写真や動画を共有して「家族をつなぐ」サーバー製品として訴求。「新たな家族のつながり」のための使い方を提案した。“レコーダ”「DIGA」は、パナソニックの中でどう位置づけられたのか? 発表会の模様から説明する。なお、製品仕様については別記事(全自動、DIGA)を参照して欲しい。
「おうちクラウドDIGA」
パナソニック 執行役員 コンシューマーマーケティング ジャパン本部の河野明本部長は、創業100周年を迎えたパナソニックが推進する「Creativeセレクション」などの狙いを説明した。
100周年の2つのチェンジは、1つ目が「提供価値の革新」。製品に感性価値を加え、モノからコトへの提案をする。もうひとつが、「お客様とのつながり強化」で、「Club Panasonic」のユーザー登録や4月にスタートした優待サービスの「OWNERS SERVICE」などによる“つながり”を強化している。
2017年の秋以降のパナソニックは、新たな価値提案を持つ製品を「Creativeセレクション」として展開。これまでのCreativeセレクションは、ロボット掃除機や食洗機、洗濯乾燥機、プライベートビエラなどの製品を展開。特に「共働き世帯やDEWKS(子供をもって共働きをする夫婦)に家電で実現できるお役立ち」=「コト」として、以下の4つを紹介していた。
- 家事シェア
- おいしい7days
- 健康なわが家
- どこでも楽しむAVライフ
家電を導入することで、便利になる、豊かになる「コト」として上記の4つを定義。例えば洗濯乾燥機であれば、洗濯という機能訴求だけでなく、洗濯の時間を減らすことで、「家族との時間を増やす」、「会話を増やす」とことを重視したマーケティング展開を行なっている。
5つめの新たな“お役立ち”(コト)軸として「家族をつなぐ」と紹介。おうちクラウドDIGAがその役割を担うことを、2月に発売したLED照明の「AIR PANEL LED」、そして参考出展の「インテリアシアター」とともに紹介した。
5つ目のお役立ち「家族をつなぐ」がDIGAの役割
パナソニック AVC商品部の梶恵理華氏は、家族意識についての調査結果を例に、「30年前の家族は一緒に暮らすものだったが、現在の『離れていても家族』」と説明。一方で、30~40代への質問では離れてくらす親と会う頻度は月1回以下が67.1%、電話等のコミュニケーションもそれほど多くないという。
しかし、「家族のつながり」は大事にしている。そうした課題に対して、「リビングで離れた家族のDIGAに写真を送れる」、また「スマホから自宅のDIGAに写真/動画を送れる」というおうちクラウドDIGAの機能を紹介。「離れていても家族とつながりたい」という“お役立ち”の提供を目指す。
河野明本部長は、「家事シェアや時短調理といったお役立ちが、“家族とのコミュニケーション”を生みだした。一緒の実感をもっと大切に、離れていても家族とつながりたいを実現する、5つ目のお役立ち」と、おうちクラウドDIGAをアピールした。
DIGAとあわせて、2月に発売したLED照明の「AIR PANEL LED」も紹介。勉強や映画、食事など、リビングでの家族の利用状況にあわせて明かりを調整して、快適な空間と家族のコミュニケーションを促すことを訴求した。さらに参考出展のリビングシアターも近日中に発売し、スマホで撮影した写真や動画などをリビングの壁に投写して実物大で楽しめると紹介。「家族のつながり」を強化する新たな商品群として提案していく。
一方、おうちクラウドDIGAは製品カテゴリとしてはBDレコーダ。そのため販売店では、基本的にはレコーダやテレビ売り場に並ぶことになり、商品群での提案はなかなか難しい場合もある。
河野本部長は、「AV機器の元売り場では、黒いレコーダの箱が並ぶ。どうしてもそうならざるをえない。しかし、昨秋からの4つの提案から、商品群でのコト提案をしており、全ての店ではないが、新しい価値提供の場所を、元売り場とは別に作ってきている。そこで、『家族をつなぐ』という情報をできるだけ多くの人に知っていただきたい。ブルーレイが、録画だけでは無い、違う価値を持っていることを伝えていきたい」と語った。
【訂正】記事初出時に、おうちクラウドDIGAを「Creativeセレクション」商品としておりましたが、Creativeセレクション商品ではありませんでした。お詫びして訂正いたします(18時30分)