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finalのイヤフォンがじっくり聴ける直営店が秋葉原に。まさかの“finalオリジナルスイーツ”誕生
2019年12月10日 18:05
SNEXTは、自社ブランドfinal、及びagと、取り扱うブランドの製品を販売する初の直営店「final STORE」を、秋葉原に12月12日11時にオープンする。それに先駆けて10日、マスコミ向けの内覧会を開催した。店舗内を取材すると共に、なんと“finalオリジナルスイーツ”も堪能してきた。
「final STORE」の住所は東京都千代田区神田練塀町13-1外 SEEKBASE 01棟 2。営業時間は11時~20時だ(年末年始休暇を除く)。
アクセスは非常にわかりやすく、電気街口を出て、UDXを正面に見た状態で、右手にある「AKB48カフェ&ショップ 秋葉原」や「GUNDAM Cafe」の前を高架下沿いに歩いていく。横断歩道を過ぎると、高架下に「CHABARA ちゃばら」という全国の“食”の特産品が集まるスポットがあらわれるが、さらに先へと進む。すると同じく高架下沿いに現れるのが新たな商業施設「SEEKBASE」。この中にfinal STOREがある。
このSEEKBASEは、ジェイアール東日本都市開発が手掛ける施設で、「日本の技術」をテーマに、かつての電気街を思わせるこだわりのある店舗を集めている。その1つとして出店して欲しいと、finalに声がかかったという。
finalは4年前から、川崎市幸区の本社にショールームを併設。月に2日間限定でイヤフォン組立体験会、音響工学講座、試聴会などのイベントを開催し、好評だが、来場者から「駅から遠い」という声が多かったため、今回の「final STORE」オープンを決めたという。
ショールーム内は木の机を配置した落ち着いた雰囲気。12月13日に発売される、finalの新フラッグシップイヤフォン「A8000」(198,000円/税込)を筆頭に、様々な価格帯のヘッドフォン/イヤフォンが試聴できる。
さらに、取り扱うMEZE AUDIOのヘッドフォン/イヤフォン、DITAのイヤフォン、Questyleのポータブルプレーヤーなども用意。これらの製品も体験できる。
ユニークな試みとしては、一般的に騒がしい店内では試聴が難しいオープン型ヘッドフォンをじっくりと聴くための、ヤマハ製防音室も設置。内部に椅子も用意されている。
試聴だけでなく、製品の販売も行なっており、final直営店ならではの一点モノも販売予定。
さらに、SEEKBASE内のイベント用エリアなども活用し、DIY KITであるMAKEのチューニング体験会や、音響工学講座といったイヤフォン・ヘッドフォンの楽しさを伝えられる体験型イベント、自社及び取り扱いブランド製品の試聴会、新製品の発表会を行なう場としても活用される予定だ。
finalがスイーツも手がけた!?
finalは、ヘッドフォンの「D8000」開発時に確立した“主観評価法”を新しい評価指標として取り入れ、従来の物理測定法と主観評価方法を再構築。「トランスペアレントな音を実現するためのfinal独自の評価法『PTM』(Perceptual Transparency Measurement)を開発。従来の静的な周波数特性だけではわからなかった動的な時間応答の分析・評価を行なうことで『トランスペアレントな音』を追求している。
この評価方法は、振動板に世界初となる、極薄ベリリウム箔(トゥルーベリリウム)を採用した最上位イヤフォン「A8000」の開発時にも活用。“時間”の概念も取り入れているのが特徴となっている。
一方で、優れたスイーツは、口に含んだ時に感じる香りから、食感、食べ終わった後の余韻まで、様々な感覚が次々にやってきて、そこの調和や意外性に美味しさを感じるもの。finalは「パティシエが味を決める際の考え方は、同じく時間の概念がある音のチューニングと類似しているのではないか?」と考え、パティシエに話を聞いたところ、実際に類似した部分が多くあり、意気投合したという。
そういった経緯から、パティシエとのコラボしたfinalのオリジナルスイーツが誕生。実際にfinalの要望をパティシエにフィードバックし、作り上げた4つのスイーツが完成した。いずれも音楽を聴いてリラックスしながら食べるためのスイーツだ。
