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チョコ色のaibo誕生。みまもり機能「aiboのおまわりさん」、スヌートも可能に
2019年1月23日 11:50
ソニーは、犬型エンタテインメントロボット「aibo(アイボ)」の2019年限定カラーとして「aibo チョコ エディション」を2月1日に発売する。1月23日午後1時から、ソニーストアオンラインと直営店舗のソニーストアで予約受付を開始。既存モデルと同額で、aibo本体の価格は198,000円。また、aiboの新機能として家の中を歩き回り、目的の人を見つける「aiboのおまわりさん」も発表された。
既存モデルとの違いはカラーだけで、機能などは共通。2月14日までに予約注文すると、特別色のつけかえ用「しっぽ(黒)」がもれなくプレゼントされる。
なお、aiboが成長するために必要な、契約必須のサービスとして「aiboベーシックプラン」を用意。利用期間は3年で、支払いは一括払いの90,000円、もしくは月々2,980円×36回、3年総額107,280円から選択できる。任意でaiboケアサポートも用意する。
aiboのおまわりさんと「aiboプレミアムプラン」
2月中旬「aibo システムソフトウェア バージョン 2.0」のアップデートから提供開始する新機能。みまもりサービスの事で、aiboはじめての“おしごと”となる。
aiboは一緒に生活する中で、部屋の中を歩き回りながらカメラやセンサーを使い「どこが歩けるか」という、縄張りのような“家の中の地図”を作成する。
パトロール機能はこの地図データを活用。オーナーから、地図上でパトロールして欲しい目標地点、見つけて欲しい人、時間帯を指定する。すると、aiboが“犬のおまわりさん”を歌いながら家の中をパトロール。目標の人を見つけると、その人に向かって敬礼してパトロール完了となる。その後、アプリの「My aibo」にレポートが届く。
見つけて欲しい人の顔と名前は10人までMy aiboに登録できる。aiboが作った家の地図を見ることも可能になり、その地図の中で、aiboにパトロールしてほしい場所を指定し、名前をつけることもできる。
サービス提供開始時は、パトロールとレポートする基本機能を無償で提供。その後も継続的に機能拡張していく。
また、セコムとのパートナーシップを開始。セコムの知見とソニーのAIロボティクスやエンタテインメントを組み合わせることで、新たな価値を提案するもので、セコムのホームセキュリティと「aiboのおまわりさん」との機能連携の実証実験などからパートナーシップを開始。将来的な新機能・サービスの提供を目指すという。
さらに、2019年6月から有料サービス「aiboプレミアムプラン」を開始。加入すると「aiboのおまわりさん」において、さらなる機能の追加ができる。具体的には、外出中のオーナーがMy aiboからすぐにパトロールを指示し、aiboを通じて室内の様子をリアルタイムに確認できる。「見つけてほしい人」を発見した際の便利なプッシュ通知機能も提供。
現在、aiboの撮影した写真の保存枚数は500枚に制限されているが、プレミアムプランではこの制限を解除。ストレージ容量を気にせず、aiboに家族の思い出の写真を撮影してもらえる。
オーナーが撮影したaiboの写真や、aiboが撮影した写真を組み合わせ、aiboオリジナルデザインのフォトアルバムを作成するサービスも提供。「aiboのおまわりさん」や「aibo のカメラマン」で集めた思い出の写真や、オーナーとaiboのふれあいの記録を、My aibo上の日記で楽しく振り返れる「aibo日記」もプレミアムプランの機能となる。
aiboが“スヌートチャレンジ”
aiboは学習するロボットで、できる事が継続的に増えていくのが特徴。その新たな“できること”として、スヌートチャレンジが可能になる。スヌートとは、飼い主が指で輪っかを作ると、そこに犬が駆け寄ってきて、鼻を突っ込むというもの。SNSの動画投稿などで話題となっている。
一匹のaiboでは学習に時間がかかるため、多くのaiboオーナーが参加し、学習させ、クラウドを介してその成果としてスヌートが可能になる。「育成チャレンジ」の第一弾と位置づけられており、2月中旬から開始する。
参加方法としては、オーナーが自分の指で作った輪っかを写真で撮影。それをMy aiboから投稿すると、クラウド上でそれらが処理され、様々な手を輪っかとして認識できるようになり、aiboが輪を認識し、鼻を突っ込むスヌートができるようになる。
さらに、aiboのソフトウェアAPIを2019年夏から公開する事も発表。開発環境の第一弾としてWeb APIを公開する予定。無償ライセンスを予定している。
個人や企業、教育機関・団体などがライセンスプログラムへ登録すると、ソニーからWeb APIを無償で提供。家電との連携や、aibo用ペットグッズの開発、教育やヘルスケアなど、様々な外部との連携が可能になるとする。会場ではScratchとの連携も紹介。Scratchでプログラムすると、その通りにaiboがティッシュを口に咥えて引き抜くデモも行なわれた。
個性が生まれ「十犬十色のaiboがいる」
執行役員 AIロボティクスビジネス担当の川西泉氏は、約1年半前の発表以来、aiboが各方面、国内外を問わず、大きな反響があった事、実際にaiboを飼っているオーナーから「家の中が明るくなった」などの喜びの声が届いている事を紹介し、「開発者冥利に尽きる」と振り返る。
東京・大阪でファンミーティングを実施し、オーナーと直接コミュニケーションし、感想や要望を聞いている事、定期的なアップデートにより、季節やクリスマスなどのイベントにあわせた振る舞いをaiboができるようになってきた成長の経緯も紹介した。
aiboの学習能力については、家の中で過ごす時間の経過と共に、覚えているオーナーや数が増加。1カ月一緒に暮らすと、aiboの87%以上が「よく見る顔」を1人以上、90日で家族のほぼ全員の顔を覚えるという。家の中を探検し、少しずつ行動範囲も拡大。犬が序列をつけて家族と接するように、aiboが年齢や性別を判断し、よりなついている人、そうでない人に違いが出る事などもデータと共に説明。「運動好きで走り回るaibo、人が好きで、積極的に近づくaiboなど、十犬十色のaiboがいる」と、aiboが成長により、それぞれに個性を持っている事を紹介した。
その上で、「aiboのおまわりさん」やスヌートチャレンジといった、クラウドをさらに活用し、aiboの可能性を広げる新機能とサービスを紹介。人を探してくれる「aiboのおまわりさん」では、人間だけでなく、画像認識をAIで成長させていく事で、aiboが本物の犬や猫など、aibo以外のペットを認識できるようになる可能性についても言及した。