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ソニー、コスパ追求4Kカメラ「HDC-3200」などをNABで披露

  • 山崎健太郎

2022年4月25日 14:30

マルチフォーマットポータブルカメラ「HDC-3200」

ソニーは、米ラスベガスにて現地時間の4月24日から開催される国際放送機器展「NAB Show 2022」に出展。そこで披露する新製品として、グローバルシャッター機能付き2/3型3板式4Kイメージセンサー搭載の、マルチフォーマットポータブルカメラ「HDC-3200」などを発表した。

HDC-3200

コストパフォーマンスに優れるというシステムカメラ。「背景にLEDディスプレイがあるようなニューススタジオでも、高画質な撮影が可能」という。4K HDRのほか、HD 120コマの高速撮影、1080/59.94i/59.94p/29.97PsF/23.98PsFなど、さまざまなフォーマットに対応できる。

カメラコントロールユニット「HDCU-3500/3100」やIPカメラエクステンションアダプター「HDCE-TX50/TX30」との接続が可能で、IP Liveプロダクションシステムにも対応。従来製品のビューファインダーや大型レンズアダプター、リモートコントロールパネルとの接続もでき、既設機器を流用した柔軟なシステムが構築可能。なお、日本市場への導入は検討中だという。

大型レンズアダプター「HDLA-3505」

他にも、大型レンズアダプター「HDLA-3505」(198万円)、「HDLA-3501」(165万円)を発表。両機種とも、HDCシリーズのポータブルカメラと組み合わせて、スタジオ制作・中継制作の大型レンズ運用時に活用できる。

インスタントドッキングメカニズムを備え、カメラ底部に設けられたコネクタと接続し、信号・電源・制御のインターフェースをケーブルレスで行なえる。スマートフォンやタブレット端末への電源供給が可能なUSB端子も備える。

HDLA-3505は機器後面に操作パネルを配置し、カメラメニューの操作やカーソルの設定、カメラの各機能へのクイックアクセスが可能。新たにLCDを搭載し、LCD上にカメラリターン映像・HDプロンプター映像の表示ができるほか、本機のHD-SDI端子に入力した映像を簡易モニタリングをすることも可能。パーツの追加で、スタジオ用ビューファインダー「HDVF-EL70」も取り付けられる。

HDLA-3501は、後面パネルがなく、接続したポータブルカメラ本体にアクセスしやすい、シンプルな構造の大型レンズアダプター。

4K HDR対応ピクチャーモニターPVM-Xシリーズ無償ファームアップ

PVM-X3200/X2400/X1800の機能を拡充する無償ファームウェアアップデート、Ver 4.0を2022年8月に予定。さらに、有償オプションライセンスとして、PVML-HSX1の機能を、4K-HD変換、I/P変換、3D LUT変換に限定した「PVML-SCX1」、LUT適用後の信号出力に限定した「PVML-TDX1」を同時発売予定。

Ver 4.0では、中継地名や再生準備状態などが確認できるモニター内表示やタリー表示に対応し、クアッドビュー切り替え時にも使用可能。カメラの色調整に用いるクロマアップや水平垂直確認に用いるグリッドディスプレイ、機能を自由に割り当てられシステム構築に役立つパラレルリモート、クローズドキャプションにも対応する。

有償オプションライセンスにより利用可能となる拡張SDI出力は、収録素材のスタッフ用モニターへの配信やオフライン収録に役立つタイムコードやエンベデッドオーディオに対応する。

デジタルシネマカメラ「VENICE 2」の撮影フォーマット拡張

2023年初頭リリース予定のVer2.0により、VENICE 2の撮影フォーマットがさらに拡張し、以下イメージャーモードでの撮影に対応予定。また、アナモフィックレンズ使用時のZoom to Fit機能を追加し、さらに多様なコンテンツ制作のニーズに対応するという。

  • 8.6K 17：9 最大48FPS
  • 8.2K 2.39：1 最大72FPS
  • 8.1K 16：9 最大48FPS
  • 5.8K 4：3 最大60FPS
  • 5.5K 2.39：1 最大120FPS

M2 Liveは5月9日からサービス開始

5月9日から「M2 Live」サービスを開始。インターネット配信や報道中継等の様々なライブ映像制作用途を想定し、映像のスイッチング、テロップの重畳、動画ファイル再生など、多様な映像処理をクラウド上で実現するもの。

中継現場で映像をリアルタイムに切り替えて番組制作を行なう中継車などの役割がクラウド上に構築されるため、場所を選ばず遠隔からの番組制作が可能という。

多彩な映像入力フォーマットに対応し、SRTやRTMPといった汎用の映像伝送プロトコルにより、幅広いカメラとの連携が可能。XDCAMメモリーカムコーダー「PXW-Z280」や「PXW-Z190」からは、ソニー独自のQoS技術に対応することで、より安定した映像伝送を実現。

スマートフォンのカメラ映像を直接M2 Liveへ伝送するモバイルアプリも同時開発し、より機動性の高い撮影、伝送、配信システムを実現するという。参考サービス利用料は月額12万円(税別/無償トライアルも提供予定)