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ジャパンディスプレイ、JOLEDの有機EL事業を譲り受ける契約締結

ジャパンディスプレイは5月30日に開催した取締役会において、民事再生手続きを申し立てているJOLEDから、有機ELディスプレイに関する技術開発ビジネスと、それに付随する一切の事業を譲り受ける契約を締結することを決議した。譲受資産の取得価額は10億円を見込んでおり、負債の引継ぎはない。

ジャパンディスプレイとJOLEDは、3月27日にスポンサー支援に関する基本合意書を締結。ジャパンディスプレイは、この基本合意書に基づいて、JOLEDに対するデューディリジェンスと協議を進めてきた。

その結果、JOLEDの技術開発ビジネスにおける人材やOLEDに関する知的財産権、ノウハウなどを継承することは、ジャパンディスプレイが開発した次世代OLED「eLEAP」を中核とする成長戦略「METAGROWTH 2026」の拡大と加速化に寄与し、「顧客価値・株主価値創造に資するものと確信した」として、対象事業を譲り受けることを決めた。

事業譲渡契約の締結に先立ち、JOLEDの対象事業の受皿会社として「JDI Design and Development(JDIDD)」を5月25日付けで設立。JDIDDは、JOLEDから継承する従業員や、知的財産権を活用して、OLED開発事業を行なう予定とのこと。従業員については約100名をJDIDDが雇用する。

ジャパンディスプレイとJOLED、JDIDDとの間の事業譲渡契約は6月上旬に締結予定。なお、近年赤字が続いていたJOLEDの製品ビジネス事業(製造・販売部門)は、事業譲渡契約の対象事業には含まれていない。