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Cayin、デュアル真空管&DACの旗艦DAP「N8ii」

「N8ii」

コペックジャパンは、Cayinブランドの真空管搭載デジタルオーディオプレーヤー(DAP)「N8ii」を、4月8日に発売した。価格は439,890円。

Cayinブランドにとって、約4年ぶりに登場するフラッグシップDAP。デュアルDACとしてROHM製BD34301EKVを搭載し、それぞれのチップはモノラルモードで動作、その性能を最大限に発揮する。2×フェムトセカンドオシレーターを-100dBcと極めて低い位相ノイズで実現し、高精度・低ジッターのデジタル再生を可能にした。

DACの低ノイズ大電流出力段として2×2電流 電圧 I-V変換ネットワークを採用。6層のPCBが信号の分離を強化し、バックグラウンドノイズを低減。発振器などの重要部品への干渉を防止する。2種類のローパスフィルター(PCMモード)、3種類のDSDフィルターを搭載し、音の特徴を微調整可能。

KORG Nutube 6P1を2本使用したフルバランス真空管回路も採用した。2本の真空管は装着前に厳密なテストとマッチングが行なわれる。負帰還ゼロゲイン回路により、ドライブするのが難しい環境でも強力な電流を実現した。

Nutubeのマイクロフォニックノイズを除去するために、機械的な衝撃や振動を最小限に抑える専用設計のシステムを搭載。CNCアルミシャーシーにより絶縁されたダンピングチャンバーが可能になった。フレキシブルプリント基板を使用し、メイン基板との間の衝撃伝達を最小限に抑える。

ヘッドフォンアンプ回路の動作電圧はP(標準)とP+(高出力)から選択可能。またデュアルアンプ動作モードにより、Class Aモードと、Class ABモードを、プルダウンメニューで瞬時に選択して切り替えられる。なお、P+モードではClass Aモードは選択できない。

出力端子は3.5mmシングルエンドと4.4mmバランス。4.4mmはラインアウトと共用でメニューから選択できる。3.5mmラインアウトは専用端子を装備。デジタルインターフェースとして、USB Type-C、I2S出力、同軸デジタル(USB-C経由)も装備。

出力は3.5mmシングルエンドが420mW(16Ω/P/ソリッドステートアンプ)、420mW(16Ω/P/真空管アンプ)、720mW(16Ω/P+/ソリッドステートアンプ)。4.4mmバランスが760mW(16Ω/P/ソリッドステートアンプ)、760mW(16Ω/P/真空管アンプ)、1200mW(16Ω/P+/真空管アンプ)。

デジタルインターフェース仕様は次のとおり。

  • I2S:コネクタ Mini HDMI(I2S信号をHDMIコネクタ経由で伝送。一般的なHDMIデバイスと互換性はない)/PCM最大32bit/768kHz、DSD最大DSD512
  • S/PDIF同軸:コネクタUSB-C(75Ω)/ PCM最大24bit/192kHz、DSD最大Dop64
  • USBオーディオ出力:コネクタ USB-C/PCM最大24bit/768kHz、DSD最大DSD512ネイティブorDoP256
  • USBオーディオDAC:コネクタ USB-C、Asynchronous USB Audio Class 2.0/システム Windows(Cayin USBオーディオドライバーが必要)、MacOS、 Android(一部非対応)、iOS/PCM最大32bit/768kHz、 DSD最大DSD512ネイティブ or DoP256

Bluetooth 5.0に準拠し、対応コーデックはLDAC、AAC、UAT、UAT、TWS、SBC。OSはCustomized Android 9.0。内蔵ストレージ容量は128GBで、最大1TBのmicroSDカードを利用できる。5インチ、1,280×720ドットのOLEDマルチポイントタッチスクリーンを搭載。

バッテリー持続時間は最大11時間(3.5mmシングルエンド/P/ソリッドステートアンプ)。充電時間は4.5~7時間。

落ち着いたブルーのイタリア製レザーを採用した専用デザインのレザーケースも用意。背面のメタル製グリルで放熱効果も高める。

外形寸法は147×77.5×25mm、重さは約442g。4.4mm to 2.5mmメスアダプター、 3.5mm to 2.5mmメスアダプター、USB Type-Cケーブルなどが付属する。