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Ferrum Audio、最上位DAC兼プリアンプ「WANDLA」。HDMI ARCとI2S対応

フラッグシップDAC兼プリアンプ「WANDLA(ワンドラ)」

エミライは、Ferrum Audioの新製品として、フラッグシップDAC兼プリアンプ「WANDLA(ワンドラ)」を6月23日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は462,000円前後。HDMI ARCにも対応する。

HYPSOS/ERCOなどの先行製品の開発で培われたノウハウと、新しいアイデアを盛り込み、「The Converterと銘打つに相応しいマスターピースモデル。斬新な設計とタイムレスな外観デザインが融合し、コンパクト・ハイエンドの世界観を提供する」という。

DACチップはESS製「ES9038PRO」を搭載。PCM 768kHz/32bit、DSD 256(ASIO Native/DoP)に対応。DACチップ近傍に配置されたAbracon製超低ノイズ100MHz水晶クロックにより、ジッターの影響を排除したクロック供給を実現。

電流バッファーを設けた新開発のI/V変換回路により、極めて低歪みなD/A変換を実現したという。

これまで分散して実装していた5つのチップを1チップに集約し、最短のシグナルパスを実現する自社設計の「SERCE」モジュールを新開発。チップには高速処理が可能なARM STM32H7を使用し、独自開発のフィルター、USBレシーバーやMQAデコーダーなど複数の機能を1箇所にまとめ、信号伝達を合理化している。

HQ Playerで知られるSignalystのJussi Laakso氏とコラボレーションし、Signalyst独自のデジタルフィルターを搭載。フィルターはSERCEモジュールに実装され、独自開発のガウスフィルター (HQ Gauss)とアポダイジングフィルター (HQ Apod.)の2種類を用意。ESSの内蔵フィルター3種類を合わせた5種類のデジタルフィルターを任意に選択できる。

  • ガウスフィルター:最適な時間周波数応答に重点を置いたアポダイジングフィルター。非常に優れた過渡応答と空間情報を提供。ほとんどのソースコンテンツやジャンルに適した汎用フィルター
  • アポダイジングフィルター:特に現代のレコーディング向けのアポダイジングフィルター。実際の音響で行われた録音、または豊富な空間情報を含む録音の場合に適している

デジタル入力はUSB-C、AES/EBU、同軸デジタル、光デジタル、HDMI ARC、I2Sを各1系統装備。テレビの音声を高音質化したり、I2S出力搭載のトランスポートと組み合わせてシステムの拡張が可能。

アナログ入力はRCAアンバランスを1系統搭載。アナログ出力は、XLRバランスとRCAアンバランスを各1系統備える。DCパワーサプライ「HYPSOS」と組み合わせ、更なる高音質化も可能。

DCパワーサプライ「HYPSOS」と組み合わせたところ

外形寸法は217×206×50mm(幅×奥行き×高さ/ノブ、足、コネクター除く)。重量は1.8kg。リモコンも付属する。

ERCOを値下げ

WANDLA発売を記念し、ヘッドフォンアンプ内蔵のDAC兼プリアンプ「ERCO」のメーカー想定小売価格と出荷価格が6月23日から改定される。約25%の出荷価格値下げとなる。

Ferrum AudioのDAC+ヘッドフォンアンプ+プリアンプ「ERCO」