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ローランド、iPadと組み合わせて手軽にライブ配信できるシステム

AeroCasterの使用イメージ

ローランドは、ワイヤレスで複数のスマホ/タブレットのカメラによるライブ配信を手軽に行なえるライブストリーミングシステム「AeroCaster」など、Web会議やライブ配信向け製品を3月下旬から順次発売する。

ライブストリーミングシステム「AeroCaster」

AeroCaster LIVEをインストールしたiPad(上)とVRC-01(下)

映像と音声をコントロールするハードウェア「VRC-01」とiPad用アプリ「AeroCaster LIVE」で構成されたライブストリーミングシステム。3月下旬発売で、価格はiPad用アプリのAeroCaster LIVEが無料。VRC-01はオープンプライスで、店頭予想価格は51,000円前後。

スマホ/タブレットのカメラ映像をiPadにワイヤレスで転送。マイクや楽器などをVRC-01に接続して入力し、iPadとVRC-01をケーブル接続することで、PCを接続することなく、Wi-Fiやモバイル回線などを通してYouTubeやFacebook、Twitchなどでライブ配信できる。

複数のカメラ映像の切り替えや、音声のコントロールがiPadで操作可能。配信用PCソフトの導入や、複雑な配線をすることなく、またスマホやタブレットで撮影した映像を使用するため、カメラなどの高価な機材も導入する必要もないため、手軽に高品質なライブ配信が行なえるとしている。

例えば、ライブ会場のPAミキサーや高性能マイクをVRC-01に接続することで、スマホで撮影したマルチアングルの映像とともに、高音質で臨場感のあるライブ配信が可能なほか、画面を分割してそれぞれの出演者のクローズアップを同時に表示したり、出演者が話すタイミングに合わせてテロップを表示するなど、視聴者を飽きさせないライブ配信も行なえるという。

ワイヤレス接続できるデバイスは最大4台。AeroCaster LIVEアプリを操作するiPadのカメラも利用できるため、5つの映像入力が利用できる。また、iPadに保存されている動画や静止画の出力もできる。

カメラとして使用するスマホ/タブレットに「AeroCaster Camera」をインストールすることで、それぞれのカメラの露出やホワイトバランスといった設定をiPadから遠隔で操作できる。

映像へのテキスト/画像の挿入や、PinP(ピクチャー・イン・ピクチャー)、画面の合成/分割といった設定を30種類まで登録し、瞬時に呼び出すことができる。画面切り替え時のエフェクトも簡単に使用できるという。

VRC-01には、オーディオミキサーを搭載しているほか、音声エフェクトも充実。ファンタム電源対応のXLR入力を2系統備えるほか、ライン入力も備え音楽プレーヤーを接続して、ライブ配信中にBGMや効果音を流すこともできる。USB-Cは2系統備え、1系統は電源用。

本体背面

新機能のオート・ディレイにより、ネットワーク経由で入力されたカメラ映像の遅延を自動的に算出し、映像と音声のズレが小さくなるよう自動調整し出力できる。

外形寸法は220×166×60mm(幅×奥行き×高さ)。重量は600g。USB-C to Lightningケーブル、USB-C to Aケーブルなどが付属する。

Introducing the Roland AeroCaster Livestreaming System

Webプレゼンテーションドック「UVC-02」&グースネックマイク「CGM-30」

UVC-02

高品質なカメラやマイクをシンプルに接続してWeb会議などを高画質、高音質化するWebプレゼンテーションドック「UVC-02」とグースネックマイク「CGM-30」も3月下旬に発売する。価格はそれぞれオープンプライスで、店頭予想価格はUVC-02が42,000円前後、CGM-30が1万円前後。

手持ちのHDMI出力を備えたカメラや、マイクをUSC-02に接続し、PCとUSB-Cで接続することで、本体のノブやボタンで、映像や音声のオン/オフや音量調整などの操作が行なえる。また専用アプリを使うことで、PowerPointのスライドのページ送りや効果音の再生も行なえるため、Web会議中にマウスやキーボードでの操作に追われることなく、プレゼンテーションに集中できるとしている。

グースネックマイクのCGM-30も用意。UVC-02をPCの隣に置いた際に、最適なマイク位置になるように調整されており、単一指向による収音と高いクオリティの音質を実現しているという。

UVC-02にCGM-30を取り付けた様子
本体背面

外形寸法/重量は、UVC-02が124×117×52mm(幅×奥行き×高さ)/460g、CGM-30が13×21×303mm(ヘッド径×グリップ径×高さ)/140g。

Introducing the Roland UVC-02 Web Presentation Dock for Online Presentations

ビデオライティングコンバーター「VC-1-DMX」

VC-1-DMX

ステージの動きや映像に合わせたダイナミックな照明演出が可能なビデオライティングコンバーター。4月下旬発売で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は7万円前後。

VC-1-DMXに映像/音声を入力するだけで、映像信号と音声信号に基づいて、3ピン/5ピンの照明機器の制御信号“DMX”を自動生成。照明専門のオペレーター無しでも、照明機器を自動的にコントロールしてして、光による魅力的な空間演出が可能。

例えば、アーティストのライブ映像を入力すると、映像に合わせて照明の色を変化させたり、音楽のテンポに合わせてミラーボールの回転速度を変化させることができる。

HDMI入力からのデジタル信号に加え、RCA端子のAudio入力からアナログの音声信号にも対応。本体に搭載したAudio Analyzerにより、音声信号からビート、テンポ、音量などの情報を抽出し瞬時にDMX信号に変換する。

専用ソフトウェアを使用することで、既存のDMX対応照明機器に合わせてVC-1-DMXをカスタマイズできる。個々の照明機器に合わせて、映像や音声からの解析情報や、MIDIコントロールなどを512のDMXチャネルに割り当てることもできる。

MIDIからDMXへの変換もサポート。ハードウェアのMIDIコントローラーを接続すれば、MIDIのコントロール・チェンジ情報を使い、照明全体の調光(マスターディマー)や、ムービングライトのチルト、パンなど、さまざまなDMXパラメータをMIDIコントローラー側から制御できる。USB MIDIにも対応し、照明コントロール・ソフトウェアや音楽制作ソフトウェアからDMX機器を制御可能となっている。

外形寸法は180×115×41mm(幅×奥行き×高さ)。重量は570g。ACアダプタ、プラグホルダー、ゴム足などが付属する。