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ソニーVlogカメラ「ZV-1」に新色“ホワイト”。風防もシロい
2020年10月21日 11:04
ソニーは、Vlogコンテンツの撮影に特化したカメラ「ZV-1」のカラーバリエーションとして、ホワイト色を11月下旬より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は約9.1万円前後。シューティンググリップ(GP-VPT2BT)付きのキットモデルも用意し、実売は10.4万円前後。
6月に発売した「ZV-1」の新色で、従来のブラックに対し、天面や背面、底面などをマット調のホワイトでコーティングしたモデル。鏡筒部をシルバー、さらにウインドスクリーン(風防)をホワイトにすることで「“カメラらしさ”を極力感じさせないカラーデザイン。個性やスタイルを重視する若年層や女性、カメラをさりげなくオシャレに使用したい、他とは違うモノを選びたいと考えるユーザーに手に取って欲しい製品に仕上げた」という。
なお、カラー以外の機能や仕様は既存モデルと共通。
商品レビュー用設定など、Vlogに特化した機能を搭載
高い動画撮影性能に加え、日常や自身の考えを広く発信する動画“Vlog”(ブイログ:ビデオブログの略)用に特化した機能を備えているのが特徴。
ボタン1つで自撮り時の背景を「ぼけ」、または「くっきり」に切り替えられる背景ボケ切り換え機能を搭載。背景をぼかして主役を引き立たせた印象的な映像にしたい場合や、旅行中の景色のような主役に加えて背景情報もくっきりと見せたい場合など、瞬時に表現の切り替えが可能。
ボタン1つでON/OFFできる、商品レビュー用の設定も搭載。従来は、フォーカスを顔から商品に移動する際、手のひらをかざして顔を隠し、商品にフォーカスを合わせるなどの動作をする必要があったが、同設定をONにすることで、顔と商品の間のスムーズなフォーカスの移動ができるという。
有効約2,010万画素の1.0型積層型CMOSイメージセンサー「Exmor RS」を搭載。暗所から明るい場所まで、ダイナミックレンジが広く、解像感が高い画質を実現。さらに、大口径で明るいZEISS製ズームレンズ(35mm換算24-70mm、F1.8-2.8)を組み合わせることで、浅い被写界深度を生かした大きくキレイな背景ぼけで、主役を引き立てた撮影が楽しめる。
最新世代のBIONZ XとフロントエンドLSIの画像処理システムにより、高解像感と低ノイズを両立させた画質を実現。強化したアクティブモード(手ブレ補正)により、歩きながらでの撮影時もブレを抑制し、安定した撮影を可能とした。
動画撮影に最適化したAF性能で、自撮り撮影時の顔や商品など、動く被写体を高速・高精度に補足。追従性にも優れるファストハイブリッドAFシステムにより、被写体から被写体にピントを素早く移すことができるという。
AIを活用したリアルタイム瞳AFとリアルタイムトラッキングを搭載。シーンが移り変わりやすいVlog撮影においても、フォーカスが被写体の状況に応じて顔や瞳をシームレスに捉え追従。フォーカシングはカメラに任せ、フレーミングとトークに集中できる設計とした。
動画、および静止画撮影において、被写体の肌の色合いが健康的で自然な印象になるよう、Vlogに合わせた画質に設計。加えて、逆光時や明るい場所から暗い場所に急に移動した際などの明暗差が激しいシーンにおいても、顔を認識し、最適化された顔優先AEアルゴリズムと演算処理により、素早く露出を調整して表情を明るく撮影。目や口元のシャープ感を保ったまま、肌を美しく、綺麗に撮影することができるという。
音声を高音質に収録する指向性3カプセルマイクを搭載。前方の集音性の向上とノイズの低減を実現し、話し手の声をクリアに捉えるよう工夫した。加えて、同梱の専用ウインドスクリーンを装着することで、風の強い屋外でも、風ノイズを大幅に低減したクリアな収録を実現。マルチインターフェースシューに別売マイクを取り付けることで、より音質にこだわった動画撮影も行なえる。マイク端子も搭載し、多彩な外付けマイクを取り付けることができる。
横方向に開くバリアングル液晶モニターを搭載し、自撮りの際にもモニターを確認しながら撮影可能。キットモデルには、自撮り時に握りやすいグリップを同梱する。
大きく押しやすいサイズのMOVIE(動画)ボタンをカメラ上部に配置し、自撮り時もスムーズな撮影開始が可能。またカメラ前面に録画ランプを配置し、録画中か否かをひと目で確認できるようにしている。
アプリ「Imaging Edge Webcam」をインストールしたパソコンとUSB接続することで、Webカメラとしても使用できる。アプリの対応OSは、Windows 10(64bit)、macOS 10.13~10.15。
外形寸法は、105.4×44×60mm(幅×奥行き×高さ)。バッテリーとメモリーカードを含めた重量は294g。
国内のVlog熱が加速。ホワイト投入で若年&女性層の掘り起こしを狙う
ソニーによると、年々盛り上がりつつあった“Vlog”というワードにおいて、ZV-1を発表(5月27日)した際にはGoogleトレンド指数で最高値を記録したという。また現在も高い数値をキープしており「ZV-1の登場で国内の“Vlog熱”が一段と加速した」と分析。
さらに今年6月においては、ZV-1単体で、高級コンパクトカメラ(センサーサイズ1型以上)の総出荷台数を超える売上を記録し「7月、8月においても高級コンパクトの市場に肉薄する規模に拡大している」という。
ZV-1の購入者については「購入者の7割が20~30代で、2割が女性」。さらに「購入者の4割以上がスマホしか持っていない“スマホステップアップ層”だった」とのこと。
同社担当は「これまでカメラ購入者は、40~50代の男性がメインで、女性はコンデジRXシリーズでも1割程度だった。またカメラは買換えや買増しがほとんどで、スマホからのステップアップ層は1割未満。そのような中でZV-1は、我々の想定以上に若年層、そしてスマホステップアップ層といった新規の顧客層を獲得したと見ている。今回投入するカラーバリエーションのホワイトは、若年・女性層へのアプローチを一層強化することを狙ったモデルであり、視聴・投稿頻度も多く、隆盛を極める今のタイミングで投入することで、さらに新たなVlogger顧客層を拡大し、新規需要創造の実現を目指す」としている。