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MrSpeakers初の静電型ヘッドホン「VOCE」、極薄の88mm振動板採用で約39万円

 エミライは、米MrSpeakers初の静電型ヘッドホン「VOCE」(ボーチェ/MRS-VC-20)を4月27日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は39万円前後。スタックスの580V“Pro-bias”仕様互換設計のヘッドフォンで、ドライブするには静電型ヘッドフォン専用アンプ、もしくはエナジャイザーが必要。ただし、互換性をスタックスが保証するものではない。

MrSpeakers初の静電型ヘッドホン「VOCE」

 同社の新たなフラッグシップヘッドフォンと位置付けられており、「非常に軽量かつ快適な装着性を実現するほか、極めて広大なサウンドステージとニュートラルなサウンド・シグネチャーを持つVOCEは、まさに”最も正確なヘッドホン”と呼ぶにふさわしい逸品」だという。

 超低域再生も可能という、88mm径の振動板を採用。高安定性・高性能を両立するという、薄さ2.4μのドライバを使っており、ドライバの劣化を防ぐ防塵設計も採用。ステーターも、音質を重視し、超極薄の金属製のものを使っている。

 ドライブするには、静電型ヘッドフォン専用アンプ、もしくはエナジャイザーが必要。MrSpeakersが動作確認しているエナジャイザーは、Woo Audio、iFi、スタックスの製品。アンプはHeadamp、Malvalve、スタックス。

 なお、超極薄かつ大口径の振動板を使っているため、振動板がステーターに接触すると、「リッピング」または「ジッピング」と呼ばれるノイズを出す事がある。これは、装着時や、リスニング中にヘッドフォンのカップを押すと発生するが、「通常の動作の範囲内の現象で、可聴歪みを引き起こすレベルでダイヤフラムが破損した場合を除いては、ヘッドフォンそのものの故障ではない」という。

 ヘッドバンド部は、ニッケルチタニウム合金製の形状記憶合金を採用し、快適性・軽量性・安定性を追求した。重量は330g、能率やインピーダンスは非公開。

 ケーブルは着脱可能で、ラウンドタイプのケーブルながら、マイクロフォニックノイズを抑制。柔軟性・低キャパシタンス性も備えた、銀メッキ高純度銅導体を使っている。プラグとコネクタ部には、機械加工を施したアルミニウム製パーツとテフロン製プラグを採用。金メッキ仕上げの高純度銅製コンタクトピンを使っている。

ケーブルは着脱可能。ドライブするには、静電型ヘッドフォン専用アンプ、もしくはエナジャイザーが必要

 イヤーパッドには、イタリアン・ナッパ・レザーを使用。ヘッドバンド部には、アメリカ製バット染めレザーを使っている。

 専用の収納ケースが付属。ウォルナットを使っており、ヘッドフォンスタンドとして使う事もできる。