iOS 12は18日提供開始。AR機能や高速アプリ起動、ポートレート撮影進化

アップルは、iOS最新バージョン「iOS 12」を9月18日より提供開始する。新モデルのiPhone XSやiPhone XS Max、iPhone XRのほか、iPhone 5s以降や、第5世代以降のiPad、iPad Pro、iPad Air、iPad mini 2以降、第6世代iPod touchに対応する。

iOS 12は新しいAR(拡張現実)機能に対応し、アニ文字やミー文字によるコミュニケーションや、写真アプリの強化などが特徴。カメラは最大70%速く立ち上がり、キーボードは最大50%速く表示。システム上で多くの作業が行なわれているときでもアプリ従来比最大2倍の速さで立ち上がるなど、パフォーマンスも向上する。

カメラは、ポートレートモードが進化。人を検出するとマスクを生成、背景から人を際立たせる。開発者向けの「Portrait Segmentation API」により、前景から背景を分けるなど、写真のレイヤーを分離できる。A9チップ以降を搭載するiPhone/iPadではRAW画像も編集可能。ビデオ通話のFaceTime機能も強化され、最大32人まで会話できる「グループFaceTime」に対応した。

Apple Booksアプリも新しくなり、本を見つけて読む/聴く操作などを簡単にした。「今すぐ読む」タブでのアクセスなどに対応する。

Siriにショートカットが追加され、どのアプリからもSiriを利用可能。また、スクリーンタイム機能により、iOSデバイスを操作した時間を把握して簡単に管理できる。プライバシー機能も強化され、Webでユーザーが追跡されることを防ぐ。

AR機能

ミー文字(左)、スクリーンタイム(中央)、写真アプリの管理画面(右)

その他にも、CarPlayが他社製の経路案内アプリに対応したほか、iPadのための新しいジェスチャー、英語の類義語検索などに対応した。自動ソフトウェアアップデートの新しいオプションも利用可能となり、これを有効にするとソフトウェアアップデートが夜間にインストールされる。

iOS 12に対応する開発者向けのキットとしては、ARKit 2や、SiriKit、HealthKitなどを提供している。