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4K60pの360度映像を5Gでリアルタイム & YouTube配信。リコーとソフトバンク協力

ソフトバンクとリコーは、4K/360度映像のリアルタイム伝送と、YouTubeサーバーへの映像配信を、5G(第5世代移動通信システム)を活用して行なう実験を10月に共同で実施した。

実証実験の概要図

YouTuberなど、コンシューマー自らが映像やコンテンツを配信する需要の高まりや、高速/大容量でデータ通信が可能な5Gの普及を見据え、コンシューマー向けのカメラを使用したライブ映像配信の最適化やリッチコンテンツ化に向けて行なった実験。

リコーは、2つの超広角レンズから4Kの高精細360度映像をリアルタイムで生成し、60fpsのハイフレームレートで出力が可能なコンパクトサイズのカメラを開発。屋外で撮影した臨場感のある360度映像をリアルタイム伝送、YouTubeサーバーに同時配信した。

実験では、ソフトバンク本社(東京都港区)に映像コントロール用のパソコンを、「5G×IoT Studio」の赤坂エリア(東京都港区)に5G小型端末と360度ライブカメラを設置。カメラで撮影した映像を、5Gネットワークを介してパソコンに伝送し、VRヘッドセットを用いて映像を確認した。

また、上記環境においてソフトバンク本社からYouTubeサーバーへ伝送・配信し、YouTube経由と、VRヘッドセット使用で映像の確認を行なった。

360度映像をVRヘッドセットで視聴する場合、VR酔いを引き起こすなど映像のちらつきがコンテンツの品質を左右するため、ハイフレームレートの映像が最適とされている。一方で、高解像度なハイフレームレート映像の伝送は、大容量のデータを伝送する必要があるため、データ通信量が多い環境下では現行の4Gネットワークでは対応できないという課題があった。

今回の実証実験により、ハイフレームレートの360度映像の伝送と5Gの親和性が確認できたほか、同時にYouTubeサーバーへの配信にも成功。「コンシューマー自らが臨場感のあるコンテンツを、5Gネットワークを介して配信できる可能性が確認された」としている。

両社は「来る5Gの時代を見据えて、YouTuberをはじめコンシューマーによる映像のライブ配信の最適化やリッチコンテンツ化に向けた取り組みを進めていく」としている。ソフトバンクは、5GやIoTの時代に向けて、実証実験を通してノウハウを蓄積。5Gのネットワークの展開時には、実際の商用環境下でも安定したサービスの実現を目指す。