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独FINK teamのスタンド一体型スピーカ「KIM」。ペア187万円

スタンド一体型スピーカー「KIM」

TAKTSTOCKは、FINK teamのスタンド一体型スピーカー「KIM」を5日より発売する。価格はペアで187万円。カラーは、ホワイト/スティールグレイ、アメリカン・ウォルナット/ホワイト、アマーラ/ブラック、マットブラックで、その他3種類の特注色も用意する。

ホワイト/スティールグレイ
カラーのラインナップ

FINK teamは、世界35以上のブランドで、スピーカーやユニットを30年以上にわたり設計してきたカールハインツ・フィンク氏が設立した、ドイツのスピーカーブランド。

TAKTSTOCKがFINK第一弾として取り扱う2ウェイ・バスレフ型のKIM(キーム)は、メインモデルBORG(ボーグ)の弟分に当たるスピーカーで、「自分達が家でリラックスして音楽を楽しむための最高のスピーカー」を目標に開発。

重厚なマグネットを使用したペーパーコーンによるバスレフシステムと、ムンドルフコアをベースにしたオリジナルAMTによる2ウェイ構造を採用。またキャビネットからの不要な放射を避けるために設計したエンクロージャーや、最高品質のパーツと高度に最適化したクロスオーバーなど、長年の経験が注ぎ込まれた製品になっているという。

フロントバッフルは、AMTツイーターを中心に幅を205mmに狭めており、高域の指向性を助け、余計な回析を最小限に抑制。新開発のオリジナル・ダンピング材で接着された多層構造のMDFパネルがフロントバッフルを形成し、精密なCNC加工を施した。サイドとリアパネルにも同様の手法が用いながらも、さらにサンドイッチ構造を加えることで、パネル共振の不用意な広がりを避け、ブレーシングが一次元内で行なわれている。

独自のアブソーバーが定在波を除去。この独自のヘルムホルツ共鳴器は定在波と逆位相になっており、一般的なスピーカーのように大量の吸収材を用いる事なく定在波を打ち消すという。またリアパネルに組み込まれたスロット・バスレフポートは37Hzにチューニング。“Clean Port”と呼ばれる反位相のレゾネーター(共振器)により、ポートの共振を抑えた。

ツイーターには、エアーモーション・トランスフォーマー(AMT)を採用。FINK teamとムンドルフ社で共同開発したKIM専用のオリジナルAMTは、厚さ25μm(0.025mm)のプリーツ加工されたカプトン振動板に、50μm(0.05mm)のアルミニウム・ストリップを組み合わせたもの。「カプトンは優れた内部ダンピングを持っており、驚異的な低歪みを実現する」とのこと。

110mmのAMTを採用する事で水平方向に広い指向性を獲得し、広いリスニングエリアで良好なステレオイメージを実現。垂直方向の指向性は意図的にコントロールし、悪影響を与える天井や床からの反射を抑えると共に、音像が不必要に高くなってしまう事を防ぐという。

110mmのオリジナルAMTユニット

新開発の8インチ(203mm)のオリジナルドライバーを搭載。超大型マグネットの採用とクロスオーバーに空芯コイルを使用する事で32Hzまで低歪かつクリーンで正確な低域を実現。新開発のラバー・ハーフロール・サラウンドは、特殊な素材で非常に柔らかいながらも、動作時に引き起こされるカラーレーションを排除するためにコーン紙を素早く終端させる設計とした。

203mm径のオリジナル・パルプコーンドライバー
スピーカーターミナル

ターミナルは、低抵抗で接続性の高い無垢の銅をニッケルメッキした、重量級のスピーカー端子仕様(シングルワイヤ)。高域のレベルを3段階で変化させるHFコントロールほか、組み合わせるアンプに合わせて変更可能なダンピングコントロールも装備する。

周波数特性は、35Hz~25kHz(-6dB)/45Hz~23kHz(-10dB)。能率は86dB@2.83V/1m。全高調波歪は0.2%THD@1W。クロスオーバーは2,200Hz。平均インピーダンスは8Ω以下、最低インピーダンスは5.9Ω@160Hz。

スタンド含む外形寸法は300×412×854mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は25.1kg。