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最上位と同じパネルの高輝度有機ELビエラ。55型約29万円

65型「TH-65MZ1800」

パナソニックは、独自設計・組立ての4K有機ELディスプレイを搭載したビエラ「MZ1800」シリーズを6月16日に発売する。65型、55型、48型の3サイズをラインナップ。価格はすべてオープンプライスで、店頭予想価格は27万円前後(48型)から。

4K有機ELテレビ「MZ1800」シリーズ

  • 65型「TH-65MZ1800」 約40万円前後 6月16日発売
  • 55型「TH-55MZ1800」 約29万円前後 同上
  • 48型「TH-48MZ1800」 約27万円前後 同上

2022年6月に発売した、4K有機ELビエラ「MZ1800」シリーズの後継。'22年の最上位機種「LZ2000」にのみ採用していた高輝度パネルを使っているのがポイント(48型除く)で、明るく高コントラストな有機EL映像が、ミドルクラスでも楽しめるようになった。

MZ1800同様、高さ方向の音を再現するイネーブルドスピーカーやAI技術による自動画質・音質調整、4K120p/VRRなどのゲーミング向け機能も引き続きサポートしている

同時発表のマイクロレンズ有機EL「MZ2500」は、別記事で紹介している。

65型「TH-65MZ2500」

最新の高輝度有機ELパネルを搭載。地デジとネット動画も高画質化

パナソニック独自の設計・組立てを施した、有機ELディスプレイを採用。放熱性能を最適化したバックカバー一体型放熱プレートと独自素材の貼付け構造に加え、MZ1800では、最新の高輝度有機ELパネルを搭載。

明部の豊かな階調や色表現を可能にする独自のパネル制御「Dot Contrast パネルコントローラー Pro」との併用により、有機ELの性能を最大限に高め、高コントラストな映像を実現した。なお、独自設計・組み立ては65型と55型のみ。48型はパネルメーカー標準の放熱構造・素材が使われており、制御も「Dot Contrast パネルコントローラー」となる。

全サイズとも、パネル解像度は4K/3,840×2,160ドットで、120Hzまでの倍速駆動をサポートしている。

48型「TH-48MZ1800」

有機EL専用の映像処理回路「ヘキサクロマドライブ プラス」を搭載。2023年モデルでは、色ごとの特徴を検出して補正を最適化することで、従来は色が濃すぎて階調が飽和していた映像も、鮮やかさを保ったまま階調を表現。また鮮やかさに欠けた映像も、階調を保ったまま、より鮮やかな色が表現できるように進化した。

また、「地デジ美肌補正」を新たに搭載。人肌のコントラストや立体感についても、肌の色を検出し、3D-LUTで処理することで、より自然な人肌を表現できるようになった。

「4Kファインリマスター」は、通信速度などの影響を受けるネット動画の特性に合わせて進化。自動的に適切な処理を施すことで、ノイズを抑えながら、映像の精細感を大幅に向上させた。

環境光センサー連動機能についても改良され、さまざまな部屋の環境に応じて、ビエラが自動で高画質に調整。例えば部屋が暗く、制作スタジオに近い環境の場合は制作時の映像を再現。部屋が明るい場合は暗部が見えにくいため、暗部の表現力を向上させるように自動調整するという。

100万を超える映像のシーンから構成される学習用データベースを基に、ディープラーニングを活用してAIが学習し、生成したシーン認識アルゴリズムからシーンに最適な画質・音質処理を施す「オートAI」機能も搭載する。

HDR規格は、HLG、HDR10、HDR10+、Dolby Visionの4方式に加え、視聴環境にあわせて最適処理を行なうHDR10+ ADAPTIVE、Dolby Vision IQをサポート。静止画用のHLGフォトに対応する。

55型「TH-55MZ1800」

イネーブルドスピーカーとフルレンジスピーカーによる「360立体音響サウンドシステム」を引き続き採用。

テレビ背面上部に搭載したイネーブルドスピーカー(15W×2)は音を天井に反射させることで、立体的で臨場感ある音を生み出すと同時に、音像を画面中央に移動。イネーブルドスピーカーの働きにより、高さ方向の音をリアルに再生し、音の位置をより正しく再現することで、立体音響Dolby Atmosの再現力を高めている。

65型と55型のみ、画面中央部に迫力ある低音を生成する大容量ボックス型ウーファーとパッシブラジエーターを搭載し、音の臨場感を強化。実用最大出力は65・55型が80Wで、48型が60W。

チューナーは、BS4K・110度CS4Kチューナー×2、地上/BS・110度CSチューナー×3を搭載。別売のHDDを接続する事で裏番組録画ができるほか、2K+2K放送や4K+2K放送、4K+4K放送の2番組同時録画も行なえる。

Dolby Visionゲーミング対応。ゲームメニューもアップデート

ゲーム関連の機能強化も、新モデルのポイント。

新たに、Dolby Vision画質モードにゲームを追加(Dolby Visionゲーミングは4K60pまで)。さらに、プロ向けで著名な「Calman」のゲーム用映像調整アプリ・ツールに対応し、高品位なゲーム画質を提供する「ゲームプロ」モードも新搭載した。

ゲームサウンドに関しては、2つの音声モードを追加。セリフとBGMを強調する「ゲーム(RPG)」と、足音を強調する「ゲーム(FPS)」が利用できるようになった。

項目が増強されたゲームコントロールボード

これらゲーム関連の設定を一覧表示する「ゲームコントロールボード」もアップデート。映像モードにゲームプロとDolby Vision Game、音声モードに上述したふたつの音声モード、ALLM設定が追加されたほか、4K/120Hzピュアモード時にHDRトーンマッピングがグレイアウトしなくなった。

HDMI 2.1規格は、4K/120p入力やVRRほか、ALLM、NVIDIA SPD Auto Game Mode、AMD FreeSync Premiumをサポートする。

リモコンは、2022年モデルから採用のBluetooth方式。ネット動画ダイレクトボタンは8つで、Netflix、Amazon Prime、Hulu、U-NEXT、ABEMA、YouTube、Disney+に加えて、新たにTVerが追加された(Paraviは削除)。リモコン上部には、好きなアプリを登録できる「マイアプリボタン」も備える。

リモコン

ネット配信されている番組を、テレビのEPG画面から選べる「番組表ネット動画連携」も搭載。TVer、TELASA、Huluで配信中の過去番組、もしくは配信予定の未来番組が、番組表で確認でき、各配信サービスの再生画面までジャンプできる。なお、同機能は昨年11月15日のソフトウェアアップデートで過去モデル(2020年~'22年発売のビエラ)でも対応済み。対応サービスについても、順次拡大予定という。

EPGを遡ると表示される“配信中の過去番組”。アイコンが黒い三角
配信が予定されている未来番組は、アイコンが青い三角で案内

地震などの揺れによるテレビの転倒を防止するスタンドを標準装備。スタンド底面に吸盤を備えており、設置すると吸盤が設置面に吸着する。吸盤の吸着はスイッチをスライドさせるだけで簡単にオン/オフを切り替えられる。スタンド形状は四角。スイーベルには対応しない。