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ローランド、現代の需要に合わせた操作性を備えたサンプラー

「SP-404MKII」

ローランドは、音の録音/再生や音声の加工ができるサンプラーの新製品として「SP-404MKII」を11月19日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は49,500円前後。

人の声や自然の音、電子音などさまざまな音を録音し、再生できるサンプラーの新製品。ビートメイキング(ヒップホップなどの楽曲制作)やDJプレイなどでのほか、舞台やテレビ・ラジオ放送の現場で効果音の再生機として使われているもので、従来機の特長はそのままに、ユーザーからの要望をふまえて操作性や機能、内蔵のサウンドとエフェクトなどを向上したという。

操作はパッドを押したりつまみを回すだけで、シンプルかつ直感的に操作できる。内蔵された豊富なエフェクトを使って、リアルタイムで独特のサウンドを作り出せるほか、演劇やコントなどの舞台、テレビ・ラジオ番組の現場では「ポン出し」と呼ばれる、効果音やBGMを再生する機器として活用されている。

ディスプレイには有機ELを採用。マルチカラーに光る操作パネル上のパッド(ボタン)は、押す強さを検知するベロシティ対応。16GBの内部ストレージを備え、起動やデータ読み込み時間が短くなったことで、よりスムーズで素早い作業が可能としている。

最大同時発音数は32で、従来機種の倍以上に増加。電源は、従来のACアダプターや電池に加えて、モバイルバッテリーをUSBケーブルで接続して駆動させることもできるようになった。

近年、特に「SP-404シリーズ」が多用されているという音楽ジャンル「ローファイ・ヒップホップ」にマッチする新たなエフェクトを追加。また、ボーカルのサンプルを切り刻んで再構築することで特徴的なサウンドを作り出す、「CHOP」をリアルタイムで行なえるようになったほか、サンプル編集機能が強化された。

マイクに加えてエレキ・ギターを直接接続できるようになり、ギターの音やフレーズを取り込んで加工したり、再構築することも可能。

ユーザーが好みに合わせて、本体の外観をカスタマイズしていることから、さらに簡単にカスタマイズを行なえる施策も用意。操作パネルに貼る「オーバーレイシート」を作成できるテンプレートをWEBサイトからダウンロードできるほか、起動時にディスプレイに表示されるロゴを好みに合わせて変更したり、スクリーンセーバーのタイプを選ぶこともできるようになった。

専用エディターアプリ「SP-404MKII App」(Mac/Windows)を活用すれば、より緻密な音の波形編集や、本体のパッドへのサンプルの割り当て、MIDIファイルや「SP-404SX」「SP-404A」で作成したデータの取り込みが行なえる。

「SP-404MKII App」操作画面イメージ

音楽制作用のソフトウェア音源などを提供している「Roland Cloud」の「Sample Packシリーズ」では、著名なサウンド・デザイナーやミュージシャンが作成した、豊富な素材をダウンロードして利用できるという。

外形寸法は177.5×275.8×70.5mm(幅×奥行き×高さ)。重量は1.1kg(ACアダプターを除く)。