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ウクライナ製、片側16ドライバーのミドルハイイヤフォン

「MAD16-U」

飯田ピアノは、ウクライナ・Ambient Acousticsの有線イヤフォンで、片側に16基のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーを搭載した「MAD16-U」を、9月1日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は36万3,000円前後。デモ機は8月25日より展示開始予定。

Ambient Acoustics独自のノンクロスオーバーコンセプト「MAD(Main Audio Destination)」デザインのイヤフォン。周波数帯の分離機構に一般的な電気的なパッシブフィルターを使用せず、物理的なアコースティック設計によるクロスオーバー設計となっている。

当初はカスタムIEMとして「MAD16」が誕生したが、製造に3Dモデリングと3Dプリンターを導入することでユニバーサルイヤフォン化が実現したという。

同社MADシリーズのミドルハイを担うモデルで、ドライバー構成は低域用×4、中域用×8、高域用×4の3ウェイ。再生周波数帯域は10Hz~22kHz、インピーダンスは2.5Ω、感度は118.6dB/mW(100Hz)。

独自の音響フィルター「ANOR」も搭載する。Ambient Acoustics独自のリジェクト型音響フィルターで、電気的なクロスオーバーの役割を果たし、不要な周波数をフィルターで除去する上、人の外耳道(外耳道の第2屈曲部以降)によって生成される共鳴を使用してゲインを自然に補正するという。

またカスタムモニター向け位相・インピーダンス補正技術の「LEP」も採用する。BAドライバーのリアクタンス素子の位相特性やインピーダンス特性の補正し、“カスタムモニター”を全使用周波数帯域でリアクティブ負荷からアクティブ負荷に変換。これにより、インピーダンスと電気的位相曲線の直線性を高めることが可能となり、「ひいては再生機器の回路がモニターの最終的な振幅・周波数特性に与える影響を低減し、音の自然さを向上させることができる」とのこと。

そのほか、低音の深みと品質を犠牲にすることなく、長時間大音量で音楽を聴く際に音響外傷が発生する可能性を低減する過大音圧補正技術「SOAR」も備えた。

イヤフォン側コネクタは0.78mmの2Pinで、音質を優先したという高品質ケーブルが付属する。プラグ形状は4.4mmバランス。各種イヤーチップ(S/M/L)や専用レザーケース、ドライカプセル、クリーニングツールも付属する。