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約3.6万円のULTRASONEヘッドフォン「PURE」。A&norma SR35×AK ZERO2に注目
2023年4月29日 16:36
フジヤエービック主催、「春のヘッドフォン祭2023」が東京・中野サンプラザで29日に開催。入場は無料だが、登録入場制。ここではAstell&Kern、AZLA、JH Audio、Maestraudio、qdc、ULTRASONEブランドのアユートブースを紹介する。
目玉は、ULTRASONEのシグネチャーシリーズにおけるエントリーと位置づけられるヘッドフォン「PURE」。7月発売予定で、直販価格は36,300円前後の見込みだという。
価格を抑えながら、50mm径マイラードライバーや、ナチュラルな聴こえ方を実現する独自のS-Logic 3技術を投入した。イヤーパッドは分厚いスエード調。
Astell&Kern
Astell&Kernのコーナーでは、DAPスタンダードライン「A&norma」シリーズで、初めてクアッドDACを採用し、5月発売予定の「A&norma SR35」に注目が集まっている。直販価格は129,980円前後の予定。
“Hi-Fi Sound on-the-go”をスローガンに、Astell&Kernのフラッグシップライン製品に投じられたアンプ技術やオーディオ設計を応用し、価格を抑えながら、音質を高めている。
DACチップは、Cirrus Logic製Master HIFI DAC「CS43198」を、A&normaシリーズとして初めてクアッド構成で搭載。最大384KHz/32bitまでのPCMと、DSD 256のネイティブ再生に対応する。さらにデュアルDACとクアッドDACを切り替えられる「デュアル/クアッドDACスイッチングモード」を備える。
クアッドDACモードでは、新設計のオーディオ回路と独自のTERATON ALPHAテクノロジー、新世代アンプ技術の採用により、バランス接続時でSN比130dB、低クロストーク-145dBを実現し、「迫力・空間表現・解像度を飛躍的に向上させた」という。デュアルDAC モードでは電源管理の効率化を図り、約20時間の連続再生ができる。
さらに、AKブランドのオリジナルIEM第2弾モデル「AK ZERO2」も出展。5月発売予定で、直販価格は179,980円前後の予定。
初代AK ZERO1の開発で得た知見を元に、「先進の技術を用いてAstell&Kernの原音追求の哲学を詰め込んだ」という第2弾で、4種の異なるドライバーで構成した「Quad-brid」設計と超精密クロスオーバーネットワークが特徴。
ユニットは、中低域にデュアルカスタムBA、中域にデュアルカスタムBA、高域には高音域再生に特化して開発されたマイクロ・レクタンギュラー・プラナードライバー(PD:平面駆動ドライバー)を搭載。
さらに低域と超高域用にピエゾトランスデューサー(圧電振動子)を組み合わせた10mm径ダイナミックドライバーを搭載。「大口径ダイナミックドライバーによる豊かに深く沈み込む低音域と共に、ピエゾトランスデューサーがダイナミックドライバーに連動し、超高域を表現するスーパーツイーターとして機能する」という。
qdc
qdcブランドのユニバーサルIEMシリーズは、一部仕様変更にて順次再展開を進めているが、まだ再展開していなかったモデルが一挙に新しくなりブースで披露されている。4月に登場したばかりのイヤフォン「Folk」も体験できる。
Folkは、種類の異なるドライバーで構成したHybridシリーズの完全新作となるイヤフォンで、主にボーカルを中心としたリスニング向けとして開発。ドライバーの構成は、バランスドアーマチュア(BA)ドライバー×1基、ダイナミックドライバー×1基、フラットパネルドライバー×1基。
独自技術の独立した音響キャビティと音導管を採用。ダイナミックドライバー搭載IEMのエアフローにおいて課題となっていた、「筐体内空間によるサウンドへの影響」を受けないフラットな特性を実現。フラットパネルドライバーとダイナミックドライバーを一緒に固定するキャビティを作り、そこにBAドライバーを組み合わせることで、優れた整合性を保ちながらダイナミック型の低域の弾力性、BA型の正確な中高域、フラットパネル型の超高域の優位性を併せ持つニュートラルで自然なサウンドを実現。カスタムIEMにも対応できるようになった。
詳細はレビュー記事を参照のこと。
Maestraudio
オーツェイドのブランド・Maestraudioの第2弾製品として4月に、4.4mmバランス接続に対応したイヤフォン「MA910SB」(13,200円)が登場したが、その第3弾として、夏頃の発売が予定されているリケーブルタイプ「MA910SR」が参考出品。発売日や価格は未定だが、「2万円程度のイメージ」だという。
ユニット構成などは既存のMA910Sと同じ。着脱可能な端子としては、Pentaconn earを採用する。また、このモデルのみ、金属製のフェイスプレートを備えており、高級感がアップしている。
ユニットは10mm口径のグラフェンコートダイナミックドライバーをシングルで搭載。圧電セラミックスによるセラミックサウンドテクノロジーを活用し、開発したパッシブ型セラミックコートツイーター「RST」(Reactive Sympathetic Tweeter)を搭載。
音響補正デバイスの「HDSS」を筐体内に搭載することで、小型の樹脂筐体では実現が難しかった広いサウンドステージを獲得している。