ニュース
つば九郎、俳優デビューで“勝新”目指す。主演ドラマ「つばめ刑事」6月配信
2019年4月22日 14:34
東京ヤクルトスワローズのキャラクターとして1994年の登場から親しまれ、愛くるしい見た目と裏腹な毒舌キャラで大人気の「つば九郎」が、ドラマ出演で俳優デビューすることが決定。オリジナルドラマ「つばめ刑事(デカ)」が6月からひかりTVで先行配信開始される。12分×12話で構成。ひかりTVに加入して、スマートフォンや対応テレビで視聴できる。ひかりTV以外の配信先については、決定次第発表される。
球団マスコットながら昨年はCMデビューも果たし、年末年始に全国4カ所で実施したディナーショーも即完売したというつば九郎に、「以前からスター性を感じていた」東映が出演をオファーしたところ、快諾を得たという。22日に、異例の“筆談マスコット”による主演ドラマの制作発表会見が、神宮球場で行なわれた。
気になるストーリーは「とある事情により球団マスコットをクビになってしまったつば九郎が、神宮球場内に存在するとされる警察署“鳥小屋署”で、球団とスワローズの平和を守る“つばめ刑事”として活躍する」という内容。かねてから「あぶない刑事」好きとしても知られるつば九郎が、“つば九郎”役として登場。どんな演技を見せるかが注目される。
東映とTBSグロウディアの「動画配信WEBコンテンツプロジェクト」第3弾と位置付けられており、キャストは、署員・伊藤役の石田剛太(ヨーロッパ企画)、署員・土橋役の土佐和成(ヨーロッパ企画)、署員・川崎役の工藤綾乃、署員・秦役の宮崎秋人、署長・八重樫役の梅垣義明、情報屋・池山役の磯野貴理子。
監督は諏訪雅(ヨーロッパ企画)とたかせしゅうほう(ドラマ「日本ボロ宿紀行」)で、脚本は諏訪雅、下亜友美(ドラマ「科捜研の女」)、石田剛太。撮影協力は明治神宮野球場。
撮影は昨オフに極秘裏に行なわれ、今年球団設立50周年の東京ヤクルトスワローズ全面協力の元、明治神宮球場ほかオールロケを敢行。「喋れないのに演技はできるのか?」、「監督の指示を聞くのか? 」、「朝ちゃんと起きれるのか? 」など、関係者の不安は尽きなかった中でも撮影は無事終了したという。配信ドラマということで、「自宅はもちろん球場で試合の合間にスマホやタブレットで俳優つば九郎の勇姿を見ることが可能」としている。
ストーリー
毎年恒例となっている契約更改の席上、年俸アップを期待するつば九郎だったが、
球団側は昨シーズンも、やりたい放題だったつば九郎にクビを宣告する。
失意のつば九郎。ひょんなことから神宮球場内に秘密裏に存在していた鳥小屋警察署で「つばめ刑事」として、球場内の平和を守ることに。
そんなある日、東京ヤクルトスワローズの人気選手が鳥小屋署を訪ねてきて……。
また、スワローズに代わり、セ・リーグへの参入を企てる謎の軍団も出現。果たして、つば九郎はスワローズと神宮球場を守ることができるのか?
いま、あなたはプロ野球史上最大の事件の目撃者となる!?
つば九郎(つばくろう)は、東京ヤクルトスワローズのマスコットキャラクターとして1994年に公式戦デビュー。毒舌ひらがな筆談トークを武器(時々炎上)に、ワイドショーやバラエティ番組などグラウンド外でも活躍。好きなものはビールと焼酎。競馬も好きで、公式ブログ「つば九郎のひと言日記」では予想もしている。完全なメタボ体型でユニフォームを着ていない“はだかきゃら”でもある。胸の“Sallows”ロゴはタトゥーだと主張している。
4月22日に明治神宮野球場で、ドラマ制作発表会見を実施。今回の作品のために大好きな“るーびー”と“ぱとろーる”を控え、走り込みやウェイトレで自分をぎりぎりまで追い込むなど、過酷なトレーニングで身体を一から作り直してきた(本人談)というつば九郎が会見に登場。ドラマの内容と意気込みを文字で語り、大ヒットへの意気込みを見せた。
目標は勝新太郎。「共演者を本気で好きにならないよう気をつけた」
球団50周年、つば九郎デビュー25周年となる今年、つば九郎が“じゅうだいはっぴょうがあります”とのことで注目される中、自ら会見名を発表。席のネームプレートに「主演 つば九郎」の文字が書かれており、俳優デビューすることを明かした。
実は2年前にもドラマ化の話があったものの、当時はヤクルトスワローズが96敗を喫したこともあって、実現には至らなかったという。昨年はチームが2位という結果を残したため、もう一度企画書を出し直したという。
言葉を話さない球団マスコットが主役という異例のドラマだが、演技については「しゃべれなくても おーらがあるので」、「ことしのぶるーりぼんしょうはいただきました。」と自信満々の様子。ドラマの内容については、「あぶでか(あぶない刑事)、せいぶけいさつ、たいようにほえろをたして、3でわったかんじです」と表現した。
今回が俳優デビューとなったつば九郎は、目標とする俳優について、真っ先にジャッキー・チェンを挙げ、日本の俳優では勝新太郎を目指すなど、アクションにも意欲がある様子。
1週間で全12話を撮影するというスケジュールの中、当時を振り返って、共演者については「みんな、ほんもののやくしゃさんでびびった」、「きょうえんしゃさんを、ほんきですきにならないようきをつけた」とした。会見の最後には、作品が“お蔵入り”にならないように、私生活に気を付けたいというコメントを残し、深々と頭を下げて会場を後にした。