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Roland、約5万円の小型ビデオミキサー。iPadでカメラ入力拡張

ビデオ・ミキサー「V-02HD MK II」

ローランドは、2台のHDMI機器を接続して映像を切り替え、手軽に高品質なライブ配信をコンパクトな機材で行なえるビデオ・ミキサー「V-02HD MK II」を、9月24日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は50,000円前後。同日に、ローランドの映像機器とスマホやタブレットをワイヤレスで連携させ、映像入力機能を追加できるiPad向けアプリ「AeroCaster Switcher」を配信開始。このアプリはV-02HD MK IIでも利用できる。

Introducing the Roland V-02HD MK II Streaming Video Mixer

V-02HD MK II

ビデオ・ミキサー「V-02HD MK II」を使ったは配信イメージ

ストリーミング機能を搭載し、シンプルな操作で高品質なライブ配信を行なえるHDMI入出力対応の小型ストリーミング・ビデオ・ミキサー。直感的な操作ができるほか、価格を抑え、「映像機器の扱いに不慣れな方、ライブ配信初心者の方におすすめ」だという。

同社は2018年に、コンパクトサイズでスケーラー機能、映像エフェクトや音声機能などを搭載した2チャンネルのビデオ・スイッチャー「V-02HD」を発売。本体だけの簡単操作でピクチャー・イン・ピクチャーやテロップ合成などの映像演出ができ、スケーラー機能によって、パソコンやタブレット、スマートフォン、ゲーム機などさまざまな入力ソースを最適な解像度で出力できることなどが評価されている。

V-02HD MK IIはその後継機で、パソコンと接続してライブ配信できるUSBストリーミング機能を新たに搭載。さらに、オーディオ入力が1系統から2系統に増え、音声エフェクトの追加などライブ配信に便利な機能が加わり、価格も抑えた。「映像機器の扱いに不慣れな方でも、シンプルな操作で楽器演奏、オンライン・レッスン、ゲーム実況などさまざまな用途でより魅力的で高品質なライブ配信を行なえる」という。

HDMI 2系統の映像を手動で切り替えられるTバーを搭載。カメラやパソコン、モバイル機器、ゲーム機などの2台をV-02HD MK IIにHDMIで接続し、V-02HD MK IIとパソコンをUSBでつなげば、Facebook、YouTube、Twitch、Zoomなどお気に入りのプラットフォームですぐにライブ配信ができる。

背面端子部

業務用オーディオ・ミキサーの開発で培った技術を用いた10チャンネルのデジタル・オーディオ・ミキサーも搭載。3.5mmジャックを使用するプラグイン・パワー対応のオーディオ入力を2系統装備しているため、マイク、スマホ、オーディオ・ミキサー、その他のデバイスからのオーディオに対応。HDMI入力からの音声を、オーディオ入力と一緒にミキシングすることも可能。

ディレイ、イコライザー、マルチバンド・コンプレッサー、リミッターなど従来のエフェクトに加え、ライブ配信で音質を向上させるリバーブ、ディエッサー、ボイスチェンジャーなどのエフェクトも追加。より高品質なライブ配信を実現している。

別売のフットスイッチを最大2台まで接続でき、1人でライブ配信を行なう場合でも、フットスイッチを使って、入力映像や静止画像、シーンを瞬時に切り替えたり、ピクチャー・イン・ピクチャーを表示させたりできる。

本体だけで映像の切り替えや音声のレベル調整などが可能だが、外部モニターを接続することで、映像エフェクトや合成の設定、音声の調整などすべての機能を操作できる。また、iPad、macOS/Windows用のリモート・コントロール・アプリケーション「V-02HD MK II Remote」を使用すると、グラフィカルな画面で直感的な操作が可能。ただし、macOS/Windows用のリモート・コントロール・アプリは、年内に公開予定となっている。

本体の外形寸法は、160×108×51mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は600g(ACアダプター除く)。

iPad、macOS/Windows用のリモート・コントロール・アプリケーション「V-02HD MK II Remote」

iPad用無料アプリ「AeroCaster Switcher」を使った入力拡張

iPad用アプリ「AeroCaster Switcher」と組み合わせることで、ワイヤレスでカメラ入力の拡張が可能

V-02HD MK IIは、新登場のローランドのiPad用アプリ「AeroCaster Switcher」と組み合わせることで、ワイヤレスでカメラ入力の拡張が可能。AeroCaster Switcherは、カメラを搭載したiOS/AndroidのスマホやタブレットとWi-Fiで連携、アプリでそれらのカメラ映像を切り替えたり、テロップや静止画を追加したりして対応するローランド製ビデオ・スイッチャーに送り、簡単にライブ配信をグレードアップできる。

接続イメージ

カメラのフォーカスやホワイトバランスを画面上で設定できるなど、スマホのカメラの操作性が向上。さらに、AeroCaster Switcher側からも、AeroCaster Cameraがインストールされたスマホのカメラ機能をコントロールできる。なお、Androidモバイル・デバイス用のAeroCaster Cameraは、2022年前半に公開予定となっている。

AeroCaster Switcherを使い、ワイヤレスでパソコンの画面共有も可能。例えば、パネルディスカッションでプレゼンターやパネリストのパソコン画面をGoogle Chromeブラウザを利用してワイヤレスで共有。Wi-Fi経由で接続できるので、ケーブルや変換機器が不要となっている。

AeroCaster Switcherアプリには、ローランドのビデオ・スイッチャーで好評な機能を搭載。直感的なインターフェースで、最大30個のシーン・プリセット、テキスト合成、静止画表示、PinP(ピクチャー・イン・ピクチャー)、画面を分割するスプリット機能などが使用可能。カット、ミックス、ワイプなど映像切り替えのメニューも豊富に用意し、シーンの切り替えや使用するメディア・コンテンツの選択も簡単に行なえる。

AeroCaster Switcherに対応するローランド製ビデオ・スイッチャー、またはA/Vストリーミング・ミキサーは、VR-50HD MKII、VR-4HD、VR-1HD、V-160HD、V-02HD MK II、V-4EX、UVC-01、VC-100UHD(2021年9月現在)。

さらに、AeroCaster SwitcherをインストールしたiPad、iPad用Apple製HDMIアダプター、AeroCaster Cameraがインストールされたスマホやタブレット、パソコン画面を共有する場合は、Google Chromeブラウザがインストールされているパソコンとインターネット環境も必要。

なお、AeroCaster Switcherは今後、オーディオ機能の搭載や、Android対応のAeroCaster Cameraサポートなどを予定している。