ニュース

オリンピック1年前セレモニーで、パナソニック高速追従プロジェクションマッピング活用

東京2020組織委員会と東京都が共同で開催した「東京2020オリンピック1年前セレモニー」のオープニングパフォーマンスにおいて、パナソニックは、同社のプロジェクターを使った高速追従プロジェクションマッピング技術を活用。新体操選手が手にしたスティックに、取り付けられていないリボンを映像投写するなどの演出を行なった。

このセレモニーは、東京2020オリンピック1年前の2019年7月24日に、世界中のアスリートへ同大会の参加を呼び掛け、1年後に迫った大会への決起を行なうもので、東京国際フォーラムで開催された。

主催者の東京2020組織委員会・森喜朗会長や東京都の小池百合子知事、来賓の国際オリンピック委員会(IOC)トーマス・バッハ会長などが列席。オープニングパフォーマンスのほか、IOCによる同大会への招待状手交や、メダルデザインの発表、聖火ランナーの募集PRなどが行なわれた。

高速追従プロジェクションマッピング技術は、セレモニー冒頭のオープニングパフォーマンスで活用。津軽三味線の兄弟奏者である吉田兄弟による演奏のもと、新体操で北京2008オリンピック代表の坪井保菜美選手が、新体操の動きを交えたダンスパフォーマンスを披露。

この中で、リボンが取り付けられていないスティックの動きにあわせて、プロジェクターでリボンを映像投影。実際のリボン演技では表現できない異空間を演出した。

高速追従プロジェクションマッピングは、人や物体など高速で動く対象物に合わせて映像をプロジェクターで投影する、パナソニック独自技術を使った空間映像演出。ランダムに動く対象物の動き・位置情報を高速に検出、その動きにあわせて画面の描画速度を高めたプロジェクターで映像投影することで、滑らかで遅延なく物体の動きにあわせたプロジェクションマッピングが実現できる。

対象物の位置の検出から映像送出までの遅延時間が0.0016秒と、従来比1/10以下の処理速度を実現。これは業界最高性能だという。遅延が少なく追従できるという特長から、スポーツ分野での演出や競技支援での活用が見込まれている。