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ローランド、4K/HDR対応スイッチャー。4Kから8ショットの“切り出し”可能
2019年2月5日 17:00
ローランドは、コンサート、スポーツ、講演会など大画面を使用するステージ・イベント向けに、放送用4Kカメラや民生用HDカメラ、パソコンなど、様々な映像を使って映像演出ができる、4K対応の業務用マルチフォーマット・ビデオ・スイッチャー「V-600UHD」を、2019年6月に発売する。価格は未定。
大型LEDディスプレイの低価格化が進み、音楽フェスティバルやスポーツのパブリック・ビューイング、国際会議、企業の製品プレゼンテーションなどのイベントで、100型を超える大画面が多く使われる事から、4K、HDR映像から従来のHD映像まで幅広く対応できるスイッチャーとして開発された。
入出力端子に、独自の“ULTRA SCALER”技術を搭載。4KやHDR映像から、HD、SDR映像を作り出すもので、4K/HDR、HDの映像を同時に入出力可能。さらに、4KとHD映像を同時出力できるため、メイン画面としてステージ上の4K大型LEDディスプレイに美しいHDR映像を出力する一方、控え室の液晶テレビにHD映像を出力するといったセッティングもV-600UHD 1台でできる。
HDRに対応することで、野外やスポットライトを浴びたステージ上の出演者など映像の明るい部分が真っ白になってしまう“白飛び”も回避。BT.2020規格にも対応するため、「赤色や黄色などの表現力も格段に上がり、野菜や果物などの映像も色鮮やかかつリアルに映し出せる」という。さらに、4:4:4/10bit処理にも対応する。
1秒間に60フレームの画面書き換えが可能で、スポーツなどの動きが速い映像も滑らかに出力できる。
4K映像は、テレビ放送で使われる3,840×2,160ドットに加え、映画で使われるシネマサイズのDCI 4K(4,096×2,160ドット)にも対応。「映画館のスクリーンのような幅の広い大型映像を使った映像演出」にも対応できるという。
討論会のようなシチュエーションで、各出演者を拡大した映像と全体を映した映像を切り替える場合、「ROI(Region of Interest)機能」を使い、1台のカメラで撮影した4K映像から、必要な部分を最大8ショット切り出し、複数のカメラ映像のように使うことも可能。「少ない機材とスタッフで効果的なオペレーションができ、コストパフォーマンスを高められる」という。外形寸法482×300×109mm(幅×奥行×高さ)で、重量は5.3kg。