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ソニー、第2四半期のPS5生産台数は650万台超。「計画を上回るペース」

ソニーは11月1日、2022年度第2四半期の連結業績を発表。売上高は前年同期比で3,825億円増の2兆7,519億円、営業利益は同256億円増の3,440億円だった。税引前純利益は627億円増の3,458億円、四半期純利益は509億円増の2,640億円。

ゲーム&ネットワークサービス分野(G&NS分野)の売上高は、前年同期比で753億円増の7,207億円。為替影響で939億円の売上増が主な要因。営業利益は405億円の大幅減益で、421億円。ゲームソフト開発費増加や、コストの米ドル建て比率が高いことによる為替の悪影響、アドオンコンテンツを含む自社制作以外のゲームソフトウェア販売減少の影響が響いた。

同分野の2022年度見通しは、売上高を100億円の上方修正。為替の影響やPS5ハードウェアの価格改定によるハードウェアの増収がプラスの要因。営業利益は300億円下方修正した。

十時裕樹 副社長兼CFO

十時裕樹 副社長兼CFOは、PS5について「PS5ハードウェアの生産は部材供給やロジスティックスの制約が大幅に緩和され、当四半期の生産台数は650万台を超え、計画を上回るペースで進捗している」と説明。

さらに、「米国小売店における9月の実売状況は、10万台の入荷から完売までの平均所要時間が17.5時間と、PS5に対するお客様の需要は引き続き強いと認識している。この強い需要に答えるべく、年末商戦に向けた供給の前倒しを全力で進めており、通期販売台数についても1,800万台からの上積みを目指している」とした。

音楽分野は、売上高が前年同期比877億円の大幅増収となる3,593億円。為替の影響や、ストリーミングサービスの売上増加が貢献。営業利益も281億円と大幅増の787億円となっている。

エンタテインメント・テクノロジー&サービス分野の売上高は、主に為替の影響で前年同期比16%と大幅増の6,770億円。営業利益は為替の好影響やデジタルカメラの増収の影響などにより、前年同期から51億円増の778億円となった。

2022年度通期の売上高見通しは、下半期の市場減速、リスクを追加的に折り込みつつも、主に為替の影響により、前回から600億円上方修正の2兆5,100億円としている。営業利益見通しは7月から変更はなし。

十時氏は、「上海ロックダウンなどによるサプライチェーンの混乱からいち早く脱し、安定した供給を回復することで、デジタルカメラを中心に売り上げ利益を回復することができた。一方、テレビについては、チャンネルの供給過剰に伴う価格の下落圧力の高まりや欧州中心とした需要の低迷など企業環境の悪化が顕在化している」と分析。

その上で、「来年度にかけてもグローバルな景気減速を受け、環境はさらに厳しくなると想定し、生産から販売までの一貫したオペレーション強化と徹底した費用コントロールによりリスクの最小化を進めている」と説明した。