ユニークなのは味の説明に加えて“咀嚼音レベル”が表記されている事。イヤフォンやヘッドフォンを装着しながら硬いものを食べると、咀嚼音が耳に響くため、固くて咀嚼音が大きなスイーツは「なにを聴こうか、今日の一曲を選びながら食べていただいた方が良いかもしれません」と、“食べる順番”も考慮されている。
「ロッシェ ユズ」(咀嚼音レベル5)は、砕いたカカオ豆とユズをチョコレートでまとめたもの。ざらついた食感を感じた後、ユズの香りが立ち上がり、食べ終わった後も余韻が残る。実際に食べてみると、チョコの甘さと、鼻に抜けるユズの香りの爽やかさが絶妙なバランスで、スッキリと味わえる。
「アマンド ショコラ」(咀嚼音レベル4)は、ローストしたアーモンドをキャラメリゼしてチョコレートをくぐらせ、カカオパウダーで包んだもの。口に入れるとカカオパウダーを感じ、その後でキャラメルとチョコレートが登場。甘みが通り過ぎると、アーモンドの香ばしさが立ち上がってくる。
「プラリネ ピスタチオ 抹茶」(咀嚼音レベル2)は、ピスタチオのプラリネを抹茶パウダーで包んだもの。食べると、渋みを感じる強めの抹茶がガツンと来るが、その後にピスタチオの風味が到来。そして最後には再び抹茶を感じる。
「キャラメル マンゴー・フレーズ」(咀嚼音レベル1)は、マンゴーとイチゴのキャラメル。マンゴーとイチゴという取り合わせはユニークだが、食べてみるとこれが絶妙にマッチ。マンゴーの甘味を、イチゴの酸味の爽やかさが引き立てている。
順番に食べてみると、ガツンと最初に感じる味や、食べていると変化する味、食べた後の余韻などが、音のトランジェントや、響きのよる雰囲気といった音楽、音質に対する感じ方と似ていて面白い。後半になるにつれ、咀嚼音が気にならない柔らかさになり、最後は噛まずに長く楽しめるキャラメルで締めるのも面白い。
なお、このスイーツは「final STORE」オープン後、同ストアで何か製品を購入した人に、先着でプレゼントする予定だという。また、来場者から好評だった場合は、今後、本格的な展開も検討したいという。
秋葉原には多くのイヤフォン/ヘッドフォンを聴き比べられるお店も多いが、落ち着いた空間で、じっくりと試せるfinal STOREは、それとは別の魅力を感じるショップだ。イベントや買い物で秋葉原を訪れた際は、足を運んでみてはいかがだろうか。
SEEKBASEにはユニークなショップが多数
finalの他にも、ユニークなショップが多数出店。
熟練のスタッフによるオーディオ工房&ショップの「オーディオみじんこ」では、オーディオケーブル、イヤフォンリケーブルのオーダーメイドや修理を実施。要望に合わせたカスタムケーブルも作れる。オリジナルの真空管アンプ、スピーカーなども販売。
昭和50年創業の三宝カメラが手掛けるショップが「2nd BASE」。「自由気ままなカメラ愛好家の秘密基地」がコンセプトで、オールドレンズやフィルムカメラなどを中心に、中古だからできる、こだわりのあるカメラスタイルを提案している。
怪獣・特撮・アーティスト系など、あらゆるジャンルのソフビが揃うのが「まんだらけCoCoo(コクウ)」。近代日本文化のソフトビニール人形の職人に敬意を示す専門店として、入手困難なアイテムも並ぶ。(12月14日オープン)。
「OTAIRECORD MUSIC SCHOOL」は、創立50年を誇る音楽の老舗、アナログレコード・DJ機材販売専門店「OTAIRECORD」によるDJ教室。開校以来多くのDJを輩出してきた渋谷校に続く2校目だ。
これら常設のショップに加え、期間限定出店スペースも用意。2019年12月~2020年1月までは、家電蒐集家 DESIGN UNDERGROUND 主宰 松崎順一氏が、レストアしたラジカセを販売したり、ワークショップなどのイベントを行なう。
ワークショップは、オーディオ修理相談や、年代別ラジカセ聴き比べ、ラジカセの仕組みを学ぶなど、ユニークな内容ばかり。トークイベントは「BCLのハナシ」(12月13日18時30分から/ゲスト:フリー編集者 羽根田氏)、「電子工作のハナシ」(12月20日18時30分から/ゲスト:電波新聞社顧問 大橋氏)、「電波の魅力のハナシ」(12月27日18時30分から/ゲスト:月刊ラジオライフ編集者 関口氏)などが予定されている。