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TANNOY、モニターレッドを継ぐ「Stirling III LZ SE」'24年1月発売

Stirling III LZ Special Edition

エソテリックは、TANNOYブランドの新しいスピーカーシステム「Stirling III LZ Special Edition」を2024年1月より出荷開始すると発表した。価格は1台99万円(ペア販売)。

1960年代から家庭用モニターとして高い人気を誇ったTANNOYの銘機モニターレッド“III LZ”の血統を継ぐ新モデル。誕生から40年を迎えたStirlingをベースに、III LZを継承するコンプレッションホーン搭載アルニコドライバーと新規設計エンクロージャーを採用することで、豊かな音楽性をよみがえらせたという。

LF(ウーファー)、HF(ツイーター)の磁気回路を、単一の大型アルニコマグネットで共有し、コンプレッションHFホーンを採用したオリジナルIII LZのユニット基本設計を引き継いだ「10インチ・ゴールドリファレンス・デュアルコンセントリックドライバー」を採用。数あるマグネット素材の中で、アルニコマグネットは音楽に含まれる複雑な倍音構成を豊かに再現する能力に長けており、「各楽器の音色の違いをリアルに再現することができる」という。

10インチ・デュアルコンセントリックは、ウーファーの口径こそCanterbury/GRの15インチモデルと異なるものの、「ALCOMAX-IIIアルニコ磁気回路、及びコンプレッションHFユニットなど、設計のほとんどを15インチユニットと同一」。大型マグネットで力強く駆動される反応の良い小口径ウーファーと、高品位コンプレッションHFユニットの組み合わせにより、フラグシップモデルと全く変わらないクオリティーと、10インチモデルにしか無い俊敏な低域の魅力を備えた。

アルニコドライバーの持ち味を最大限に生かすべく、新規設計のエンクロージャーを採用しているのも特徴。Stirling/GRをベースにオリジナルIII LZモデルの設計要素も取り入れながら、1960年代当時には無かった素材・設計技術を取り入れ、完成度を高めた。

エンクロージャー内部は、ブレーシング(添木)を多用して剛性を強化。またドライバーユニットは、バッフル面に加え、ユニット背面も内部ブレーシングで固定することで、低域をしっかりコントロールできる堅牢性を実現した。

DPSバスレフポートは、コンピューター解析技術を使った新規設計により、より豊かな低域と空間再現性、解像度の大幅な向上を実現。「単なる懐古的な精神的回帰に留まることなく、III LZの豊かな音楽表現力をさらに鮮やかに現代的に精華させることに成功」したという。

グリルは、1960年代当時のビンテージIII LZを彷彿とさせる「オートミールクロス」を採用することで、特別感を高めている。

周波数特性は29Hz〜27kHz(–6dB)。能率は93dB(2.83V/1m)で、インピーダンスは8Ω。突起部を含まない外形寸法は397×368×855mm(幅×奥行き×高さ)、質量は約33.2kg(1台)。