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ソニー、Alexa採用の家庭IoTサービス「MANOMA」。戸締まりやテレビ操作も

ソニーネットワークコミュニケーションズは、家庭向けIoTサービス「MANOMA(マノマ)」を10月23日より順次提供開始する。Amazon Alexa対応の「AIホームゲートウェイ」などを用意し、見守りカメラやスマートロックなどQrio製品、宅内のAlexa対応デバイスなどと連携、音声やスマートフォンアプリで機器操作や各種サービスが利用できる。エントリープランは月額3,682円(機器代含む)で、契約期間は3年間。

Alexa対応の「AIホームゲートウェイ」
AIホームゲートウェイのデモの様子(中央下のテーブル上)

MANOMAは、スマートスピーカーにもなる「AIホームゲートウェイ」とスマホ用「MANOMA」アプリ、ソニー製CMOSセンサーを採用した「室内コミュニケーションカメラ」、窓に設置する開閉センサーなどのIoT製品がインターネット経由で連携。家のドアロックやネットワークカメラ映像の確認がスマホから行なえ、ユーザーが使いたいデバイス/機能を選んで追加できる。

手頃な料金設定で、サポートサービスなどを充実させ、IoT機器に詳しくないユーザーでも導入しやすくしているのが特徴。ソニーネットワークコミュニケーションズが提供するネットワークサービスの「nuroモバイル Home Wi-Fi」と契約することで、宅内ネットワークゲートウェイとしても使える。

室内コミュニケーションカメラ
MANOMAアプリの画面(開発中のもの)。AIホームゲートウェイを通じて、家族の在宅状況を確認できる

自宅のドアに設置する「Qrio Lock」や、外出先から鍵を施錠・解錠する「Qrio Hub」、落とし物を見つけやすくするスマートタグ「Qrio Smart Tag」が、追加オプションとして利用できる。

「Qrio Lock」や「Qrio Hub」、「Qrio Smart Tag」が利用可能

不在時に侵入者などの異常を検知した場合は、AIホームゲートウェイから大音量の警告音が鳴ると共に、スマートフォンに通知するほか、セコムとのオプション契約(無料)により、「セコム駆けつけサービス」も利用可能。出動時は有料となる。さらに今後、家事代行サービスなどと連携し、不在時もサービス事業者が玄関ドアの鍵の施錠・解錠が行なえるようになる。

窓の開閉センサー(上)などで自宅の異常を検知
MANOMAアプリへの通知イメージ
セコム駆けつけサービスが利用可能

料金プランはセットの端末の種類によってグレードが異なり、概要は下記の通り。エントリープランは10月23日提供開始で、それ以外は12月上旬より提供開始予定。いずれも別途、3,500円の初期事務手数料がかかる。

  • エントリープラン 月額3,682円(ホームゲートウェイ、Qrio Smart Tag)
  • シンプルプラン 月額4,404円(ホームゲートウェイ、室内カメラ)
  • ベーシックプラン 月額4,710円(ホームゲートウェイ、室内カメラ、Qrio Smart Tag、開閉センサー×2)
  • アドバンスプラン 月額5,747円(ホームゲートウェイ、室内カメラ、Qrio Smart Tag、開閉センサー×2、Qrio Lock、Qrio Hub)
エントリープランは月額3,682円

AIホームゲートウェイ

Alexaによる音声アシスタント対応のスマートスピーカー機能と、ソニーネットワークコミュニケーションズが提供するnuroモバイル「Home Wi-Fi」のゲートウェイ機能を備え、LTE SIMの装着に対応。無線LAN、Bluetooth 4.2、Z-Wave Plusの各通信機能も備える。

本体上面に4つのマイクを内蔵しており、「アレクサ、MANOMAで戸締まりを確認して」と声を掛けると、音声でドアロックの状況を確認できる。Alexaスキルが利用でき、照明機器などのさまざまなスマート家電をAIホームゲートウェイ経由で操作可能。

「アレクサ、テレビをつけて」と声を掛けることで、対応するBRAVIAなどのテレビを音声操作できる。スマートスピーカーとして、Amazonミュージックなどの音楽を再生することも可能。

空間に溶け込み、存在感を抑えて邪魔にならないデザインを採用。上面には音量調整などのタッチボタン機能も備える。Alexaが反応すると本体下部の青いLEDが発光する。外形寸法は135×135×46.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は450g。

本体上面に4つのマイクを内蔵。音量調整などのタッチボタンがLED転倒している

室内コミュニケーションカメラ

ソニーのCMOSセンサー(IMX225)を搭載。アプリを使い、不在時もインターネット経由で宅内の様子をライブ映像で確認したり、帰宅した家族とのビデオ通話が行なえる。在宅時はレンズカバーが自動で閉じ、プライバシー保護に配慮する。

宅内のライブ映像をMANOMAアプリで確認するデモ
カメラ部のレンズカバーが自動で閉じる(右上)

別売のmicroSDカードに動画を録画できる。アプリから見たい映像をピックアップして確認したり、異常発生時には動画を専用クラウドサービスに自動アップロードする機能も備える。

人感センサーを内蔵しており、家族の帰宅を検知すると、AIホームゲートウェイから自動で音楽を流すように設定することもできる。外形寸法は70×70×20.8mm、重量は80g。

アプリでライブ映像の他、録画映像も確認できる

家事代行サービスなどと連携、不在時も鍵を預けず利用可能に

ソニーネットワーク コミュニケーションズ執行役員の渡辺潤氏は、「既存のスマートホームサービスで提供されるセキュリティ(見守り機能)やオートメーション(外出時の自動警戒モードセットなど)に加え、ニューライフスタイルと名付けた要素を追加しているのが特徴。生活空間の新たな体験価値を提供する」と話した。サービス名称は、「人間の『間』を軸とし、空間の『マ』、時間の『マ』、行間の『マ』を合わせた『間の間』(マノマ)が由来」だという。

ソニーネットワーク 執行役員の渡辺潤氏(中央左)、ソニー不動産の西山和良社長(中央右)

IoT事業部門スマートホームサービス部チャネルセールス課の岡村仁 課長が、MANOMAでできることを紹介。

ニューライフスタイルの要素として、’19年2月より、ダスキンの家事代行サービスや、ハウスクリーニング、ペットシッター、介護、宅食などの生活支援サービス事業者とMANOMAが順次連携。MANOMAはリモートでセキュアな鍵開閉が行なえるため、不在時も前もって事業者に鍵を預けることなく、立ち会いなしで家事手伝いなどの宅内サービスを受けられるようになる。

生活支援サービス事業者とMANOMAが’19年2月から順次連携

ソニー不動産の西山和良社長は、MANOMAの導入を進めている物件を紹介。日暮里に建設中の新築マンション「AIFLAT」に、MANOMAの製品を組み込んで提供していく。

AIFLAT
MANOMAの製品を各所に組み込んでいる
ソニーグループ内で連携してAIFLAT物件を開発。戸建へも順次展開予定