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タンノイ、銘機モニターレッドの系譜「Stirling III LZ Special Edition」今秋

Stirling III LZ Special Edition

エソテリックは、英TANNOYの新スピーカー「Stirling III LZ Special Edition」を日本で今秋以降に入荷する。価格は1台99万円。米シカゴで開催のイベント・Axponaで発表された新製品で、「1961年に発売された歴史的な10インチデュアルコンセントリック『III LZ』への精神的回帰となるStirlingのスペシャルエディション」と位置づけられている。

1960年代から家庭用モニターとして愛されるTANNOYの銘機モニターレッド「III LZ」の系譜。Special Editionでは、10インチの同軸ユニットを採用。クルトミューラー製の10インチ・コーンウーファーのコーン中心に、HF(ツイーター)を一体化させたもので、磁気回路には大型のアルニコマグネット「ALCOMAX-III」を採用。コンプレッションホーンも組み合わせている。

ウーファーとツイーターを同一軸上に配置する事で、全ての周波数帯域が1点から放射され、点音源再生を実現。「幅広いリスニングエリアにおいて、優れた位相特性を実現する」という。

部屋の特性に合わせて音を調整できるように、スピーカー前面にエナジーコントロールシステムを搭載。上位機種と同様に、TREBLE ENERGY、TREBLE ROLLOFFの2種類を備えたロックアップ式の高域レベルコントロールと低損失ネットワーク回路となっている。

壁やコーナーに近づけて設置した場合でも優れた音響特性が実現できるように、バスレフポートは前面に配置した。

エンクロージャーは、オリジナルIII LZの設計要素を取り入れながら、1960年代当時には無かった素材・設計技術を取り入れて完成度を高めた。内部にはブレーシング(添木)を多用し、剛性を高めているほか、ドライバーユニットの固定はバッフル面だけでなく、ユニット背面を特性の異なる複数の素材を組み合わせた独自のDMT(Differential Material Technology)特殊樹脂を介して、内部ブレーシングに固定している。

これにより、「低域をしっかりとコントロールできる、極めて堅牢なエンクロージャーが完成した」とのこと。能率は93dB(2.83V/1m)。専用ウッドワックスも付属する。