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FiiO、USB-C接続のDAC内蔵ヘッドフォンアンプ2機種

「K3ES」

エミライは、FiiOブランドより、バスパワー駆動で小型・高性能のUSB DAC内蔵ヘッドフォンアンプ「K3ES」と「E10K Type-C」を、9月10日に発売する。どちらも価格はオープンプライスで、店頭予想価格はK3ESが14,850円前後、E10K Type-Cが8,910円前後。

K3ES

DACチップを先代モデルの旭化成エレクトロニクス製「AK4452」からESS製「ES9038Q2M」に変更したデスクトップUSB DAC内蔵ヘッドフォンアンプ。DACチップ変更によりSN比が14dB向上し、歪率は13dB低減された。あわせて回路設計も最適化され、より低いノイズフロアと透明感のあるサウンドを実現したという。

XMOS USBレシーバーチップを搭載し、最大384kHz/32bitまでのPCMとDSD 256(ASIOネイティブ)に対応。内蔵のデュアルクリスタルオシレーターにより、デジタルオーディオ信号を極めて正確な状態でDACに入力可能で、ジッターを低減した高音質再生ができる。

オペアンプには、低歪み、低ノイズ、高出力スイングで定評がある「OPA926」をデュアルで搭載。DACチップ変更にともなうアンプ回路設計の改善により、先代モデルと比較し、SN比、ノイズフロアー、全高調波歪率+雑音特性(THD+N)が飛躍的に向上した。SN比は120dB以上、THD+Nは0.002%以下。

ボリューム位置によるチャンネル間のレベル差(ギャングエラー)を効果的になくすべく、FiiO独自のA/D返還方式による音量制御を採用。本体前面に取り付けられた可変抵抗型ボリュームノブの変化量をA/D変換し、その値をトリガーにデジタルボリュームを制御することで、音量を正確かつ細かいステップで調節できる。

出力端子は3.5mmシングルエンドに加え、2.5mmバランスも搭載。各端子には挿入検知機能を搭載しており、使用する端子によって適切な回路構成へと切り替わる。バランス駆動時には、フルバランス構成の回路へと切り替わるため、より高い出力とセパレーションが得られる。

3.5mmシングルエンド接続時の出力は16Ω負荷時で220mW、32Ω負荷時で120mW。2.5mmバランス接続時はそれぞれ344mW、200mW。

同軸デジタル、光デジタル出力も装備しているためDDCとしても使用可能。出力対応サンプリングレートは同軸デジタルで192kHz/32bitのPCM、DSD64(DOP出力)、光デジタルで96kHz/32bit。

ゲイン調整はハイ/ローの2段階で、使用するイヤフォン/ヘッドフォンの特性に合わせて使用できる。対応インピーダンスは16Ω~150Ω。ハードウェア回路構成によるベースブースト(Bass Boost)機能により、低域を最大約6dB増強することも可能。これにより「音楽やゲーム、映画の音をよりリアルにお楽しみいただける」という。

USBポートは、高い接続安定性と電源供給能力を兼ね備えるUSB Type-Cを採用。機器の互換性と使い勝手も向上した。USB Type-C端子によるバスパワー駆動により、ACアダプターなど外部電源なしで使用できる。

電源供給の安定性を確保するため、過電圧保護機能と二重の電源ノイズフィルターを実装。デジタル回路、アナログ回路それぞれに専用の電源供給を行なうことでクロストークが大幅に改善した。

USB Audio Class切り替えスイッチも備えており、USB Audio Class 1.0モードではドライバー不要で96kHz/24bitまでのPCMを再生可能。USB Audio Class 2.0モードにすれば、384kHz/32bitまでのPCMとDSD 256が再生できる。

外形寸法は70.2×58×22mm、重さは82g。USBケーブル(A to C)、滑り止め用パッド×2などが付属する。

E10K Type-C

「E10K Type-C」

USB入力に、Type-C端子を採用したUSB DAC内蔵ヘッドフォンアンプ。USBコントローラーにXMOS XUF208を搭載し、新たにUSB Audio Class 2.0にも対応、最大384kHz/32bitまでのPCM音源を再生できる。DSDには非対応。

DACチップはTexas Instruments製「PCM5102」を採用。内部のデジタルフィルターを最適化することで、音質向上と応答性の良さを実現した。アンプ回路には高速・低歪み・大出力電流のオペアンプを採用し、優れた出力特性と過渡特性も両立している。

出力はヘッドフォンが219mW(32Ω)、ラインが217mW(10Ω)。SN比はそれぞれ114dB、116dB。対応インピーダンスは16~150Ω。

USB Type-C端子になったことで、デバイスの互換性は大幅に向上。ACアダプターなどの外部電源不要で使用できる。

オーディオ出力として、フロントパネルにボリューム可変の3.5mmステレオミニ端子、リアパネルにボリューム固定の3.5mmステレオライン端子を備えた。最大192kHz/24bitに対応した同軸デジタル出力も装備しているためDDCとしても使用可能。

大型ボリュームノブは電源スイッチを兼ねており、直感的に電源のオン/オフ、ボリュームコントロールができる。本体前面にはハイ/ローの2段階のゲイン調整スイッチ、低域を約5.5dB増強できるベースブースト(Bass Boost)スイッチも備えた。

外形寸法は79×49.1×21mm、重さは78g。USBケーブル(A to C)、ラバーフットなどが付属する。