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ローランド、MIDIを無線化。電子楽器とiPadをBluetooth接続
2020年9月28日 12:24
ローランドは、キーボードやシンセサイザーなどの電子楽器を、パソコンやiPad、iPhoneとBluetooth接続して、快適な音楽制作・演奏環境を実現するワイヤレスツールを10月24日より発売する。MIDIアダプター「WM-1」と、ワイヤレスMIDIドングル「WM-1D」の2製品を用意。価格はオープンプライスで、WM-1が8,000円前後、WM-1Dが9,000円前後。
ワイヤレスMIDIアダプターのWM-1は、キーボードなどの電子楽器に取り付けることで、パソコンやiPad、iPhoneとの演奏情報の送受信をワイヤレス化できるツール。
パソコンの専用ソフトを使った音楽制作では、パソコンとシンセサイザーなどのキーボードをケーブルで接続し、鍵盤を弾いてメロディやリズムの演奏情報をMIDI信号として入力するのが一般的。本ツールを使用することで、MIDI信号の送受信に必須だった、機器間のケーブル接続が不要になるほか、また音楽制作を行なうデスクの上を省スペース化し、機材セッティングや配線の手間も不要となる。
Bluetooth MIDI機能を内蔵していない電子ピアノや電子ドラムにおいても、iPadとの接続が可能。対応するレッスン・アプリを使いながら練習するような場面にも活用でき、iPadを見やすい位置に置いたり、手元で操作するにもケーブルの制約がなく、ストレスがないという。
ワイヤレスMIDIアダプターの性能として重要なのは通信速度と動作の安定性で、性能が不十分な場合は鍵盤で弾いた音が遅れて聞こえたり、途切れてしまうことがあるが、「WM-1」「WM-1D」においては、Bluetoothを使った独自の新しい通信方式を採用することで、これまでにない高速のワイヤレスMIDI通信を実現したという。
WM-1では乾電池からの電源供給を採用し、動作の安定性を確保。音の遅れでの違和感や、音が途切れるトラブルを軽減し、快適なワイヤレス環境で音楽制作や楽器演奏を楽しめる設計とした。
WM-1はMIDI端子、WM-1DはUSB-A端子を備えた電子楽器と機器にそれぞれ対応。両機種を送信側と受信側の双方に使用して、さらに高速のMIDI通信(転送速度3ミリ秒)が可能な「ファストモード」も搭載する。複雑な設定は必要なく、操作もボタン一つで簡単という。
スマートフォンやタブレット、パソコンでシームレスに使える音楽制作アプリ「Zenbeats」と組み合わせて使用すれば、アプリと電子楽器と連携した自由度の高い制作環境をシンプルに実現。最大で4台の機器を接続して同期演奏や、キーボードと音源モジュールをワイヤレス接続してステージ・パフォーマンスに活用することもできるという。