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デノン、上位機と同じDACを搭載した6万円のネットワークプレーヤー「DNP-800NE」

 ディーアンドエムホールディングスは、デノンブランドの単品コンポ新ラインナップとして、800NEシリーズ3製品を発売。USBメモリからの再生も可能な、ネットワークオーディオプレーヤー「DNP-800NE」を9月中旬に発売する。価格は6万円。カラーはプレミアムシルバー。

ネットワークオーディオプレーヤー「DNP-800NE」

 単品コンポのエントリーモデルと、上位機1600NEシリーズの間に位置するのが、新しい800NEシリーズ。型番にNE(New Era)とついているように、最新技術を投入した新世代のコンポと位置づけられており、2500NE、1600NEに続く、“NEシリーズ”のエントリーモデルという位置づけでもある。なお、プリメイン、CDプレーヤーは別記事で紹介。800NEシリーズの試聴レポも別記事で掲載する。

ネットワークプレーヤー「DNP-800NE」

 ワイヤレスオーディオシステム「HEOS」のテクノロジーを搭載。スマートフォン/タブレットで利用できる「HEOSアプリ」を使い、セットアップやNAS内の音楽ファイル選択、ストリーミング音楽サービスの操作、インターネットラジオの選局などの操作が行なえる。

ネットワークオーディオプレーヤー「DNP-800NE」

 前面のUSB端子に接続した、USBメモリ内の音楽ファイル再生もアプリから操作可能。同一ネットワーク上にある、他のHEOS対応製品に、DNP-800NEで再生中の音楽を配信する、マルチルーム再生的な機能も利用できる。

 音楽ストリーミングサービスは、Amazon Music、AWA、Spotify、SoundCloud等に対応。インターネットラジオも受信可能で、ラジオ局の検索にはTuneInのデータベースを利用。

 ネットワークプレーヤーとしては、DSD 5.6MHzまで、PCM 192kHz/24bitまでの再生が可能。DSD、WAV、FLAC、Apple Losslessのギャップレス再生にも対応する。

 AirPlayやBluetoothにも対応。AirPlay2もサポートする。BluetoothのコーデックはSBCに対応する。

 デノン独自のアナログ波形再現技術の最新バージョン、「Advanced AL32 Processing Plus」も搭載。デジタル録音時に失われたデータを復元するという、独自のデータ補間アルゴリズムを使っており、PCM 44.1kHz/16bitの場合、705.6kHz/32bitまでアップサンプリングとビット拡張処理を実施。進化した独自アルゴリズムにより、前後のデータ離散値からあるべき点を導き、本来のアナログ波形を再現するという。

 DACには、エントリーのネットワークプレーヤーとしては初めて、上位モデルと同じバーブラウンの「PCM1795」を採用。高精度なアナログ変換を行なうほか、DAC内蔵のデジタル・フィルタは使わず、Advanced AL32 Processing Plusでデジタルフィルタ処理をかけることで、原音をありのままに再現できるとする。

 SX1の技術を汲み、2500NE、1600NEにも使われている高音質パーツも多数投入。サウンドマネージャーの山内慎一氏が、スリーブの印刷や色までこだわり、音質を磨き上げたスペシャルパーツも使っている。

山内慎一氏が、スリーブの印刷や色までこだわり、音質を磨き上げたスペシャルパーツも使っている

 回路全体の特徴として、入力から出力まで、信号のラインを最短化するミニマム・シグナル・パス回路にこだわっている。これにより、回路間や左右チャンネル間の干渉や外部からの影響を最小化している。

 電源トランスにより内部で発生する振動や、スピーカーの音圧による空気振動が機器に伝わる事の影響を防ぐため、振動防止構造の「ダイレクト・メカニカル・グラウンド・コンストラクション」を採用。電源トランスをフット間近に配置し、振動を直接グラウンドへと逃している。電源回路は1.6mm厚のスチールプレートを介してシャーシに固定している。

 脚部には、高密度かつ高剛性なリブ入りフットを採用。DNP-730REと比べ、約3倍の質量があるというフットで、防振効果を高めている。

 ヘッドフォンアンプにもこだわっており、3段階のゲイン切り替え機能を装備。300Ωや600Ωなどのハイインピーダンスなヘッドフォンでもドライブできる。

 有線LAN端子と、無線LAN機能を搭載。無線LANはIEEE 802.11a/b/g/nで、2.4/5GHzの両方に対応。MIMOにも対応し、高速かつ安定した通信が可能。前面には日本語表示対応の有機ELディスプレイを備えている。

 入力端子は、フロントにUSB-A×1を装備。LAN端子を背面に搭載する。出力は、アナログRCA×2、ヘッドフォン×1、光デジタル音声×1。アナログRCA出力の1系統は、HEOSアプリや本体のリモコンでボリューム調整できる可変出力となる。

 消費電力は18W。外形寸法は434×312×107~170mm(幅×奥行き×高さ)、重量は3.9kg。

背面端子部
DNP-730REとの機能比較