ニュース

ライブをVRで鑑賞、視点や音響もカスタマイズできる「LiVRation」

 アルファコードは、SDMコンソーシアムの共同チームとして、ライブの熱気をそのままVR空間に取り込み、様々な角度から観覧し、音響も自由にカスタマイズして楽しめる遠隔ライブVR配信プラットフォーム「LiVRation(ライブレーション)」を開発。 「本年中にVR映像と音の同期の実現を目指す」という。

LiVRation

 ライブや演劇、スポーツなどを、遠隔地からVRで楽しめるプラットフォーム。会場を360度囲むように設置したカメラで撮影する事で、ユーザーは複数台のカメラを瞬時に移動でき、ステージ上や天井からのアングルといった、今までにない視点でライブが楽しめる「360°マルチポジション」を実現している。

 映像だけでなく、音声もユーザーがカスタマイズ可能。音声データに位置情報を追加し、複数音源を再生環境に合わせリアルタイムにレンダリングし、臨場感を出すオブジェクトオーディオ技術を導入。映像上の音源の位置から音声が聴こえ、VRでは頭を動かして映像が変わっても、その動きに音声の位置が追従する。

LiVRationの主な特徴
LiVRationで音のボリュームを操作している様子
LiVRation内での、 Twitterの3D弾幕表示(画像イメージ)

 西日本電信電話(NTT西日本)が提供する、音響ロスレス符号化技術「MPEG-4 Audio Lossless」(ALS)も活用。NTT研究所が開発した、ハイレゾ音質によるMPEG-DASH準拠のストリーミング配信技術で、初めてMPEG標準に準拠したままハイレゾ音源をリアルタイム配信できる。

 LiVRationを、2020年の実用化・商用化に向けて開発が進められている、第五世代移動通信システム(5G)と組み合わせる事で、「一度の配信で、今まででは考えられないほどの人数を動員することが可能」という。

 アルファコードは、8Kの実写VR映像の制作・アプリ開発をしているメーカー。SDMコンソーシアムは2014年から。東京大学大学院情報理工学系研究科、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科、ヤマハ、日本電信電話、KDDI研究所、パナソニック、ドルビージャパン、バンダイナムコスタジオ、イオンエンターテイメント、DELL、アルファコードなどが集まり、オブジェクト志向のデジタルメディアと、インターネット環境が前提の映像・音響空間を用いたビジネス創造を目指し、研究開発を進めている。

LiVRation概要説明