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映画「ガンダム 閃光のハサウェイ」に富野「若い世代が、ニュータイプへの道は拓いてくれる」
2019年1月23日 12:00
2018年より開幕した、ガンダム“宇宙世紀”の新たな100年を紡ぐ「UC NexT 0100」プロジェクト。第1弾作品「機動戦士ガンダムNT」は現在公開中だが、第2弾作品である「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」が来冬以降、全国で公開予定。この映画化に向けて、原作者・富野由悠季氏からのコメントが公開された。
「閃光のハサウェイ」は、ガンダムの生みの親でもある富野由悠季監督により、1989年に出版された同名小説を原作として、劇場版3部作の新作アニメーションとして来冬以降に公開予定。
宇宙世紀0105年を舞台に、第二次ネオ・ジオン戦争(機動戦士ガンダム 逆襲のシャア)で苦い別離を経験した、ブライト・ノアの息子ハサウェイが、新型モビルスーツ・Ξ(クスィー)ガンダムを駆って、地球連邦政府に反旗を翻す姿を描く。
監督を「虐殺器官」の村瀬修功が務めるほか、脚本は「機動戦士ガンダムUC」のむとうやすゆき、キャラクターデザイン原案を「機動戦士ガンダム 0080 ポケットの中の戦争」の美樹本晴彦、キャラクターデザインをpablo uchida、恩田尚之、工原しげきの3人が担当。メカニカルデザイン原案は森木靖泰、メカニカルデザインはカトキハジメ、山根公利、中谷誠一、玄馬宣彦。音楽は「機動戦士ガンダムUC」の澤野弘之が手がけるなど、豪華なスタッフが参加する。
閃光のハサウェイの前売り券は、「機動戦士ガンダムNT」上映劇場90館にて販売中。全国共通のムビチケ一般は1,800円。前売り特典として、クリアファイルも用意する。(全1種※特典が無くなり次第販売終了)
映画化に期待する 原作者:富野由悠季
30年ちかく前に書いたノベルスの映画化は、原作者として嬉しい。まさかという驚きがあった、しかも三部作。 製作関係各位から、本作のテーマは現代にこそ必要だと判断をされてのことだと聞けば、あらためて内容をチェックした。そして、また呆然とした。
現実の世界は進歩などはしないで、後退しているかも知れないのだ。だから、ガンダムのファンの皆々様方が牽引してくださった道筋があったおかげで、今日、本作のテーマが現実にたいして突きつける意味があると知ったのである。
その意味では、本シリーズを牽引してくださった皆様方に感謝をするだけである。
同時に、諸君等ひとりびとりも本作のメッセージの希望である解決策を次の世代は開拓してもらいたいと願ってのことでもあろうとも想像する。
すなわち、大人になったガンダムファン世代は、ファンの力だけではリアリズムの閉塞感と後退感を突破する力はなかったと自覚もしたからこそ、その申し送りを本作に託していらっしゃるのではないかとも想像するのだ。
アニメがリアルである必要はないのだが、映画という公共の場に発表されるものであるのなら、少なくとも幅広く若い公共に響くものであっても良いのではないかと信じるのである。
製作する世代が若くなり、それを享受する観客がさらに若くなれば、それら次の若い世代が、いつか人の革新――ニュータイプ――への道は拓いてくれるのではないかと信じるのである。